眠っている時に言葉を発することを寝言といいますね。
どうして眠っているのに言葉を発することができるのでしょうか。
寝言のために恥ずかしい思いをしたり、失敗したりとあまりいいことがないような気がします。
なぜ寝言を言ってしまうのか?
寝言の意味や寝言を言ってしまう理由、そして寝言を止める方法などをまとめてみました。
寝言を言うのはなぜ?寝言の意味とは
寝言とは睡眠時随伴症(パラソムニア)と呼ばれる障害の1種です。
睡眠時随伴症とは睡眠中に起きる異常行動の総称で、寝言の他には夜尿症や歯ぎしり・夢遊病などがあります。
睡眠時随伴症は誰にでも症状が出ることがあるということです。
睡眠中に喋っていたと自覚している人は少なく、家族や周囲の人に言われて気づくことがほとんどなので、なぜ寝言を言ってしまうのかを特定するのは難しいといわれています。
寝言は人間だけでなく動物でも見られる症状で、イヌやネコが睡眠中に鳴き声を発することがあります。
寝言を止めたい!どうして寝言を言うの?
寝言は睡眠中に見ている夢に反応する・強いストレスや不安感・眠りが浅いため脳が活動しているなどが原因によって出てしまうそうです。
寝言の内容は睡眠の種類によって違いがあります。
睡眠中に脳が活動しているレム睡眠では感情豊かな内容で夢の内容と関係深いものが多く、脳が休憩しているノンレム睡眠では日常生活での出来事に関する内容が多いそうです。
病気が原因による寝言
レム睡眠・ノンレム睡眠時に出る寝言は特に問題はありませんが、病気が原因となって出る寝言もあります。
- 高熱
インフルエンザなどで高熱が出ている時に寝言を言うことがあるそうです。
意識が朦朧とした状態で話すうわごとも寝言に含まれます。
- ストレス
強いストレスにさらされたことで寝言を言うようになり回数が増えてくるそうです。
また事件や事故に巻き込まれたことで発症する外傷後ストレス障害の場合は、悪夢を見てうなされることが良くあります。
- 睡眠時無呼吸症候群
睡眠中に何度か呼吸が止まる症状がある睡眠時無呼吸症候群でも寝言を言うことがありますが、はっきりとした単語より呻き声や喘ぎ声になっていることが多いそうです。
- レム睡眠行動障害
初老期以降の男性がかかることがある症状で、夢の中での動きをそのまま現実でもしてしまいます。
そのため、本人や一緒に寝ている人にケガをさせてしまうことがあるそうです。
中高年になってから寝言が増えている場合は睡眠の専門医療機関で相談しましょう。
- ナルコレプシー
十分な睡眠を取っているのに時間や場所に関係なく、突然眠気に襲われて居眠りを繰り返してしまう過眠症の1つです。
感情的な寝言が多く悪夢を伴うことがあるそうです。
- 夜驚症
睡眠中に突然起き出して、叫び声や悲鳴をあげてしまう症状のことで子どもに多く診られます。
成長とともに自然に良くなりますが、まれに大人でも発症することがあるといわれています。
寝言を止めるには?対処方法は
寝言を止める方法は今のところありませんが、睡眠の質を上げることで改善することができるそうです。
睡眠の質を上げる
- 夕食
寝る時に消化が終わっていることが理想です。
夕食後すぐに寝てしまうと、身体は消化活動を優先してしまうので内臓が休まる時間が短くなってしまいます。
同じ睡眠時間でも眠りが浅くなる・疲れが取れなくなることがあります。
帰宅から寝るまでの時間が短い場合は消化の良い食べ物を少しだけ食べるようにしましょう。
- 入浴
身体をゆっくり温めることで緊張をほぐしリラックスすることができます。
約38度のぬるめの湯で約5~30分間浸かりましょう。
熱めの風呂は身体の負担を大きくするだけでなく、覚醒を誘ってしまうので注意してくださいね。
- 温かい飲み物
温かい飲み物は内臓から体温を上げてくれます。
体温が下がり始めるときに自然な眠気がくるので、睡眠前のリズムづくりにおすすめですよ。
寝酒は眠りに入りやすいと言われていますが、睡眠が浅くなりトイレに行く回数が増えるため睡眠の妨げになってしまうので注意しましょう。
またコーヒーや緑茶・紅茶・栄養ドリンクには覚醒作用のあるカフェインが含まれているので、寝る前の約4時間は避けまい。
安眠効果を高めるには、ノンカフェインの飲み物を選びましょう。
☆気になる寝言ですが、寝言と気づかずつい、返事をしてしまうこと、ありますよね。それはNGなんです。なぜ?気になったら次の記事をご覧ください。
寝言の意味や対処 さいごに
夢を見た時や脳が活動している時に言ってしまう寝言は気にすることはありません。
でも、どうしても気になる場合は睡眠の質を上げるための対策を行うといいですよ。
どんな寝言を言っているのか気になる場合は、録音できるアプリケーションを使って内容を確認して睡眠の専門医療機関で相談するのも1つの方法です。
寝言を止める方法はないようですが、睡眠の質を上げてみてはいかがでしょうか。