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和の文化の畳の起源は?歴史と日本での変遷 畳が選ばれるわけと魅力

投稿日:2021-01-17 更新日:

畳は和室に敷く床材のことですね。

住宅の洋風化が進んだことによって床張りが多くなりましたが、それでも和室は1つ作られているため畳がなくなることはありません。

日本で畳が使われるようになったのはいつからなのでしょうか。

畳の起源、はじまりや歴史。そして畳が選ばれる理由やその魅力などをご紹介します。

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和の文化 畳の起源/はじまりは?

日本文化は中国や朝鮮半島から伝わったものが多いですが、畳は日本特有のもので大和民族の生活の知恵によって誕生したといわれています。

古事記には瓦畳や皮畳・絹畳、万葉集には木綿畳や畳薦(たたみこも)などの記述があり、これが畳の起源といわれているそうです。

 

床の敷物として薦(こも)や莚(むしろ)などが使われていて、たためる・重ねられることから畳と呼ばれるようになりました。

 

 

畳の歴史の日本での変化

奈良時代の畳は御所畳(ごしょたたみ)と呼ばれていて、木で作った台の上に真菰(まこも)で編んだゴザのようなものを数枚重ねて畳床(たたみとこ)にして、イグサの薦で覆い錦の縁がつけられていました。

御所畳を2台並べてベッドとして使用していたそうです。

平安時代の畳は権力の象徴として貴族の邸宅で使われていました。

現在のように部屋に敷き詰められてものではなく、必要な場所に畳を置いていました。

貴族の邸宅が寝殿造りになると、板の間に座布団代わりに敷く、または寝具として様々な場所に置かれるようになりました。

 

鎌倉時代では建物が書院造になると、部屋や床全体に畳が敷かれるようになり、畳職人は畳刺(たたみさし)と呼ばれていました。

 

室町時代になると部屋全体に畳が敷き詰められるようになったことから正座をするようになりました。

この時代の畳職人は畳大工と呼ばれていました。

安土桃山時代から江戸時代にかけて茶道の発展により、炉の位置によって畳の敷き方も変わっていきました。

やがて畳は町人の家でも使われるようになりました。

 

江戸時代中期になると、長屋には畳が敷かれていないので借りる時は自分で畳を用意する必要がありました。

畳は大切にされていて、手入れをしながら長く使えるような知恵も生まれました。

原料のイグサは野生のものを使っていましたが、本格的に栽培が始まり江戸時代後期では畳作りを生業とする畳屋という職業の畳職人が確立したことで庶民の家でも使われるようになりました。

 

 

現在では家を建てる時の費用削減のために和室を作らないことが増えているそうです。

しかしフローリングでは部屋の中が寒い・音が響く・落ち着かないなどのデメリットがあることから、畳が見直されてきました。

最近ではフローリングの上に置くだけの置き畳や沖縄産のイグサで作られたヘリのない畳・琉球畳などを使う人が増えているそうです。

 

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畳がなぜ選ばれるのか?わけと魅力

カーペットやじゅうたんなどがあるのに、畳が選ばれるにはどんな理由や魅力があるのでしょうか。

 

弾力性がある

畳の原材料となっているイグサの中にはスポンジ状のフカフカしたものが詰まっています。

空気がたくさん含まれているため、ほどよい弾力性があります。

歩くと適度の固さと柔らかさを感じることができますよ。

また音を吸い込む吸音効果もあるので、足音や物音などを軽減してくれます。

 

断熱効果

畳床に使われているワラの内部はイグサと同じくスポンジ状のフカフカしたものが詰まっていて空気がたくさん含まれているため、熱伝導率が低く断熱効果があります。

夏は涼しく、冬は暖かく室温を保ってくれますよ。

 

リラックス効果

イグサにはフィトンチッドという成分が多く含まれていて、香りによって気持ちが安らぐ・リラックスできる効果を得られます。

 

空気清浄効果

イグサには、大気汚染や健康に悪影響を与える原因となる二酸化炭素を一酸化窒素に変えてくれます。

またシックハウスの原因である化学物質を吸着・分解する、ガンや糖尿病・アトピー性皮膚炎などの病気を引き起こすといわれている活性酸素の消去能力もあります。

 

和の文化畳 さいごに

中国や朝鮮半島が伝わったことで様々な日本の文化が誕生しましたが、畳だけは日本固有のものだったのは意外ですね。

畳は空気清浄・リラックス効果の他に集中力アップや水虫予防などの効果があります。

フローリングの上に置くことができる置き畳や琉球畳などがあるので、畳のある生活を試してみてはいかがでしょうか。

 

♪畳文化がもたらした和室についての記事は以下をご覧いただければと思います

和の文化の和室の起源は?和室の種類と特徴 和室の構成-形作るもの

 

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