便箋は手紙を書くときの用紙のことで書簡箋や用箋とも呼ばれていますがいつどこで誕生したのでしょう?
また便箋にはいくつかサイズがありますが用途に合ったサイズには決まりはあるのでしょうか。
パソコンでオリジナル便箋を作ると、印刷する紙のサイズはA4とかB5それもOK?便箋の発祥やサイズ、そしてマナーなど気になる事を調べました。
目次
便箋のはじまり発祥はいつどこから?
便箋がいつどこで使われるようになったのは不明ですが、日本では長細く切った薄い木板に墨で書き相手に届けていました。
7世紀頃には紙は存在していましたが、身分の高い人や僧侶などが使う高価なもので庶民が使うことはありませんでした。
平安時代になると各地で紙漉きが行われるようになり、貴族の間では和紙に墨で書いた手紙の起源となる文(ふみ)のやりとりが盛んとなりました。
便箋のさまざまなサイズにきまりは?
主な便箋の規格サイズは以下のようになります。
A4判(210mm×297mm)
横三つ折りにすると、長形3号の封筒に入れることができます。
B5判(182mm×257mm)
横三つ折りにすると、長形4号の封筒に入れることができます。
国際判(216mm×280mm)
横三つ折りにすると、洋形4号の封筒に入れることができます。
セミB5判(177mm×250mm)
横三つ折りにすると、長形4号の封筒に入れることができます。
色紙判(177mm×230mm)
横三つ折りにすると、洋形4号の封筒に入れることができます。
A5判(148mm×210mm)
横三つ折りにすると、洋形2号の封筒に入れることができます。
一筆箋(180mm×80mm)
封筒に入れる必要がなく、品物や資料などに添えておきます。
便箋が1枚だけの手紙は失礼?
伝える用件によって便箋が1枚だけになる、または2枚以上になることがありますが、内容によって便箋の枚数にはマナーがあります。
1枚だけにする必要がある
お悔やみ状や弔事・お見舞いなどは1枚に納める必要があります。
枚数を重ねてしまうと「不幸が重なる」という意味となります。
内容を詰め込みすぎないように便箋1枚で書き終わるようにしましょう。
2枚にする必要がある場合
伝えたい内容が便箋1枚だけで終わった場合は、白紙の便箋を1枚加えることがあります。
便箋を2枚にする必要があるには、いくつか諸説があります。
・三行半や果たし状など縁起の悪い内容の手紙は1枚切りの書状であったため、便箋1枚の手紙は縁切りを連想させ失礼になるからといわれています。
・紙が貴重品だったため、返信用の便箋を用意して相手を気遣っていたそうです。
・便箋が1枚だけだと裏側から書いた内容が透けやすく、他の人にも読まれてしまう可能性があるため、見えないように隠すために便箋を1枚加えておきます。
・短文の手紙は昔から失礼になるといわれていたため、「1枚で伝え終えましたが、本当はもっと書きたい」という気持ちを表すために白紙の便箋を1枚加えておきます。
白紙の便箋の重ね方
白紙の便箋は伝えたい内容を書いた便箋の下にして重ねてから、内側に折ります。
後付けの書き方
伝えたい内容を書き終え1枚目の最後が「敬具」で終わり、2枚目に日付や署名・宛名を書いてしまうことはマナー違反となるので、1枚で後付けまで入るようにする・本文が2枚目にかかるようにするなど工夫しましょう。
一筆箋
サイズが180mm×80mmとなっている短冊型の細長い便箋です。
借りた物・お金を返すときや贈り物を贈る、書類や資料の発送などにメッセージやお礼を書いて添えます。
一筆箋の種類
- 縦書き
送る相手を選ぶことなく書くことができる無難なタイプです。
- 横書き
ノートやメモ帳・手帳のほとんどが横書きになっているので、横書きに慣れている人や気軽に書きたいときに適しています。
- 縦横両用
気分や場面で、その場で縦書き・横書きにすることができます。
- 無地
罫線がないので、気にすることなく自由に思いのままに書くことができます。
- 絵柄入り
デザインが豊富に揃っているので、季節や相手に合わせて選べる楽しみがあります。
- 一筆箋をキレイに書くコツ
- 上下の余白を広めにとる
- 漢字は大きめに、ひらがなは小さめに書く
- 絵柄に文字がかからないようにする
- なるべく1枚で収まるようにする
- 1枚で書き切れない場合は2枚までにする
- 「拝啓」・「敬具」は不要です
便箋について さいごに
細く切った木片に伝えたい内容を書いていましたが、紙漉きが行われるようになり伝えたい内容を紙に書くことで便箋がはじまったそうです。
便箋を使うにはマナーがあるので、相手に失礼にならないように上手に活用しましょう。
♪マナーと言えば使う便箋や封筒にもシーンによっては気をつけたいことがありますね(^^)こちらも合わせてご覧いただければと思います。
シーンごとの封筒と便箋の選び方と封筒に手紙をいれる時のマナー