日本の食卓ではおなじみの味噌汁。
ダシと味噌で調理した汁に豆腐や野菜・海藻などを具材にした日本伝統の汁物ですね。
味噌汁はいつどこで誕生したのでしょうか?
味噌は日本で誕生したものなのか、どこからか伝わったものなのか、その起源や歴史も知りたいと調べてみました。
また味噌には白と赤がありますがその違いなどの理由も紹介します。
味噌汁の歴史 味噌汁はいつ生まれた?
日本で味噌が初めて登場したのは平安時代。
味噌汁を作るためではなく、そのままで食べるものでした。
当時の味噌は、貴族の給料や贈り物などに使われるほど貴重なもので一般の人が食べることはできませんでした。
鎌倉時代、中国から伝わってきたすり鉢で味噌をすり潰してみたら水に溶けやすくなったことで味噌汁として食べられるようになりました。
武士の質素倹約が全国に奨励されていたこともあり、主食・汁物・主菜・香の物といった一汁一菜という食事スタイルが考案され広まっていきました。
味噌汁の基本レシピ(2人分)
- 鍋に水(400ml)を入れて、沸かします。
- 沸騰したら、顆粒だし(適量)を入れます。
- お好みの具材を入れて火が通るまで煮ます。
- 火を止め、味噌(大さじ2)を溶かし入れたら完成です。
【ポイント】
- 崩れやすい豆腐や火を通す必要がない具材は、味噌を溶かし入れた後にしましょう。
- お玉や器などで味噌を溶かしておくとダマ防止になります。
- 沸騰したままで味噌を入れてしまうと、風味や旨味が抜けてしまう・塩辛くなってしまうので、注意してください。
- 温め直すときは、鍋の縁の汁がフツフツとしてきたら火を止めましょう。
味噌の起源は日本?
味噌といえば中国から伝わったといわれていますが、縄文時代の遺跡からドングリで作った縄文みそと呼ばれる食品が見つかったことから日本が味噌の起源であるともいわれています。
縄文時代後期から弥生時代にかけて穀物を塩で貯蔵するようになり、日本独自の発酵食品が誕生していたようです。
味噌の起源は中国・日本のどちらかなのかは、今のところハッキリしていません。
味噌の赤と白との違い
赤味噌は赤みがかった色をしていて、白味噌は白っぽい色をしています。
色の違いは発酵時のメイラード反応によって起こります。
メイラード反応とはアミノ酸と糖が反応して変色することで色が変わっていきます。
熟成期間が長いほど色は濃い赤色に変色していきます。
また、赤味噌を作るときは蒸した大豆を使っていますが、白味噌を作るときは煮た大豆を使っているという違いがあります。
赤味噌とは
大豆を長時間水に浸してから蒸してから作ります。
大豆を蒸すことによって、メイラード反応が起こりやすい状態になり赤褐色となります。
白味噌より熟成期間が長い・コクがある・塩濃度が高い・貯蔵に優れているなどの特徴があります。
【赤味噌を使ったレシピ】
- どて煮(4人分)
- ボイルもつ(300g)は酒(大さじ2)を入れた熱湯に入れ、約20分下茹でしてから水洗いします。
- 板コンニャク(1枚)は一口大に切ってから塩揉みをし、水洗いをして約3分下茹でします。
- 大根(1/2本)は一口大に切り、固めに茹でます。
- ゆで卵(5個)を作ります。
- 鍋に赤味噌(150g)・砂糖(60g)・酒(大さじ2)・みりん(大さじ2)・ダシ(500ml)を入れ沸騰させてから、もつを入れフタをして約30分中火で煮込みます。
- 板コンニャク・大根・ゆで卵を加え、フタをして中火で時々かき混ぜながら約1時間煮込んだら完成です。
白味噌とは
大豆を煮て作ります。
大豆を煮ることで、メイラード反応の材料である糖質やタンパク質が水に溶け出して着色を抑制してくれます。
また着色しない麹菌を使用することもあります。
塩濃度が赤味噌より低く、甘味が強いことが特徴となっています。
【白味噌を使ったレシピ】
- クリーム煮(2人分)
- 白菜(1/4個)・鶏もも肉(250g)は、食べやすい大きさに切ります。
- 鍋に水(250ml)・白菜・鶏もも肉を入れて強火でかけます。
- 沸騰したら、フタをして弱火で約20分煮込みます。
- 水(250ml)を入れて約5分煮込みます。
- 固形ブイヨン(2個)を入れて溶かします。
- 白味噌(50g)を入れ溶けたら、生クリーム(適量)を入れます。
- 塩コショウ(適量)で味を整えたら完成です。
味噌汁の歴史と起源 さいごに
味噌汁は鎌倉時代に誕生して以来、多くの人たちに食べられています。
コレステロールを抑える・美肌・生活習慣病予防などの効果があり、手軽に作れる味噌汁を味わってみてはいかがでしょうか。