お正月飾りのひとつに破魔矢があります。
破魔矢(はまや)は魔を破る矢で鬼門に飾っておくと1年を安全に過ごせるという縁起物です。
初詣で授かってくることが多いですよね。
破魔矢の他に破魔弓(はまゆみ)と呼ばれる縁起物もあります。
破魔矢とか破魔弓の由来は?
授かってきた破魔矢の飾り方や飾り終えた破魔矢の処分方法などをまとめました。
破魔矢と破魔弓とは?その由来は
破魔矢とは魔を破る矢のことで破魔弓とセットで神社や寺で授与される縁起物のことです。
宮中で行われていた弓の技を試す行事・射礼(じゃらい)で使っていた弓矢が破魔矢と破魔弓の始まりといわれています。
破魔矢とは
不幸や災いなどの魔を破って幸せに1年を過ごせるように、またチャンスを射止められるようにとの願いが込められています。
日本では呪術をかけることは少ないですが、呪術に対する破邪の慣習は多くあり破魔矢もその1つと考えられているそうですます。
破魔矢の矢じりが尖っていないのは破るべき相手は人ではなく、邪魔が発する邪気・邪意・邪道・邪心などの妖気だからといわれています。
破魔弓とは
初正月を迎える男の子に1年のうちに鬼門にあたる時期を無事に過ごせるようにとの願いが込められています。
弓矢は威力のある武器であることから邪気を払い魔物を恐れさせる特別な力が備わっているのではないかと考えられていて、神事や棟上式などのお払い行事に使われています。
破魔弓は正月に飾るのが基本となっていますが、端午の節句にも人形と一緒に飾ることがあります。
飾る期間は12月13日から1月15日頃といわれています。
12月13日は正月の準備を始めるのにふさわしい「正月事始め」、1月15日には左義長・どんど焼きで正月飾りを焼いていたので片付けるにはふさわしいそうです。
破魔矢の飾り方 飾る方角は決まっている?
飾る場所や飾り方
授与された破魔矢は魔を破る神様の武器なので、お札と同じように大切に扱わなければいけません。
神棚や床の間に飾るのが好ましいです。
神棚・床の間がない場合は目線より高く明るい場所に飾りましょう。
家族が集まるリビングや運が出入りする玄関も破魔矢を飾るには適した場所といわれています。
破魔矢立て・破魔矢掛けという道具を使って飾る方法があります。
破魔矢立ては破魔矢をしっかり立たせて固定できる台のことです。
破魔矢掛けは壁に取りつけて破魔矢を掛けることができる道具で神棚の上にも取りつけることがあります。
破魔矢立て・破魔矢掛けは仏具店や神具用品店・ホームセンターなどで販売しています。
破魔矢を飾る方角
破魔矢の先端にある矢じりは、その年の凶となる方角に向けるとよいといわれていますが、決まりはなくこだわらなくても大丈夫ということです。
家屋の建築中に行われる棟上式では、鬼門である北東と裏鬼門である南西に矢じりを向けて破魔矢を飾るという決まりがあるそうです。
これは棟上げまで無事に終了したという感謝の気持ちと完成するまで工事が無事に終わるようにと祈願する儀式なんですね。
破魔矢によって魔を退治してくれますようにとの願いが込められています。
破魔矢はいつまで飾るのが正しい?後の処分方法は?
破魔矢の効力は1年といわれています。
初詣で新しい破魔矢を授与してもらい、古い破魔矢は返納するのが一般的となっています。
1年経ったからといってもすぐに効果がなくなるわけではないのですが、お札やお守りと同じく悪い気を吸っていて破魔矢としての効果が発揮できない状態になっています。
1年間守ってくれた破魔矢に感謝して神社へ返納して新しい破魔矢を頂くといいですよ。
古い破魔矢は古札所や古札納所などに返納します。
そばに賽銭箱があれば、破魔矢を授かったときと同じ金額を納めるようにしましょう。
返納ができなかった場合は左義長・どんど焼きで行われるお焚き上げで燃やして貰うといいですよ。
ただし神社によっては断られることがあるので、事前に確認するようにしましょう。
神社へ返納できる機会がない場合は破魔矢を細かくして広げた新聞紙にのせ、塩をかけて清めてから他の可燃ゴミと一緒に出してください。
破魔矢 さいごに
破魔矢には不幸や災いをもつ魔を打ち破って、幸運を射止めるという縁起物です。
端午の節句などでも飾ってあるのをみますね。
神社で授かってきたら大切に飾るようにしましょう。
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