スポンジは大きく分けて、海綿動物を加工した天然スポンジと合成樹脂から作られた人造スポンジの2種類があります。
どちらのスポンジも使われるようになったのはいつからでしょう?
また食器や調理器具を洗う以外に、どんな使い方があるのでしょうか。
スポンジの歴史や種類そしていろいろなところで活躍しているスポンジの使い方などをご紹介。
天然スポンジと人造スポンジの歴史
天然スポンジとは、コラーゲンの骨子と生きた細胞でできている無脊椎動物の1種です。
主に海底の岩や砂州にくっついていて、様々な形に変化しますが壷型が基本となっているそうです。
天然スポンジは古代ギリシャや古代エジプト時代から化粧や身体などの汚れを落とす洗浄用品として使われています。
日本に市場にも出たことはありましたが、石油を原料とした安い化繊スポンジが出回ったことで次第に姿を消していきました。
現在では天然素材で肌に優しいことから、再び市場に出回るようになりました。
一方、人造スポンジは1941年にポリエステルが発明、1952年にポリウレタンフォームが商業生産されたことで、キッチンスポンジ・ソファーや椅子のクッション材・吸音材など幅広く使われています。
さまざまな用途別スポンジの種類
スポンジには様々な素材があり、素材によって用途が変わってきます。
主なスポンジの種類と用途を紹介します。
ウレタン
2種類の主原料を混ぜ反応させて作られていて、配合や成形方法を変えることでキッチンスポンジ・ソファーや椅子のクッション材・吸音材など幅広く使われています。
- 軟質ウレタンフォーム
中の気泡が繋がっていて、柔らかくて復元性があります。
クッション材や洗浄用スポンジ・食品の梱包材・肩パッド・断熱材などに使われています。
- 硬質ウレタンフォーム
中の気泡が独立していて、封じ込められているガスは熱伝導率がとても小さいという性質があるため、断熱材として使われています。
- 半硬質ウレタンフォーム
硬さが軟質と硬質の中間となります。反発力が高く、弾力がしっかりあるのでマットレスの芯材にとして使われています。
ゴム
高弾性があり、緩衝性・断熱性に優れているので、クッション材や防音材・断熱シール材などに使われていますよ。
ポリエステル
柔らかいのでソフトな磨き上げができるので、傷をつけたくないシンクや車の塗装面などに使われています。
メラミン
硬くて網目が細かくなっているので、水に濡らしてこすると簡単に汚れを落とすことができます。
消しゴムと同様、摩耗していくので使うたびに小さくなってきます。
スポンジを賢く利用するには
スポンジには洗う以外には、どんな使い方があるのかを素材別に紹介します。
ウレタン
柔らかく、クッション性・伸縮性が高いので緩衝材として使うことができます。また吸水性もあるので、水耕栽培のスポンジとなっている製品もあります。
メラミン
お弁当で使うピックをメラミンスポンジ刺して置くと取りやすくなり、紛失してしまう心配がなくなります。
また厚さを調整して切ると、アクセサリーのイヤリングやピアスを挟むことで保管することができます。
引き出しの中に収納ケースを入れたときにできた隙間に合わせた大きさに切って入れると固定されて、開けたときに収納ケースがガタつくことはありません。
キッチンスポンジ
カッターナイフで切る込みを入れると指輪を保管することができます。
キッチンスポンジに水をタップリ含ませてからチャック付きの食品用保存袋に入れ冷凍庫で凍らせると保冷剤代わりになります。
食品用保存袋に入れたまま保冷バッグに入れてください。
溶けて水が出てくるのではと心配になりますが、溶けた水はキッチンスポンジがしっかりと吸い取ってくれますよ。
2層タイプの不織布面をセーターについた毛玉につけて優しくブラッシングすると取ることができます。
天然スポンジと人造スポンジ さいごに
天然スポンジはヨーロッパでは古くから洗浄用品として使われています。
天然素材なので肌を傷つける心配がないため、赤ちゃんにも使えるのはいいですね。
また、人造スポンジは洗浄だけでなく断熱材・防音材・緩衝材など、様々なところで使われています。
スポンジはアイディア次第でいろんな使い方ができるので、工夫してみてはいかがでしょうか。
♪ここでいつも使っているスポンジの歴史もみてみませんか?