弁当は自分や家族のために家で作ってくる携帯食で、様々な種類があります。また、会議や冠婚葬祭などで食べられる仕出し弁当にも様々な種類があります。
名前だけ見ても昔からあるものや最近では実にいろいろな名称がつかわれています。
弁当の種類にはどんなものや名前があるのでしょう。
由来を調べてみました。そして弁当箱の起源も紹介します。
昔からある弁当の種類は?
- 幕の内弁当
白飯と卵焼き・かまぼこ・焼き魚・揚げ物・煮物・漬け物・佃煮など数種類の副菜を詰めた弁当です。
- 駅弁
駅や列車内で販売されている弁当のことです。
- 空弁
空港内で販売されている弁当のことです。
- 速弁
高速道路のサービスエリア、またはパーキングエリアで販売されている弁当のことです。
- 日の丸弁当
弁当箱に詰めた白飯の真ん中に梅干しを1つのせた弁当です。
- 松花堂弁当
十字形の仕切りがある容器に、1つ1つ料理やごはんを詰めた弁当です。
- 仕出し弁当
注文を受けてから弁当を作り、指定の場所までに届けるサービスです。会議や冠婚葬祭の時に使われることが多く、予約する必要があります。
- 三色弁当
3つの色を使ったおかずで彩られた弁当で、様々な組み合わせがあります。茶色の肉そぼろ・黄色の卵そぼろ・緑色の絹さやが昔から定番となっています。
- キャラ弁当
マンガやアニメなどのキャラクターを模した弁当です。
- 海苔弁当
ご飯の上に板海苔を敷いた弁当で、持ち帰り専用弁当店やコンビニエンスストアの定番となっています。
敷いた海苔の上に白身魚フライやちくわの天ぷら・きんぴらがのっていることが多いです。
- じみ弁
見た目は華やかではないが、毎日簡単に作り続けられる弁当のことです。
おかずの色が茶色だけになってしまうことがあるそうです。
弁当の種類それぞれの名前の由来
- 幕の内弁当
幕の内弁当の由来にはいくつか諸説があります。
- 芝居の幕間で観客が食べる弁当を幕の内弁当と呼ぶようになった。
- 幕の内側で役者たちが食べる弁当のことを幕の内弁当と呼ぶようになった。
- 相撲取りの小結が幕の内力士であることから、小さなおむすびが入っている弁当のことを幕の内弁当と呼ぶようになった。
- 江戸芳町の万久(まく)という店が作り出したことから幕の内弁当と呼ばれるようになった。
など
- 日の丸弁当
白飯の真ん中に梅干しが1つのせてあるのが、日本の国旗である日の丸に似ているから、日の丸弁当と呼ばれるようになった。
- 松花堂弁当
1933年頃、大阪にある貴志彌右衛門邸内の茶室・松花堂で茶事が行われたとき、料亭吉兆の創始者である湯木貞一に茶懐石の弁当を作るように命じたことから松花堂弁当と呼ばれるようになった。
- 空弁
最初は「くうべん」と呼ばれていたが、「食う」に通ずることから読み方を「そらべん」に変えたといわれています。
弁当にかかせない弁当箱の起源
弁当箱とは弁当を持ち運ぶことを目的とした容器のことです。
賀茂別雷神社で行われている葵祭では、船御飯と船御餅と呼ばれる折敷(おしき)に米と餅を入れ、檜皮(ひわだ)と真薦(まこも)で蓋をした神饌(しんせん)が捧げられていて、これが弁当箱の原型と考えられているそうです。
安土桃山時代では漆器の弁当箱が作られ、花見や茶会などの席で使われるようになりました。
江戸時代中期頃になると、庶民でも弁当を持って出かけるようになり実用的な弁当箱がいろいろ誕生しました。
中でもい草で平らに編み込んだ苞(つと)弁当が一般的で筒状の布袋に入れて腰に下げていたそうです。
また、下級武士では竹で編み込まれた行李(こうり)弁当、柳で編み込まれた柳行李(やなぎこうり)、高級官僚では木箱で作られた手持弁当が使われていたそうです。
明治時代になると、アルミニウム製の弁当箱が作られるようになりましたが、当時はアルマイト加工されていませんでした。
アルミニウムは酸に弱いため、梅干しを入れておくと腐食してしまうことがありました。
昭和時代ではアルミニウムをアルマイト加工した弁当箱が開発されたことで、梅干しの酸で腐食されることがなくなりました。
また手入れが簡単であることから、アルマイト加工した弁当箱は人気となりました。
昔の小学校では冬の暖房器具としてストーブが使われていて、その上にアルマイト加工した弁当箱を置いて温めていたそうです。
現在では保温機能のついたスリムな弁当箱や小さくてカラフルな弁当箱など種類が豊富に揃っています。
弁当の種類と名前の由来と弁当箱の起源 さいごに
弁当には様々な種類があります。
それぞれ特徴があるので、状況に応じて弁当を選んでみてはいかがでしょうか。