現在では鉛筆やシャープペン・ボールペンなど様々な筆記用具があります。
おしゃれなものや可愛いものから便利なものまで。
当たり前に使っている筆記用具ですが、昔はどんなものが使われていたのでしょう?
昔の筆記用具が今のようになった進化の過程、そして筆記用具といえばまず鉛筆が思い浮かびます。
鉛筆の歴史も知りたいと調べてみました。
昔の筆記用具はどんなもの?
書くことは古代メソポタミアで瓦に棒のような物で傷をつけたことが始まりであるといわれています。
紀元前2400年のエジプトでは葦の茎を削って作った葦ペンに炭インキを使って象形文字を書いていました。
紀元前700年にはガチョウやアヒルなどの水鳥の抜けた羽根の先にインクをつけて書く羽根ペンが登場し18世紀までと約1000年以上にわたり使われていて、現在でも筆記具だけでなくインテリアとしても扱われているそうです。
1300年古代ローマ以降では、木枠で囲んだ板の表面にワックスの層で覆われている蝋板(ろうばん)に文字を刻むためにスタイラスと呼ばれる筆記具が使われていました。
現在ではスマートフォンやタブレットのタッチペンやスタイラスペンとして使われています。
イギリスでは1564年には鉛筆、1800年には万年筆、1822年にはシャープペンシルが発明され、
アメリカでは1884年に油性ボールペンが発明されました。
筆記用具の進化 明治・大正・昭和では
万年筆やシャープペンシル・ペンケース・消しゴムなどの筆記用具は、どんなふうに進化していったのでしょうか。
万年筆
明治時代の本体は木を加工していましたが、大正時代になるとゴムの1種であるエボナイトが使われるようになりました。
昭和に入るとプラスチックが使われるようなったので、生産量が増えました。
シャープペンシル
日本でシャープペンシルが誕生したのは1915年で、早川金属工業の早川徳次さんが考案したといわれています。
当時は芯の太さが1mmであることと高級品だったことから、一般的に広まることはありませんでした。
1960年には芯の太さが0.9mmでノック式のシャープペンシル、1962年には芯の太さが0.5mmタイプのシャープペンシルが作られるようになりました。
ガラスペン
1902年に風鈴職人・佐々木定次郎によって作られたペンで、1度ペン先につけたインクが長持ちする・書き味が滑らかであることが特徴となっています。
イタリアやフランス・ドイツなど世界中に広まっていきました。
ガラスペンの溝は2本から始まり、試行錯誤しながら改良を進め8本の溝になりました。
消しゴム
1893年に作られましたが、品質は良くなかったそうです。
大正時代になると、いくつかの消しゴムメーカーが誕生し本格的な生産が始まりました。
1927年に国産第1号となる製図用消しゴムが完成しました。
その後消す力を高める研究を続け、1959年にプラスチック消しゴムが発売されました。
ペンケース
明治時代に木製の筆箱が作られたのが始まりといわれています。
大正時代になると多くの人たちに使われるようになり、昭和になるとプリキやセルロイド・塩化ビニール・強化アクリル・プラスチックなど様々な素材で作られるようになりました。
鉛筆の歴史 日本の初めての鉛筆とは
日本で鉛筆が使われるようにあったのは明治維新後です。
すべての青少年たちが平等に教育を受けられる仕組みを取り入れたことにより、多くの鉛筆が必要となりました。
しかし、当時の鉛筆はドイツから輸入されていたので高額でした。
そのため日本でも鉛筆を作るためにドイツやオーストラリアへ鉛筆作りの技術を習得させるために派遣しました。
小池卯八郎は持ち帰った技術をもとに鉛筆製造を始め、1877年に「教育ノ器具」として東京・上野で開催された第1回内国勧業博覧会に出品しました。
1887年、眞崎仁六(まさきにろく)が眞崎鉛筆製造所を立ち上げ工業として鉛筆製造を始めました。
また1875年、江沼郡山中温泉の片谷村で黒鉛が見つかったことから、旧大聖寺藩士・飛鳥井清(あすかいきよし)たちが旧士族・柿沢理平に鉛筆製造の技術を学ばせました。
1878年、大聖寺に鉛筆製造会社・加州松島社を設立して製造を始めたといわれています。
輸入品に負けないくらい良い鉛筆を製造していましたが、飛鳥井清と柿沢理平が相次いで亡くなったことによって衰退したそうです。
筆記用具の昔と鉛筆の始めて さいごに
瓦に棒のような道具を使って傷をつけていたことから書くことが始まり、様々な素材を使って筆記用具が作られてきました。今では書くより入力する方が多くなりましたが、筆記具を使って手で書く楽しみを味わってみてはいかがでしょうか。
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