日本には神社の入口には鳥居があります。
鳥居は神様のいる神域と人間が住んでいる俗界を区別するためにあります。
鳥居は大きく分けて2種類ありますが、その中にも様々な種類があります。
鳥居の種類と特徴やしめ縄との関係、そして日本三大といわれている鳥居などを紹介します。
鳥居の種類とその特徴
鳥居は大きく分けて、神明鳥居(しんめいとりい)と明神鳥居(みょうじんとりい)の2種類があります。
神明鳥居(しんめいとりい)
上から順に笠木(かさぎ)・貫(ぬき)があり、2本の柱で支えています。
【神明鳥居の種類・特徴】
- 黒木鳥居(くろきとりい)
樹皮のついた生木が使われています。
- 靖国鳥居(やすくにとりい)
貫の形は四角形です。
- 鹿島鳥居(かしまとりい)
貫の形は四角形で柱の外側へ突き出ています。
笠木の両端は、斜め下に切り落としたデザインになっています。
- 伊勢鳥居(いせとりい)
笠木の形が五角形で、両端は斜め下に切り落としたデザインとなっています。
- 内宮源鳥居(ないくうげんとりい)
笠木の形は五角形、柱の形は八角形です。
- 外宮宗鳥居(げくうそうとりい)
笠木のすぐ下に島木(しまき)があります。
明神鳥居(みょうじんとりい)
上から順に笠木(かさぎ)・島木(しまき)・貫(ぬき)があり、2本の柱で支えられています。
笠木の両端は反り上がっている・島木の両端は柱から突き出ている・真ん中には神社名が書かれた額束(がくつか)があるという特徴があります。
【明神鳥居の種類・特徴】
- 春日鳥居(かすがとりい)
島木の両端は垂直です。
- 台輪鳥居(だいわとりい)
島木と柱の接合部分に台輪(だいわ)という輪があります。
- 中山鳥居(なかやまとりい)
貫は柱から突き出ていません。
- 住吉鳥居(すみよしとりい)
柱の形は四角形です。
- 宇佐鳥居(うさとりい)
神社名が書かれている額束がありません。
- 山王鳥居(さんのうとりい)
笠木の上には、合掌状の冠のような装飾があります。
- 両部鳥居(りょうぶとりい)
柱に控柱(ひかえばしら)という補助があります。
- 奴禰鳥居(ぬねとりい)
扠首棹(さすさお)という支えが、額束のそばにあります。
- 三輪鳥居(みわとりい)
脇鳥居(わきとりい)という小さな鳥居のようなものが柱にあります。
- 三柱鳥居(みつばしらとりい)
鳥居を三基組み合わせたデザインになっていて、三角形になるように3本の柱があります。また、貫は外に突き出ていません。
- 唐破風鳥居(からはふとりい)
笠木と島木の中央が盛り上がったデザインになっています。
鳥居としめ縄の関係 しめ縄のない鳥居も
しめ縄とは神様のいる神域と人間が住んでいる俗界を区別するだけでなく、神様を宿す依代という役割があります。
鳥居だけでなく、拝殿や御神木・滝・手水舎などに張られています。
鳥居に張られているしめ縄の真ん中は少したるんだ状態になっています。
これは、真ん中は神様が通る道のため人が通らないようにしているそうです。
鳥居としめ縄がセットになっていますが、伊勢神宮の鳥居にはしめ縄がありません。
伊勢神宮では鳥居そのものが結界の役割を果たしているため、しめ縄がなくても大丈夫だといわれています。
日本の三大鳥居!それらの特徴まとめ
金峯山寺・厳島神社・四天王寺が日本三大鳥居といわれています。
- 金峯山寺(きんぷせんじ)
奈良県吉野郡吉野町吉野山にある寺の北側にある鳥居で、銅鳥居(かねのとりい)と呼ばれています。
入峰修行の行場の1つで、「吉野なる銅(かね)の鳥居に手をかけて 弥陀(みだ)の浄土に入るぞうれしき」という秘歌が伝えられています。
- 厳島神社(いつくしまじんじゃ)
広島県廿日市市の厳島にある神社の大鳥居で、海中に自立しています。
重要文化財に指定されている木造鳥居の中で高さ・大きさともに日本一となっています。
- 四天王寺(してんのうじ)
大阪市天王寺区四天王寺にある寺の鳥居で、石で造られています。
最初は朱塗りの木造鳥居でしたが、1294年に忍性(にんしょう)というお坊さんが石造鳥居に変えたそうです。
鳥居の種類や特徴 さいごに
鳥居には神明鳥居と明神鳥居の2種類がありますが、さらに数種類の鳥居が存在しています。
寺社で鳥居を見ることがあれば、ゆっくり観察してみてはいかがでしょうか。
♪ 鳥居は何のためにあるの?という疑問を持たれた方はこちらの記事もぜひご覧いただければと思います。