紙風船やカブト・やっこさんなど折り紙には多くの折り方があります。
その中でも定番となっているのが折り鶴ではないでしょうか。
折り鶴は遊びだけでなく、千羽折ってお見舞いの品である千羽鶴にも使われています。
折り鶴はいつごろからおられるようになったのか?起源や歴史、折鶴の意味など調べてみました。
また基本的な折り方を紹介します。
折り鶴の起源と歴史 折り鶴誕生はいつ?
折り鶴はいつ誕生したのかはハッキリしていませんが、折り鶴を模様にした武士のアクセサリーが室町時代末期から江戸時代初期に作られていたものがあったそうです。
武士のアクセサリーとは、日本刀の鞘に差し込む・小刀の柄に使われていた小柄(こづか)と呼ばれるもので大きさは縦約1.4cm、長さ約9.7cmで3羽の折り鶴・松が模様として描かれています。
鑑定の結果、小柄は室町幕府の御用工人だった後藤家の6代目・後藤栄乗(ごとうえいじょう)が作ったものであると分かりました。
模様として描かれている折り鶴の1つに横向きになっているものがありますが、後ろ半分が今と違う折り方になっていることから、折り方が普及する前のものであると考えられています。
折り紙は贈り物を包む武士の礼法として室町時代に誕生しました。
この頃は和紙の形は長方形が基本となっていたので、礼法で定めた縦横の比率を正確に習わないと綺麗に折ることはできなかったそうです。
折り鶴が文献に登場するのは1682年に出版された井原西鶴の「好色一代男」という作品です。
主人公・世之介が7歳の時に「をり居(おりすえ)をあそばし、「比翼の鳥のかたちはこれぞ」」という記述があります。
しかし、比翼の鳥の形が文章のみで書かれていて絵がないため、どんな鳥だったのかハッキリしていません。
折り鶴が描かれているのは、1700年に出版された「當流七寶常盤ひいなかた」という本で着物の柄として折り鶴が描かれているそうです。
折り鶴を発展させた連鶴が誕生し、1797年京都で出版された「秘伝千羽鶴折り方」に連鶴の折り方が掲載されています。
その後連鶴は忘れ去られていましたが1957年、国際折り紙研究会の機関紙「O・T通信」で発表され「週刊朝日」の書評欄で紹介されたことで広まりました。
折り鶴の意味とは
「鶴は千年、亀は万年」という言葉があり日本では鶴は長寿の象徴でもあり縁起の良い鳥といわれていました。
江戸時代では折り鶴を作ることで寿命が延びると考えられていて、庶民の間で流行っていたそうです。
また折り鶴を1,000羽作り、糸で束ねた千羽鶴は幸福祈願・災害慰安・病気快癒・長寿などの願いを込めて寺社や被害者・入院患者へ贈る習慣もあります。
折り鶴の基本的な折り方
折り鶴は千羽鶴にして贈るだけでなく正月飾りとして使うこともできますよ。折り鶴の折り方を紹介します。
【手順】
- 折り紙の角が手前に来るように置きます。
- 横半分の三角形になるように折ります。
- 右の角を左の角に揃えて重ねて縦半分の三角形になるように折ります。
- 折ってできた袋状の部分に指を入れて開きながら四角になるように折ります。
- 折った折り紙を左が四角形、右が三角形になるようして置きます。
- 右の角が左に来るように裏返してから、三角の角を右に折りずらします。
- 折りずらした三角形の内側に指を入れて四角形になるように折ります。
- 中心の折り目に左右の角をピッタリと重なるように合わせて、下半分が三角形になるように折ります。
- 折り紙を右へ90度回転させ、左の角から1枚めくり内側を開きます。
- 折り目に沿って谷折りにしてから裏返します。
- 左の角から1枚めくり内側を開きます。
- 折り目に沿って谷折りにします。
- 折り紙を左へ90度回転させ縦長の状態にします。
- 下半分が三角形になるように左右の角と下の角を結ぶ縁を中心の縦軸に合わせて折ります。
- 折り紙を裏返しにします。
- 下半分が三角形になるように左右の角と下の角を結ぶ縁を中心の縦軸に合わせて折ります。
- 右側の1枚を左に折りずらし、下の角を折り上げてから真ん中で谷折りにします。
- 折りずらした部分を元に戻します。
- 左側の1枚を右に折りずらし、下の角を折り上げてから真ん中で谷折りにします。
- 左側の折り上げた角の内側を広げます。
- 先端部分を下へ半分くらい折り曲げ、先端部分を少しだけ引き上げます。
- 羽根の部分を広げます。
- 裏返して穴の部分に空気を入れて膨らませたら完成です。ただし、千羽鶴にする場合は膨らませる必要はありません。
文ではわかりにくいですね。
動画がありましたので、こちらを参考にされるといいですね
ツルの折り方
(Youtube かんたん折り紙チャンネルより)
折鶴の誕生 さいごに
折り鶴はいつ誕生したのかはハッキリしていませんが、縁起物や長寿・病気快癒などの願いを込めて作る千羽鶴として使われています。
折り鶴を折る時は角と角をピッタリと当て、折り目をしっかりつけると綺麗に折ることができます。
あなたも、時には綺麗な模様の折り紙で折り鶴を楽しんでみませんか。
今ならコロナ退散祈願?でしょうか(^^;)
♪折鶴といったら折り紙や和紙が気になりますよね(^^)
そんな時は次の記事をご覧くださいね。