餃子は肉や野菜などで作った餡を、小麦粉を練った皮に包み、焼く・蒸す・茹でる・揚げるなどで調理された料理です。
日本では日常的に食べられていますが餃子はいつどこで誕生し、いつから日本で食べられるようになったのでしょうか。
餃子の発祥や歴史また定義などを調べてみましたのでご紹介します。
餃子の発祥はいつどこで?
餃子の発祥についてはハッキリしていませんが、諸説がいくつかあります。
- 諸説その1
紀元前600年の中国にある遺跡から餃子と思われる食べ物が見つかった。
- 諸説その2
紀元前3000年頃の古代メソポタミア文明遺跡から小麦粉の皮に具を包み加熱した餃子のような食べ物が見つかった。
- 諸説その3
紀元前3000年頃には餃子の起源と思われる食べ物があり、シルクロードを通って中国やインドに伝来した。
餃子のルーツと日本での餃子の歴史
日本に餃子が伝わったのは、江戸時代であるといわれています。
1689年、明から招かれた儒学者の朱舜水(しゅしゅんすい)が、鴨肉とクコの実・松の実などを小麦粉で作った皮で包んだ「福包(ふくつつみ)」を呼ばれる餃子のような食べ物を水戸藩2代目藩主・徳川光圀に献上したという記録が残っています。
しかし当時は鶏や牛などの肉を食べることが禁止されていたため、広まることはありませんでした。
明治時代になると禁止されていた肉が食べられるようになり、中国料理を紹介する本が出版されました。
しかし餃子に関する記述は蒸し餃子、または水餃子しかありませんでした。
焼き餃子が広まったのは第二次世界大戦後で、戦時中満州へ移駐していた日本兵が宇都宮に戻ったとき、満州で食べた餃子を再現したといわれています。
現在ではラーメンのお供として、またはスーパーマーケット・デパートなどで手軽に買えるお惣菜として人気があります。
餃子の定義って?
餃子には、「小麦粉を原料として作った皮に具材を包んで調理されている」という定義があります。
世界の餃子
世界には「小麦粉を原料として作った皮に具材を包んで調理されている」という餃子の定義と同じ料理があり、茹でる・揚げる・焼く・蒸すなどで食べられています。
- ラビオリ(イタリア)
みじん切りにした野菜やチーズ・ひき肉で作った具材を、皮に挟んであります。茹でてソースと絡める・揚げるなどで食べます。
- ピエロギ(ポーランド)
炒めた玉ねぎやジャガイモ・チーズ・肉などの具材を皮で包んであります。
具材にはフルーツやチョコレートなど甘いものもあります。
茹でる・焼く・揚げるなどで食べます。
- マウルタッシェン(ドイツ)
肉やほうれん草・玉ねぎなどの具材を皮で包んであります。
茹でる・焼く・揚げる・スープの具材などで食べます。
- コルドゥーナイ(リトアニア)
ひき肉やキノコなどの具材を皮で包んであります。
茹でて水餃子にして、そのままで食べるかタレにつけて食べます。
- モモ(ネパール)
肉と野菜などの具材を皮で巾着のように包んであります。
蒸し餃子にして食べます。
- サモサ(インド)
ジャガイモ・玉ねぎを炒めカレー粉で味付けした具材を皮で包んであります。
揚げ餃子にして食べます。
- マントゥイ(ウズベキスタン)
羊のひき肉・みじん切りにした玉ねぎ・スパイスなどを混ぜ合わせた具材を皮で包んであります。
蒸し餃子にして、タレをつけて食べます。
- マントゥ(トルコ)
ひき肉・すりおろした玉ねぎ・クミン・調味料などを混ぜ合わせた具材を皮で包んであります。
茹でてからトマトソースやヨーグルトソースをかけて食べます。
- ヒンカリ(グルジア)
ひき肉・みじん切りにしたニンニク、玉ねぎ・クミンなどを混ぜ合わせた具材を皮で包んであります。
水餃子にして食べます。
- マンドゥ(韓国)
肉や豆腐・キムチなどの具材を皮で包んであります。焼く・蒸す・スープの具材などにして食べます。
- ボーズ(モンゴル)
羊のひき肉・みじん切りにしたキャベツ、玉ねぎ、ニンニクを混ぜ合わせた具材を皮で包んであります。
蒸し餃子にして食べます・
- ブリック(チュニジア)
マッシュポテト・ツナを混ぜ合わせた具材具材を皮にのせ、くぼみに玉子を入れてから包んであります。
揚げ餃子にして食べます。
餃子の発祥と日本での歴史 さいごに
餃子の発祥にはいくつか諸説があるためハッキリしていませんが、日本には江戸時代に中国から伝わってきました、
水餃子や蒸し餃子は古くからありましたが、焼き餃子が広まったのは第二次世界大戦後と、まだ歴史は浅いです。
小麦粉で作った皮に具材を包むのが餃子の定義となっていて、世界にはいろんな餃子があります。
具材を皮で包んで蒸す・焼く・揚げるなどで簡単に作れる料理なので、作ってみて食べ比べしてみてはいかがでしょうか。
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