靴には様々な種類がありますが、その中に安全靴があります。
安全靴とは、どんな靴のことを言うのでしょうか。
危険な仕事場での作業用の靴というイメージがありますが、スポーツ用などもあるようです。
安全靴とはなに?と定義や規格など調べてみました。
また作業靴との違いなどを紹介します。
目次
安全靴とは?どんな定義があるのか
主に工事現場や重い物を扱う工場・建設業などで作業する人の足を保護するために先芯(せんしん)がついている履物のことを安全靴といいます。
先芯の種類
- 鋼鉄
良く使われていて、強度があります。
軽量化やムレ軽減のために穴あきタイプもあります。
- 樹脂
軽い・錆びない・冷えにくい・ある程度の強度があるという特徴があります。
安全靴の構造
- 甲被(アッパー)
靴の表面を覆っています。
- 先芯(トゥーガード)
甲被の内側に固い芯をつけ、つま先を守る働きがあります。
釘をはじめとする危険な物で足を踏み抜かないように中敷きや靴底につけることがあります。
- シュータン(ベロ)
甲被の内側中央にあり、泥除けの働きがあります。
- 中敷(インソール)
足裏に接する部分のことをいいます。
- 靴底(ソール)
滑り止めがあり地面と接する部分をアウトソール、アウトソールと甲被との間はミッドソールで構成されています。
- プロテクティブスニーカー
スニーカーのようなデザインで、主に軽作業で使われています。
安全靴の形状
- 短靴
一般的な作業に適しています。
- 中編上靴
溶接火花や砂・切子などが足首から入りにくくなっています。
溶接現場や金属工場などで使われています。
- 長編上靴
ズボンの裾を入れることができるので何かに引っかかる心配がありません。建築や土木・高所などの作業で使われています。
- 半長靴
ゴム長靴のように簡単に脱着できます。
建築や土木などの作業で使われています。
安全靴の定義
以下の機能がある靴を安全靴と呼ぶことができます。
- つま先に重い物が落ちる・当たっても、しっかり守られている
- つま先が踏まれることがあっても、しっかりと守られている
- 底材が剥がれにくくなっている
- 足裏のケガを防ぐことができる
- 歩いても疲れにくい
- 足の甲に重い物が落ちる・当たっても、しっかりと守られている
- 滑りにくくなっている
- 静電気を抑えられる
安全靴の規格/JISとJSAAの違いとは
安全靴の規格には、JIS規格とJSAA規格があります。
JIS規格
【団体】日本工業規格
【商品名】安全靴
【用途】軽作業・普通作業・重作業
【素材】牛革・純ゴム
【特徴】耐久性が高く、様々な職場で使える高い安全性がある
【使われている環境】JIS規格の安全靴着用が定められている、または重い物がつま先に落ちる・圧迫する可能性がある職場など
JSAA規格
【団体】公益社団法人日本保安用品協会
【商品名】プロテクティブスニーカー・プロテクティブブーツ
【用途】軽作業・普通作業
【素材】人工皮革・革・ゴム・合成皮革・編物・プラスチック
【特徴】JIS規格より耐久性は落ちるが、素材の自由度がきくため多彩なデザインがある
【使われている環境】動きやすさを重視する・ある程度の耐久力・強度が必要な職場など
JIS規格とJSAA規格の違い
JIS規格は安全性に特化している、JSAA規格は使える素材が多いのでデザインが豊富にあるという違いがあります。
作業靴と安全靴の違い
作業靴とは、作業場で着用する靴で先芯がありません。
安全靴も作業場で着用する靴ですが、先芯が入っていることでつま先を保護・滑り止めがあります。
作業靴にはつま先を保護するための先芯が入っていないことが安全靴との違いとなります。
作業靴の種類
- 静電作業靴
身体に帯びた静電気を逃がしてくれる機能があります。
溶剤を扱う・精密機器工場などで使われています。
- 食品用作業靴
衛生面とすべり止めを重視しています。
飲食店や病院・学校の給食施設、食品加工工場などで使われています。
- タクティカルブーツ
ジャングルや砂漠・悪い路面などで足と足首を守るためのブーツで、軽量タイプもあります。
- 作業用長靴
軽作業に適した長靴で、農業や厨房・食品加工工場などで使われています。
- 胴付長靴
足元から胸元までつながっている長靴で、水中での作業や岩場をはじめとする不安定な場所での作業、滑りやすい物を扱う時などに使われています。
安全靴の定義とは さいごに
安全靴は、つま先を保護するための先芯が入っている靴で様々な職場で使われています。
職場によっては安全靴の着用義務があるので、確認して安全靴を使いましょう。
♪安全靴の種類や選び方はこちらをご覧いただければと思います。
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