暮らしの中で明るさを得るには電球を使います。
電球とは中のフィラメントなどに電流を流して発光させるもので、照明器具に使われています。
電球には白熱電球とLED電球の2種類がありますが、どんな違いがあるのでしょうか。
白熱電球とLED電球の違いや特徴などを紹介します。
白熱電球とLED電球それぞれの特徴
白熱電球
中にあるフィラメントなどに電流を流して発光させる電球です。
1907年、アメリカ合衆国の「マツダ」というブランド名で発売されたのが始まりであるといわれています。
電機メーカー・東芝がマツダのライセンスを受け、1911年に「マツダランプ」という名前で日本での販売を開始しました。
他の電球よりも広く照らすことができるので、住宅や事務所・店舗など幅広く使われています。
LED電球
英語のLight Emitting Diodeの頭文字を取って、LED電球と呼ばれています。
電流を流すと半導体が発光します。
振動や衝撃に強く、落としても割れにくいという特徴があります。
LEDは、1906年代に元となるものが登場していました。
1962年、アメリカ合衆国の発明家で「LEDの父」と呼ばれているニック・ホロニアック氏が赤色に光るLEDを発明、1970年代には黄色・緑色などのLEDも開発しました。
LEDは表示用の光源として使われていましたが、1989年に名古屋大学の赤崎勇教授と名古屋大学院生の天野浩氏が、窒化ガリウムを使った青色LEDを開発したことで、白色LEDが誕生しました。
その後、様々な改良が行われLEDライトとして使われるようになりました。
白熱電球とLED電球の違いとは?
光の違い
白熱電球はフィラメントが燃えることで、温もりのある光を出すことができます。
また赤外線のような波長の長い光も含まれているため、太陽や焚き火・ロウソクの明かりに近い光になります。そのため物に影ができ立体的に見せるだけでなく、顔色を良く見せる・料理が美味しそうに見えるなどの効果があります。
LED電球の方は、発光ダイオードに電流を流すと光るようになっています。
点で発光するようになっているので、全体的に強い光になります。
しかし、明るさは白熱電球より弱いです。
白熱電球の光は自然的、LED電球の光は科学的なものとなります。
寿命の違い
白熱電球の寿命は約1,000~2,000時間、LED電球の寿命は約40,000~50,000時間と言われていて、LED電球の方が長くなっています。
LED電球のメリットとデメリット
メリット
- 寿命が長い
LED電球の寿命は約40,000~50,000時間と言われていて、年数にすると約10年となるので交換する手間が少なくなります。
- 電気代が安くなる
LED電球の消費電力は、白熱電球と比べると約7分の1と少ないです。
年間にすると、約5,000円安くなります。
- 虫が集まりにくくなる
虫は光に集まるのではなく、紫外線に引き寄せられてくるそうです。
街灯として使われている水銀灯や蛍光灯には紫外線が含まれているため、虫が集まってきます。
LED電球には、紫外線が含まれていないので虫が集まってくる心配がありません。
紫外線によって色褪せ・劣化が進んでしまう芸術品の照明には紫外線が含まれていないLED照明が使われています。
- 低温環境でも使える
LED電球は半導体であることから、約-20度の環境でも安定した光を出すことができます。
- 振動や衝撃に強い
白熱電球にはガラス管が使われているため、振動や衝撃を与えると割れてしまいます。
LED電球はプラスチックなど割れにくい素材を使っているので、振動や衝撃があっても割れる心配は少なくなります。
デメリット
- 値段が高い
白熱電球より値段が高いだけでなく、LED電球を使うために工事や専用器具などの初期費用がかかる場合があります。
- 白熱電球より暗く感じる
白熱電球が明るいのは光の方向が全方向になっていて、紫外線が含まれているため演色性が高くなっています。
LED電球は電球面の正面が明るく、その回りは暗くなってしまうため、白熱電球より暗く感じてしまうことがあります。
- 熱に弱い
LED電球は、光として変換されなかったエネルギーは熱になります。
その熱によってLEDの劣化が進む、または故障の原因となります。
メーカーでは、LED電球の寿命を伸ばすための熱対策に取り組んでいます。
白熱電球とLED電球 さいごに
LED電球は寿命が長く、電気代を安くすることができますが、白熱電球には自然な光を得ることができます。
それぞれの特徴を確認して、自分に合った電球を使うようにしましょう。