雨風や雪・紫外線などから体を守ってくれる傘には、約4000年の歴史があるといわれています。
日本ではいつごろから傘が使われていたのでしょう?
傘には洋傘や和傘などいろいろな種類があり、それらの発祥とか気になったので調べてみました。
そして外出時に便利な折りたたみ傘もいつ生まれたのか?そんな傘の気になったことをまとめてみました。
傘の歴史と発祥 日本の傘はいつからある?
洋傘が使われるようになったのは約4000年前といわれています。
エジプトやペルシャ・ギリシャの彫刻画・壁画には、パラソルのような大きな傘を国王と思われる人の頭上にくるように従者が持っている様子が描かれているそうです。
一般的に使われるようになったのは古代ギリシャ時代で、貴婦人たちが従者に傘を持たせている絵が残っているそうです。
この頃の傘は閉じることなく、開いたままで日傘として使われていました。
現在のような開閉できる傘は13世紀頃イタリアで、クジラの骨や木を親骨の原料にして日傘が作られたといわれています。
その後スペインやポルトガルに広まっていったそうです。
傘がフランスへ伝わったのは1553年で、フィレンツェからメディチ家のカトリーヌがアンリ2世に嫁いだときだといわれています。
日傘として使われていた傘ですが、17世紀になると高い建物から捨てられるゴミによって体や服が汚れないように防ぐために使うようになりました。
雨や雪で濡れないように傘を使うようになったのは18世紀後半で、1人の紳士が雨の日に傘をさしたことが始まりといわれています。
日傘として使われている傘を雨の日にさすことはおかしいと周囲の人たちから笑われていましたが、次第にみんなが真似するようになり雨の日には欠かすことのできないものになりました。
日本に傘がいつ伝わったのかは不明ですが、欽明天皇の時代に百済が仏具の傘である幡蓋(ばんがい)を献上したという記録があるそうです。
和傘は骨と軸は竹、傘布は渋皮や亜麻仁油・桐油などを塗り防水加工した和紙原料にして傘張り職人によって作られていました。
江戸時代になると、分業制が広まり失業した武士も傘を作っていたそうです。
明治時代になると洋傘が広まったことで和傘の利用頻度は低くなり、現在では観光地での貸し出し・旅館や和菓子屋の店先に日よけとして置くなどに使われているようです。
折りたたみ傘はいつ生まれた?その歴史とは
折りたたみ傘とは、親骨や中棒が折りたたむ・伸縮することで小さくすることができて持ち運ぶのに便利な傘です。
1928年にドイツ人のハンス・ハウプト氏の考案によって誕生したといわれています。
1932年に特許を取得、ブレンシェフ社がクニルプスというブランド名で折りたたみ傘の製造販売を開始しました。
日本では1950年前後に折りたたみ傘の開発が行われていたそうです。
1954年に開発されたアイデアル社のスプリング式折りたたみ傘は1回の動作だけで開閉することができる・タレントの植木等さんがCMに出演したことで爆破的な人気となりました。
1965年には「2段折り」から「3段折り」へと改良された折りたたみ傘が登場し、ハンドバッグに入るサイズになることが女性たち受けたそうです。
現在では重さが100g以下になっている超軽量折りたたみ傘が登場しています。
傘のこれからの進化
これまで傘は開閉できる・小さく折りたためる・急な雨でも使うことができる晴雨兼用などに進化してきました。
形自体は4000年前からほとんど変わっていません。
日差しを遮る物として既に完成していたと考えられているようです。
これから傘が進化するならば、風に強い・縦置きができる・手に持たずに持ち手を肩や手すりなどに巻きつけて使うなど使用面での進化が見られる可能性があるといわれています。
傘の歴史 さいごに
傘は日差しを遮るために作られたため形としては既に完成しているのは、他の製品では見られない珍しい物です。
雨傘として使われるようになってから、まだ2300年しか経っていないのは意外ですね。
それは雨傘を利用するのが世界では少数派で、雨の日は走って帰る・出かけないという考えの方が多いというのが理由にあげられるそうです。
しかし日本人は雨に濡れるのを嫌うので、もしかしたら新しい形の傘が誕生するかもしれませんね(^^)
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