具合が悪い時や健康状態をチェックするために体温を測る体温計が必要です。
急な発熱で高温になった時は手で触っても熱の高いことが判りますが正しく判断するには自分の平熱を知っておく必要もあります。
体温計を選ぶ時には種類もあり、どれを選べばいいのか迷うことがあります。
体温計を選ぶ基準や測り方・体温計の種類などをまとめました。
体温計を選ぶ基準は何?
用途によって選ぶ体温計は違ってきます。
一般家庭では脇の下に挟んで測ることのできるタイプ。
会社や施設などで大勢の人の検温をしたい時や検温中じっとすることができない赤ちゃんや幼児には非接触赤外線タイプ。
女性の健康管理で検温したい場合は小数点第2位まで表示される婦人用体温計を選びましょう。
どこで測るのが正解?
体温は脳や心臓など大切な臓器の働きを保つために体の中心に近づくほど高く安定しています。
安定した高い温度を中核温(ちゅうかくおん)といい安定した体温を得ることが、体の内部なので簡単に測ることはできません。
体に負担をかけずに中核温に近い体温を測る場所として脇の下や口中・耳・直腸などがあり、中核温に最も近い体温を測れる場所は口中ですが日本では脇の下が主流となっています。
脇の下での検温は公共の場所でも測りやすく、誰にでも使えるというメリットがあります。
検温方法
主な検温方法には脇の下・口中・耳の3つがあります。
脇の下
乾いたタオルで脇の下の汗を拭き取ってから脇のくぼみの中心に体温計の先端部分を下から上へ押し上げるように挟みます。
上半身に対して約30度の角度で脇をしっかりと閉じて肘を脇腹に密着させます。
手のひらを上に向けると肘が締まりますよ。
もう一方の手で軽く押さえて固定させましょう。
実測式体温計は10分以上、予測式体温計は電子音が鳴るまで動かずに体温を測ります。
口中
舌の裏の奥にあるスジの横、または舌下の中央にあるスジの脇に体温計の先端部分を当ててから口をしっかり閉じ、検温部分が動かないように指で支えます。
検温中は口を開けずに鼻呼吸をしてください。
実測式体温計では約5分以上、予測式体温計は電子音が鳴るまで動かずに体温を測ります。
飲食や入浴・運動・外出後の30分間は検温に適していないので注意しましょう。
耳
耳式体温計にプローブカバーをつけてから電源を入れ、鼓膜の方向にできるだけ深く一定の角度で入れます。
それから体温計が動かないようにスタートボタンを押し、電子音が鳴るまで動かずに体温を測ります。
入れ方が浅いとプローブが耳の穴の壁に向いてしまうので、正確に計ることができません。正しい方向に入れる時は耳を後方へ軽く引っ張ると鼓膜の方向へ入れやすくなりますよ。
耳が小さくてプローブが入らない時は、耳の奥に向けて入り口をピッタリと塞ぐようにして測りましょう。
外耳炎や中耳炎など耳に病気があるときは使わないでください。
体温計の種類
現在使われている体温計は、測定方法で大きく分けて3種類あります。
実測式体温計
検温する部分の温度をそのまま測定します。
体内の温度に近い数値を測定するには、脇の下は約10分、口中では約5分かかります。
予測式体温計
検温開始からの温度と温度変化を分析・演算して約30秒から1分程度で脇の下では約10分後、口中では約5分後の体温を予測し表示します。
短い時間で体温を測れるので忙しい時や子どもの検温に便利ですよ。
赤外線体温計
赤外線センサーを利用して温度を測定します。
耳に入れるタイプやおでこ・こめかみにかざすタイプなどがあります。
検温したい部分に当てるとサッと体温を測ることができるので、赤ちゃんや寝たきりの人などに使うことができます。
体温計の選び方 さいごに
健康状態を確認するために体温を測ることは重要なので、いつでも検温できるように用意しておくといいです。
体温計には様々な種類があるので、どれが使いやすいかを確認して自分に適した体温計を手元においておきましょう。
体温を計り終わった体温計には、皮膚潜在菌やウイルスがついているので、熱を測る先端部分は除菌して清潔な状態にしておくといいです。
使い勝手のよい体温計で健康チェックをしてみてはいかがでしょうか。
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