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和の文化の和紙の歴史 和紙が生まれるまで 折り紙と千代紙の違い

投稿日:2021-01-25 更新日:

和紙はユネスコの無形文化遺産に登録されている日本の伝統工芸品です。

日本各地で作られている和紙はいつ誕生したのでしょうか?

日本で和紙が誕生するまでの歴史って、興味ありませんか?

そして、日本には千代紙というものもあります。

折り紙と千代紙との違いや、千代紙の歴史なども調べてみましたのでご紹介します。

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和の文化の和紙の歴史 和紙が生まれるまで

日本の和紙は飛鳥時代に朝鮮の僧侶によって製法が伝えられたことが始まりといわれています。

崇仏派と廃仏派の争いで勝利した聖徳太子が仏教を広めるために写経用に使われていました。

 

平安時代になると薄くて強い和紙を作る日本独自の技術である流し漉きが誕生しました。

流し漉きとは、簀桁(すけた)と呼ばれる器具で和紙の紙料液をすくってから縦横に動かし、繊維を絡み合わせる方法です。

1度使った紙を原料に溶かして作る漉き返しという技術も誕生しています。

 

武家文化となっていた鎌倉時代では、分厚くて力強い和紙が贈答用に使われていました。

和紙は貴重品で1束1本と呼ばれていて紙の束と扇を一緒に贈るという習慣があったそうですよ。

武力だけでは世の中を渡ることはできないので、贈り物で根回しをする力が求められるようになりました。

 

江戸時代になると出版が盛んになってきたので、和紙は浮世絵や錦絵などを印刷する紙として町民にも広まっていきました。

また紙漉きは始めやすい産業だったので藩の財政を豊かにする目的として全国に広がりました。

 

明治時代になると海外から洋紙が日本に入るようになりましたが、昭和初期までは和紙の生産は維持されていました。

しかし戦後の高度成長期を迎えると紙漉きをする人が少なくなり後継者不足となりました。

さらに和傘から洋傘へと変わったことで需要も大きく減ってしまいました。

機械でも和紙が作られるようになりましたが年々生産量は減り、廃業する業者も出てきました。

ユネスコの無形文化遺産に登録されたことやナチュラル生活をする人が増えたことで、和紙は再び脚光を浴びるようになりました。

 

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日本三大和紙

日本各地で和紙が作られていますが、なかでも福井県・岐阜県・高知県は日本三大和紙といわれています。

 

 

越前和紙

福井県越前市で作られている和紙で、1976年に伝統的工芸品に指定されました。

楮(こうぞ)・三椏(みつまた)・雁皮(がんぴ)などを原料にしています。

洋紙よりも強度があり、長期保存だけでなくリサイクルすることもできるので多くの芸術家から支持を得ています。

 

美濃和紙

岐阜県美濃市で作られている和紙です。

京都の迎賓館の障子紙や照明器具・アメリカのスミソニアン博物館やイギリスの大英博物館、フランスのルーブル美術館が所蔵している古文書・絵画の修復などに使われています。

 

土佐和紙

高知県土佐市やいの町周辺で作られている和紙です。

ふすまやちぎり絵・お菓子の包装・書籍や絵画の修正などに使われています。

種類が豊富にあり、他の和紙と比べ薄くて丈夫であることが特徴となっています。

 

折り紙(色紙)と千代紙の違いは何?

折り紙で使う紙には色紙と千代紙があります。

 

 

色紙は正方形にした洋紙の片面に赤や青・緑などの単色・模様がついていて、千代紙は和紙に模様をつける・木版で色刷りした紙のことをいいます。

 

色紙は正方形で単色になっている洋紙です。

千代紙は和柄の入った和紙で正方形または長方形になっているという違いがあります。

 

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千代紙の起源と歴史

千代紙には京で作られた京千代紙と江戸で作られた江戸千代紙の2種類があります。

 

京千代紙は平安時代から江戸時代中期まで公家階級の装束や調度品・輿車などに使われていました。

公家伝統の有識文様が主流となっていましたが、以降は年中行事や風土にちなんだ文様が使われるようになりました。

 

江戸千代紙は江戸時代にあった浮世絵版画の多色刷りの技術が発達したもので、歌舞伎十八番や役者紋づくしなどをモチーフにした模様などがあり、種類は約1,000以上あったといわれています。

 

千代紙の語源には、

・千代姫という女性の名前からとったという説。

・京都で鶴亀や松竹梅などを刷ったので千代を祝う意味からという説。

・江戸の千代田城の大奥で使われていたから。

などの諸説がいくつかあるそうです。

 

和の文化和紙 さいごに

和紙は天然植物繊維を漉いて絡ませて作られているので、強い紙ができあがります。

1枚1枚違う風合いが出ることや、長く使うことで味わいが出てくるなどの特徴があるため海外からも注目されています。

最近では照明器具のシェードやメガネフレームに挟み込むなど、様々なシーンに和紙が使われているので、どこで和紙が使われているのかを探してみるのも楽しいかもしれませんね(^^)

 

♪和紙といえば折り紙のはじまりも気になりませんか?こちらも合わせてご覧いただければと思います。

和の文化の折り紙 はじまりの歴史は?折り紙にも家元なんてある?

 

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