おからとは豆腐の製造過程で豆乳を絞ったときに出る残りかすのことですね。
おからを卯の花とも呼びますが、おからと卯の花とは同じものなのでしょうか?
豆乳の残りかすと聞くと、栄養がなさそうなイメージがありますが、タンパク質や食物繊維などの栄養が豊富に含まれています。
卯の花と呼ぶ理由や、おからの栄養や効果などをまとめました。
おからと卯の花は同じ?
おからには卯の花という別称があります。
またアジサイ科ウツギ属の落葉低木(らくようていぼく)・ウツギの別称でもあります。
ウツギは5~7月に白い花を咲かせます。
旧暦の4月・卯月にあたることから卯の花と呼ばれています。
昔は豆乳から出た残りかすを殻と呼び、頭に御をつけて御殻(おから)と名付けたそうです。
しかし空っぽを連想してしまうから縁起が悪いということで、白いおからがウツギの白い花に似ているという理由で関東地方では卯の花と呼ぶようになったそうです。
料理では卯の花はおからを煮た料理の名前として使うことが多いです。
ちなみに関西地方や東北地方では、おからは調理するときに包丁で切る必要がないことから「きらず」と呼ぶそうです。
京都の商家では月末に商売相手との縁が切れないようにと願い込めて、おからを食べる習慣がありました。
おからの種類
おからには3つの種類があります。
- 生おから
豆乳を絞ったときに出る残りかすで、おからといえばこのタイプになります。
スーパーマーケットや豆腐屋で買うことができます。
大豆の風味を感じることができますが、水分を多く含むため、賞味期限は短いです。
- 乾燥おから
生おからから水分を抜き乾燥させてあります。水で戻すと生おからと同じように使うことができます。
乾燥したままでハンバーグやハンバーグに混ぜ、つなぎ・かさ増しなどに使えます。
- おからパウダー
おからをパウダー状にしたもので、乾燥おからより粒子が細かいことが特徴となっています。
飲み物に混ぜるだけでなく、粒子の大きさが揃っているのでマフィンやパウンドケーキなど菓子作りの材料に使えます。
おからの効果とは?おからにはこんな効能が!
おからは健康に良いといわれている食べ物ですが、どんな効果や効能があるのでしょうか。
ダイエット効果
大豆タンパク質には満腹中枢を刺激して満腹感を高める効果があるといわれています。
また大豆ペプチドには体脂肪の燃焼を促進する働きがあります。
便秘解消
不溶性食物繊維が豊富に含まれていて、腸内で水分を吸収して膨らみ腸のぜん動運動を活発にさせる働きがあります。
また老廃物が体外から排出されるようになるので、腸内環境を整える効果もあるといわれています。
血糖値が上がりにくい
水溶性食物繊維には糖質の吸収を遅らせる働きがあり、食後の血糖値上昇を抑える効果が期待できるそうです。
おからの栄養と美容効果
おからには、どんな栄養と美容効果があるのでしょうか。
おからの栄養
食物繊維やカルシウム・タンパク質・炭水化物・カリウムなどが豊富に含まれています。
食物繊維はゴボウの約2倍あり、セルロースという不溶性食物繊維です。
セルロースは腸のぜん動運動を促してくれるため、腸内がキレイにしてくれます。
炭水化物も含まれていますが、大豆の炭水化物には善玉菌のエサとなるオリゴ糖が豊富に含まれています。
フラボノイドの1種である大豆イソフラボンには強い抗酸化作用があり女性ホルモンと似た働きがあるので、骨粗しょう症の予防や更年期障害の解消に効果があると考えられています。
他には、がん予防の働きがあるといわれているサポニンや記憶力向上に効果があるレシチンなどがあります。
おからの美容効果
不溶性食物繊維の働きによって、吹き出物や肌トラブルの原因となる腸内の老廃物が体外へ排出されるため美肌効果が期待されます。
またイソフラボンには、肌の調子を整える美肌ホルモンであるエストロゲンの働きを補う・肌の弾力を保つコラーゲンを増やす・細胞の新陳代謝を高める働きがあります。
おからの効果 さいごに
おからは豆乳から出た残りかすであるため、あまり栄養がなさそうなイメージがあります。
しかし、食物繊維やマグネシウム・カルシウムが豊富にあり、炭水化物・タンパク質・脂質の3大栄養素がバランス良く含まれている食べ物です。
生おからをどう料理したらいいのか悩んでしまいそうですが、乾燥おから・おからパウダーなら材料に混ぜるだけと簡単に使うことができます。健康や美容に良いおからを料理に使ってみてはいかがでしょうか。
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