大相撲の開催が近づくと番付表が発表されます。
番付とは大きく分けて6つの段があるそうですが、番付ってなんでしょう?
またよく〇〇場所というのが云われますが何のこと?
と相撲に関してはよく解りません。
知識として少しは知っておきたいと思い、番付の意味や由来、番付編成、年に6回開催される「場所」などについて調べてみました。
相撲の番付の意味と由来
番付とは大相撲に出場する力士の順位表のことで、正式名称は番付表となります。
番付表がいつから作られるようになったのかはハッキリしていませんが、元禄時代には木の板に墨で書いた板番付が入り口に掲げられていたそうです。
紙に刷られた番付は正徳時代になってから登場したと推定されています。
東西を別々に刷り、2枚で1組になっていましたが、1757年に江戸では現在のような1枚形式になったそうです。
番付は元書きと呼ばれる原本を毎回行司が、縦110cm横80cmのケント紙に行司が手書きして、4分の1に縮小印刷して一般販売されています。
番付の文字は字画の1本1本を太く黒々と塗りつぶすように書く独特の相撲字で、お客さんが会場に隙間なく入るようにという意味が込められているそうです。
番付は力士の位と階級を示したもので、上にいる力士ほど、強くて偉い力士となります。
力士たちは番付を上げるために稽古に励んでいます。
番付の順位
番付は幕内・十両・幕下・三段目・序二段・序の口の6つの段に分けられます。
- 幕内
最上クラスで横綱、大関・関脇・小結の三役、前頭の平幕があります。
【横綱】
1度横綱になると降格することはなく引退または廃業するまで居続けることができる最高の地位です。
横綱になるには、大関の地位で二場所連続の優勝、またはそれに準じた成績が必要となります。
【大関】
今では横綱の次となる地位ですが、元々は横綱とは別の最高地位だったそうです。
東には必ず1人は存在します。
昇進するには三場所連続三役でいて、通算の勝ち星が33以上であることが目安となっています。
二場所連続負け越してしまうと降格となります。
【関脇】
大関の脇をつとめる者という意味があります。
必ず東西に1人以上はいます。
昇進のための規定は特にありませんが、前場所で成績が優秀だった小結が昇進することが多いです。
負け越してしまうと降格となります。
【小結】
必ず東西に1人以上はいます。
昇進のための規定は特にありませんが、前場所の番付と成績を考慮し、上位2人が関脇、次の2人が小結に昇進することが多いです。
負け越してしまうと降格となります。
【前頭】
東西に筆頭から最大16枚目までありますが、定員の42人から横綱・大関・関脇・小結の人数を除いた人数が前頭となるため、その都度変動します。
- 十両
「じゅうりょう」と呼んでいますが、正式名称は十枚目(じゅうまいめ)です。
江戸時代にはこの地位はなく、横綱・大関・関脇・小結・前頭より下は幕下となっていました。
1888年の春場所で給与制度が導入されたことで、幕下の上位10枚目の力士に給与を支給したことで創設されました。東西で各13枚目まで26人がいます。
- 幕下
十両以上と幕下以下では待遇面などの格差が非常に大きいため、最も競争が激しい地位となります。
東西で各60枚目まで120人がいます。
- 三段目
雪駄を履くことが許されます。
東西で各100枚目まで200人います。
- 序二段
羽織を着ることが許されます。
特に人数は決まっておらず約300人いるそうです。
- 序の口
番付に名前が載ります。
特に人数は決まっておらず、約100人いるそうです。
相撲の番付編成はこうなっている
番付編成とは力士の階級・地位を示す番付を決めることで、千秋楽後3日以内に翌場所の番付編成会議を開催して決めています。
大関・横綱への昇進は日本相撲協会の最高議決機関である理事会の承認が必要です。
相撲の「場所」とは?
「場所」とは公式戦を指す言葉です。
日本相撲協会が行う興業イベントで、取組の結果によって力士の出世や降格が決まります。
1月・3月・5月・7月・9月・11月の6回が行われ、東京都・大阪府・愛知県・福岡県で開催されています。
相撲の番付 さいごに
番付の地位によって待遇面で違いが出てくるので、力士たちとって重要なものとなります。
各場所開催前に発表されるので、力士の昇格・降格を確認してみてはいかがでしょうか。
♪相撲に関することにはなぜ?ということが多いと思います。それについてはこちらの記事をご覧いただければと思います。
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