最近はハラスメントという言葉を日常でもたびたびきくようになりました。
ハラスメント(Harassment)とは、「人を困らせること」・「嫌がらせ」という意味で、セクハラ・パワハラ・マタハラなど約30以上の種類があります。
日々増えている気もします。
ハラスメントにはどんな種類があるのか、生活や身体にどんな影響を与えてしまうかなどを調べてみました。
ハラスメントの定義
定義というと最初に書いたようなことになるのですが、「これもハラスメント?」と迷うような時、言われた人が不快だと感じるかどうかだ、というようなことをきいたことがあります。
でも同じ行為同じ言葉でも、受け取る方の受け取り方や感覚、また、相手との関係などでも変わってくるように思いますが・・・
一般的には「ハラスメントとは、行為者本人の意識の有無に関わらず、相手を不快にさせたり、自身の尊厳を傷つけられたと感じたりさせる発言や行動」を指します。
あなたが何気なく発した言葉で相手が不快と感じたら、それはハラスメント。
また、相手は無意識に言ったりやったりしたことでも、あなたが不快と感じたら、それはハラスメント。
・・・になるということのようですね。
ハラスメントの種類はこんなにある!名称と意味
ハラスメントにはどんな種類があるのでしょうか?
よく耳にするものの他にも「えっ、それなに?」とつい聞き返してしまうものまで実にたくさんあります。
調べていると、そんなことまでハラスメントになるの?
というものもあります。
どんなハラスメントがあるのか・・まとめてみました。
まずは、よく耳にする、割と知られているハラスメントです。
主なハラスメント
セクシャルハラスメント(セクハラ
性的嫌がらせのことで「セクハラ」とも呼ばれています。
職場や学校などで地位を利用して性的要求し、それを拒否した人に
減給・降格・解雇などの不利益を与える「対価型」
卑猥なポスターを貼る・不用意に身体を触る・性的な冗談や発言などによって環境を悪化させる「環境型」
に分けられます。
パワーハラスメント(パワハラ
自分の権力や立場を利用した嫌がらせのこと。
「パワハラ」とも呼ばれています。
同じ職場で働く人に対し上司・先輩などの職場での優位性を使い、適性範囲を超える業務を押しつけ精神や身体に苦痛を与える行為です。
モラルハラスメント(モラハラ
道徳に反した言葉をかける・態度する嫌がらせのことで「モラハラ」とも呼ばれています。
相手に対して暴言を吐く・無視や仲間はずれにするなどで継続的に精神的苦痛を与える行為です。
嫌がらせをしていても、他からはそうではないように見えてしまうので「嫌がらせの隠蔽」になってしまうのが特徴です。
マタニティハラスメント(マタハラ
妊娠または出産した女性に対する嫌がらせのことです。
「マタハラ」とも呼ばれています。
世代による考えの違いが理解できない・妊娠や出産によって休んだ分の業務をカバーさせられた怒りや不満をぶつける「個人型」
妊娠や育児によって仕事を休む・早退することを許さない職場環境や残業ができないことや妊娠したことを理由に辞めさせようとする「組織型」があります。
これもハラスメント?!
ジェンダーハラスメント(ジェンハラ
男らしさ・女らしさを強要する嫌がらせのことで「ジェンハラ」とも呼ばれています。
男性だからと力仕事、女性だから雑用をするように強要する、「男のくせに弱々しい」・「女のくせに大食いだ」など・・性別に関する偏った見方や偏見などの行為があります。
ドクターハラスメント(ドクハラ
医者の言動・態度によって患者が不快な思いをする行為で「ドクハラ」とも呼ばれています。
「自分が信用できないなら他の病院へ行け」などの言動や「急いで手術しないと治らない」などの言葉で脅すことで、必要のない検査や手術・高額治療を絶対にする必要があると見せかける行為などがあります。
ペイシェントハラスメント
患者から医療従事者への嫌がらせ。
スメルハラスメント(スメハラ
ニオイによって周囲の人たちに不快感を与える行為で「スメハラ」とも呼ばれています。
口臭・体臭などが身体から出るニオイもありますが、香水や化粧品、柔軟剤など自分がいいニオイだと思っていても他の人にとって不快になっている場合があります。
アカデミックハラスメント(アカハラ)
大学教授が学生に対して行う嫌がらせ。
アルコールハラスメント(アルハラ
飲酒を強要する行為で「アルハラ」とも呼ばれています。
上下関係を利用して、その人の体質・体調などを無視して飲酒を強要する・わざと酔い潰す・イッキ飲みをさせるなどがあります。
飲み会や宴会で、お酒以外の飲み物を用意しない行為もアルコールハラスメントになります。
スモークハラスメント(スモハラ
喫煙者が非喫煙者に対して行う行為で「スモハラ」とも呼ばれています。
喫煙することを強要する・公共空間で喫煙することで周囲の人たち不快感を与える・受動喫煙させるなどがあります。
就業時間中に喫煙のために席をはず行為も非喫煙者よりも多く休憩時間を取っていると見られスモークハラスメントなる可能性があります。
カスタマーハラスメント(カスハラ)
顧客からの悪質なクレームや暴言、暴力的な態度などのこと。
エイジハラスメント(エイハラ
主に中高年の社員への年齢に関する嫌がらせ。
近年ではそれに加えて若い世代を経験不足や未熟さなどを理由に、不当に低く評価したり、仕事を与えなかったりすることも指す。
終われハラスメント(終わハラ)
企業が学生に内定と引き換えに就職活動を終わるように迫ること。
家事ハラスメント(家事ハラ)
家庭内での家事の分担に関する嫌がらせ。
時短ハラスメント(ジタハラ)
上司が部下に対して「時短だ」「定時に帰れ」と言い続けること。
シルバーハラスメント
主に介護を受ける高齢者に対する嫌がらせ。
スクールハラスメント(スクハラ)
学校で教師が児童・生徒に対して行う嫌がらせ。
こんなハラスメントも
エアーハラスメント(エアハラ
場の空気を壊す嫌がらせ。
空気が読めない「KY」の意味で使われることもあるようです。
ある特定の人を不特定多数の前で陥れるために、その場の雰囲気を意図的に悪くしたり、精神的なダメージを与えたりすること。
ヌードルハラスメント(ヌーハラ
ラーメンや蕎麦などの麺類をすする音が不快に感じることで「ヌーハラ」とも呼ばれています。
すする音が掃除機やトイレの音に似ているということで不快だと思う人が増えているそうです。
お茶漬けや味噌汁を食べる音もヌードルハラスメントの一種に該当するそうです。
エアコンハラスメント
空調に関する嫌がらせ。
エレクトロニックハラスメント
電子機器を使用した嫌がらせ。
エンジョイハラスメント
自分が「楽しいこと」や「好んでいること」を相手に押しつけること。
お菓子ハラスメント
特定の人だけお菓子を配らないなどの嫌がらせ。
または旅行に行った際のお土産の強要など。
カラオケハラスメント(カラハラ
カラオケで歌いたくない人に無理矢理歌わせる嫌がらせ。
キャンパスハラスメント
大学内で行われる各種のハラスメント。
告白ハラスメント(告ハラ)
親密でない異性から愛の告白をされることに苦痛や恐怖を感じること。
セカンドハラスメント
セクハラなどの苦情を申し立てたことに対する嫌がらせ。
ソーシャル(メディア)ハラスメント(ソーハラ
SNSで起こる職場の上下関係を利用した嫌がらせ。
ツイッターやLINEなどのネット上のSNSにおける嫌がらせ行為の総称。
優位な立場にいる人が、他の人に友達申請やフォローなどを強要することなども指します。
パワハラに分類されることもあります。
テクスチュアルハラスメント
文学界におけるセクシャルハラスメント。
テクノロジーハラスメント(テクハラ
ハイテクノロジーに詳しい人がそうでない人にする嫌がらせ。
パーソナルハラスメント(パーハラ
個人的趣向や容姿などに対する嫌がらせ。
「いじめ」の一種ですね。
ブラッドタイプハラスメント(ブラハラ
血液型をもとに人柄や性格を決めつけたり、行動の全てを血液型で分析して決めつけるなどで、不快な思いをさせること。
ペットハラスメント
ペットの飼い主がペット好きでない人に対して行う嫌がらせ。
マリッジハラスメント(マリハラ
結婚に関して圧力をかけたりする嫌がらせ。
未婚の人に対し、独身であることを強調して不快な思いをさせたり、お見合いや結婚を強要するような行為。
男性から女性に対してだけでなく、女性から男性へのケースも該当する。
セクシャル・ハラスメントに分類されることも。
ラブハラスメント
恋愛に関する話題で相手に苦痛や不快感を与えること。
リストラハラスメント(リスハラ
リストラ対象者に対する嫌がらせ。
様々な不当な行為で自主退職させるように仕向けることも。
典型的なパワハラの一種とする見方もあるようです。
主なものはハラスメントが世に認められ始めたころの「セクハラ」「パワハラ」「マタハラ」「モラハラ」くらいでしょうか。
現在ではこんなものまで?というくらい増えています。
ここにのせてないものもあります。
なんでもかんでもハラスメントとつけられそうです(^^;
当たり前のことですが、〇〇ハラスメントなんて声を大にして言わなくても、お互いが、相手や周囲の人たちに対して思いやりと配慮を持って行動すればいいわけです。
ハラスメントは生活にも身体にもこんな影響が
ハラスメントを受けたことによって、物事に対してやる気がなくなる・ミスやトラブルが増えた・仕事を辞めたまたは転職した・心身ともに不調になった・夜眠れなくなったなどがあります。
意識しないで言ったことが相手を傷つけることはあります。
それらを以前は我慢する、という形だったわけですが、これは不当だ、不快だと声があがるようになり、現在のように〇〇ハラスメントという形になったということですね。
ハラスメントを受けた側は、自分を守るためにも、勇気をもって声をあげる必要があるかもしれません。
ハラスメント さいごに
自分の何気ない行動がハラスメントにならないように、相手や周囲の人たちに対して思いやりと配慮を持って行動することが大切になりますね。
また、なんでもハラスメントに結び付けてしまうのも・・・度が過ぎれば気軽に話すこともできなくなり、息苦しささえ覚えてしまいます。
今の時代、あなたは加害者にも被害者にもなりうるわけです。
職場だけでなく、さまざまなシーンやケースで各自がこれから考えていかなければならないことかもしれません。
♪ 新社会人になるとハラスメントも気になることですが、他にも新社会人に関する記事はこちらにまとめました。
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