熊手は枯葉や干し草を集める道具ですが、縁起物として使われています。
どうして縁起物として使われているのでしょう?
なぜ農耕具の熊手が縁起物になったのか気になりますよね。
その由来や、熊手を売る酉の市とはなんなのか?
知っているようで知らなかったこと、これは調べるしかありません(^^;)
調べたことをまとめてみました。
目次
熊手が縁起物になった由来とは?
枯葉をかき集める掃除道具として使われている熊手ですが、昔は土を柔らかくする・干し草や穀物を集める農具・敵を引っ掛けて倒す武器として使われていました。
熊手が縁起物になったのは、日本武尊(ヤマトタケル)が東夷征討成功を社前の松に熊手を立てかけ祝ったことが始まりといわれています。
熊手が縁起物として広く用いられるようになったのは江戸時代以降。
熊手が運をかき込む・福を掃き込むという意味で酉の市の縁起物として売られるようになりました。
熊手を売る酉の市とは?なぜ熊手
酉の市とは11月の酉の日・酉の刻(17時から19時まで)に開かれる露店市で大酉様(おおとりさま)または、お酉様(おとりさま)と呼ばれています。
今年1年を無事に過ごせたことを報告、翌年の幸福を祈願した後に熊手におかめが招福などの縁起物を飾った縁起熊手を買うという流れが定番となっています。
熊手の長い柄の先には竹で作った熊の手のような曲がった爪状の部品を扇型に取りつけた道具で落ち葉をかき集めることができることから福をかき集められるイメージがあります。
また鷲の爪にも似ていることから運をわしづかむという意味もあります。
そのことから熊手を売るときに、おまけとして縁起の良いおかめやお多福を飾り付けたことが縁起熊手の始まりといわれているそうです。
熊手の買い方にはマナーがある?熊手の飾り方は
酉の市での縁起熊手の買い方には独自のルールがあるといわれています。
初めて縁起熊手を買うときは小さいサイズを選ぶと良いそうです。
縁起熊手にはデザイン・大きさ・値段などの種類が豊富にあり、どれを選んだらいいのか悩んでしまうことがあります。
縁起熊手は1度だけ買うものではなく毎年買い替える縁起物です。
買い替えるときは前年より大きな幸運が入るようにと少し大きく・値段の高い縁起熊手を選ぶのが習わしとなっています。
前年より小さめ・値段の安い縁起熊手を買ってしまうと福が下がってしまうことがあるので注意しましょう。
小さめの縁起熊手を買う理由
1年に身内に不幸・事故があった、または業績が下がったということがあった場合は小さな縁起熊手を買って塩で清めてから飾ると福が増大するといわれています。
縁起熊手の持ち帰り方
縁起熊手を購入したら、福をかき集められるように出来るだけ高く持ち上げながら家まで帰るといいですよ。
縁起熊手の飾り方
昔は職場・家の大黒柱や玄関の柱に飾られていました。
しかし現在では家屋の構造が変わったため、神棚・仏壇に飾ることが多くなってきたそうです。
より多くの幸運を招き入れる飾り方には以下のことが大切となります。
少し高い所に飾る
目線より少し高い所に飾るのが一般的となっています。
和室の場合は鴨居の上、洋室の場合は額縁を吊して飾る道具であるピクチャーレールを使うと、目線より高い所に飾れますよ。
玄関に飾る
良い運気を取り込める重要な場所となっています。
縁起熊手の正面が北にならないように飾る
北は運気が逃げる・悪い気が溜まるといわれる方角になるので、縁起物を飾るにはふさわしくありません。
東は仕事運・西は地位や名誉・南は金運と方角によって運気アップが変わってきます。
自分が願いたい運気にあたる方角に飾りましょう。
古い縁起熊手の処分方法
新しい縁起熊手を買うときは古い縁起熊手を持っていくようにしましょう。
愛着があって処分したくない・贈り物として頂いたなどの理由で処分せず飾っておいても問題はありません。
古い縁起熊手は買った神社境内にある古札納所に納めましょう。
神社へ返却するのが難しい場合は、左義長・どんど焼きなどで行われるお焚き上げで正月飾りと一緒に燃やすといいでしょう。
可燃ゴミとして処分する場合は、新聞紙を広げ処分する縁起熊手をのせ左→右→左の順に塩を振りかけ包んで他の可燃ゴミと一緒に出します。
縁起物熊手 さいごに
縁起熊手は金運・幸運をかき込むという意味が込められている縁起物です。
商売繁盛だけでなく、家内安全を願って家でも飾ってみてはいかがでしょうか。
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