料理に甘味や照りをつけたり素材を柔らかくしたりする働きがある砂糖。
何が原料となって作られているんでしょう?。
砂糖と言えばサトウキビなんて単純に思っていましたが、原料って他にもあるんですね。
知らなかった・・・なので今回は砂糖の原料やそれに歴史、日本で使われるようになったのはいつ頃なのかなどを調べてみました。
砂糖の原料はなに?
砂糖は茎を細かく砕いて搾り、不純物を取り除いた汁を煮詰めて作られています。
砂糖の原材料と言えばサトウキビがパッと思いつきますよね。
それだけではないんですね。
では他にはどんなものが原料となっているのでしょう。
原料になるものをまとめてみました。
サトウキビ
イネ科サトウキビ属の植物です。
沖縄県がよく知られていますね。
他に鹿児島県の南西諸島などで生産されています。
サトウキビから作られた砂糖は甘しゃ糖と呼ばれているそうです。
てん菜
ヒユ科アカザ亜科フダンソウ属の植物で砂糖大根とも呼ばれていて、北海道で生産されています。
てん菜から作られた砂糖はてん菜糖と呼ばれているそうです。
サトウカエデ
ムクロジ科カエデ属の落葉高木で北アメリカ東部中心に分布しています。
樹液を採取して煮詰めるとメープルシロップ、結晶化させるとメープルシュガーになります。
日本では明治時代以降に移入されましたが、樹液採取はあまり行われず街路樹として使われているそうです。
サトウヤシ
ヤシ科クロツグ属の木でインドネシア・マレーシアなどが原産となっています。
花序の先端を切断して集めた樹液を煮詰めると濃い茶色の砂糖になります。
また樹液を発酵させるとヤシ酒になるそうですよ。
サトウモロコシ
イネ科の植物で高黍とも呼ばれています。
熱帯アフリカが原産地で、茎から搾った汁を煮詰めて作られますが、グルコース・フラクトースが多く含まれているため結晶化になりにくいためシロップの原料として使われているそうです。
また近年ではバイオエタノールの原料として使われています。
砂糖の起源は?今に至る歴史
記録によると紀元前8000年から1500年頃、南太平洋のニューギニア島でサトウキビから砂糖を作っていたことが起源となっているといわれているようです。
サトウキビは紀元前400年頃インドに伝わり、ガンジス川を起点に東ルート・西ルートに別れ世界中に広まっていったといわれています。
西ルートは、紀元前327年インドへ遠征していたアレクサンダー大王がガンジス川で見つけてヨーロッパに伝わり、スペインなど温暖な地域での栽培が始まります。
その後十字軍遠征によって砂糖は欧州全土に広まり、エジプト・アフリカへと伝わっていきました。
大航海時代ではコロンブスによってイギリスからアメリカ大陸へと広がりました。
19世紀になると上流階級の嗜好品であった砂糖は、労働者の栄養補給食品として使われるようになりました。
東ルートは、5世紀頃ペルシャやエジプトなどにサトウキビが広まり、中国ではサトウキビを煮詰めて乾燥させる方法で砂糖が作られていたといわれています。
日本へは奈良時代に中国から伝わってきたそうです。
砂糖が日本で使われたのはいつから?
奈良時代に鑑真が中国から砂糖を持ち帰ったことが日本での砂糖の始まりといわれています。
当初は薬として使われていました。
茶の文化が広まるとともに和菓子を作る材料として使われるようになりました。
江戸時代鎖国のため海外から砂糖を輸入することが出来なくなったので、日本各地で砂糖が作られるようになりました。
砂糖作りが最も栄えたのは四国地方で、現在でも伝統製法による和三盆が作られています。
明治時代になると海外から価格の安い砂糖が輸入されるようになったことで、国内の砂糖作りは消滅の危機に立たされました。
1920年頃てん菜を使った砂糖作りが盛んになり、一般庶民でも手軽に使えるようになりましたが、太平洋戦争によって消費量が激減していきました。
終戦後から1950年頃までは国内にある砂糖は少ないため配給制となっていましたが、復興とともに砂糖作りも復活していきました。
現在では食材のニオイ消し・柔らかくする・水分を保つなどの効果がある調味料として使われています。
砂糖の原料と歴史 さいごに
砂糖はサトウキビ・てん菜から搾った汁だけでなく、樹液が原料としたメープルシロップ・メープルシュガー・パームシュガーなどがあります。
いろんな砂糖を使って、料理を楽しんでみてはいかがでしょう。
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