簪は和装の時につけるヘアアクセサリーで和装が常の昔は当たり前の飾りでした。
ですが、最近では洋装の時でも使うことがあるそうです。
簪について調べてみました。
簪にはどんな種類があるのでしょうか、洋装の時につけるにはどんな工夫があるのか?などを紹介します。
簪の種類
代表的な簪をいくつか紹介します。
- 玉簪
1番シンプルなデザインの簪で、飾り玉にはサンゴやヒスイ・トンボ玉などが使われています。
先端部分が耳かきにみたいな形になっているのもあります。
これは、贅沢が禁止となっていた時代に簪を手元に置いておくために装飾品ではなく実用的な耳かきだと主張するためだったそうです。
実際に耳かきとして使われていたという説があるといわれています。

- バチ型簪
三味線のバチのような形をした簪です。
また形が銀杏の葉や扇にも似ていることから「銀杏型」・「扇型」とも呼ばれています。
蒔絵やパール・ラインストーンの飾りがついているので、華やかな印象を与えることができます。
幅広い年齢の女性に使える・描かれている模様が華やかなものが多いことからフォーマルシーンで使われることが多いそうです。
- 平打ち簪
薄く平たい飾りがついている簪です。
玉簪と同じように先端に耳かきみたいな形になっているのもあります。
平たい飾りには、円形・亀甲形・菱形・花形などがあり、透かし彫りや毛彫りなどで模様が入っているタイプもあります。
- くし型簪
くしの形になっている簪で、振り袖姿や花嫁姿の前髪を留めるために使われることが多いです。
蒔絵や螺鈿細工が施された高級な工芸品としての簪もあります。
- つまみ細工簪
薄い絹の布を小さな正方形にしてから、つまむ・折りたたむことで花の形になる、江戸時代から続く伝統の「つまみ細工」がついた簪です。
花びらに丸みのある「丸つまみ細工」、シャープな花びらになる「剣つまみ細工」があるので、可愛らしさや華やかさを演出することができます。
- 揺れもの簪
棒の先端に揺れる飾りが施された簪です。
飾りが揺れるたびに簪に目が行くので存在感があるという特徴があります。

- 結び簪
棒の先端をねじり、結んだような形をしている簪です。
結び目の部分に模様があるものや総柄などがあります。
- チリカン
日本舞踊や三味線・お囃子などをする芸者衆が使う簪で、頭の飾りはバネで支えられているので、ゆらゆらと揺れるという特徴があります。
飾りが揺れ合うことでチリチリと音が鳴るので、チリカンと呼ばれるようになりました。
- ビラカン
舞妓さんが使う簪で、頭の平たい部分を囲むように細長いビラがついています。
頭の部分は扇子のような形や丸い形になっていて、扇や姫型とも呼ばれています。
この簪は、芸者になったら使わないという特徴があります。
- 松葉簪
べっ甲を使ったシンプルな簪です。
形が松の葉のようになっていることから呼ばれるようになりました。
吉原の太夫の簪セットの中にも含まれていたそうです。
- 吉丁
装飾のなく、耳かきだけがある細長い簪で「よしちょう」と呼ばれています。
べっ甲や金属が使われていることが多く、既婚女性は左のこめかみあたりに1本、芸者は2本まで挿すのが定番でした。
ちなみに遊女は数多くの吉丁を挿していたそうです。
耳かき部分のデザインは関東では丸型、関西では角型が使われていたといわれています。
簪の現在
明治時代以降になると、生活に西洋文化が取り入れられるようになったことで女性の髪型も日本髪から洋髪中心になり簪は使われなくなっていきました。
しかし現在では、簪1本で髪をまとめられる手軽さ・機能が見直されて洋装の時でもヘアアクセサリーとして使われるようになりました。

簪を洋装でつける工夫
洋装で簪を使うには、どんな工夫があるのかを紹介します。
- 簪の素材
簪の素材には、べっ甲やアクリル・金属などが使われています。
素材によって印象が変わるので、服装によって使い分けることが大切です。
洋装であれば、アクリル・金属が使われている簪がおすすめです。
- デザイン
洋装でつける簪のデザインは、和の雰囲気を抑えたものにしましょう。
ヒスイやトンボ玉を使った玉かんざしであれば、色・模様の種類が豊富にあるので自分好みの簪を見つけることができるでしょう。
簪の種類と現在の簪 さいごに
簪は和装の時使われるヘアアクセサリーでしたが、今では洋装の時でも使われるようになりました。
洋装の時は、素材はアクリルや金属のものでシンプルなデザインの簪を選びましょう。
いろんなデザインがあるので、自分好みの簪を探して洋装の時でも使ってみてはいかがでしょうか。


