地震が発生したときに、津波の情報も一緒に入ってきます。
津波は、どんな時に発生するのでしょうか。
また海から遠い内陸にいると、普通の波と津波の波がどう違うのかというイメージがわかず波の高さがを報道されても感覚としてよく解りません。
津波が発生する仕組みや普通の波との違いなど解らないことを調べてみましたのでを紹介します。
津波が発生する仕組みとは?
海底で地震が発生したことで断層が動き、地盤や海面が変動することで大きな波になって広がっていくことで津波が発生します。
地震と津波は密接な関係があることから、大きな地震が発生すると大津波になる、震源が陸地に近いと津波が早く到達することがあります。
海はつながっているので、遠い国で発生した地震によって日本に津波がやってくることがあります。
1960年5月23日、南米チリで発生したマグニチュード9.5の巨大地震が発生しました。
その後、1日かけて津波が日本に到達しました。
当時は遠くで発生した津波に対して正しい判断を下すための情報がなかったため、142人の死者・行方不明者が出ました。
また2010年2月27日、南米チリで発生したマグニチュード8.8の地震の時は、日本沿岸で最大12メートルの津波が観測されていました。
- 津波が発生するまでの流れ(その1)
- 地震によって海底の地盤が上下と動きます。
- 地盤の変動で海水が動き、波長の長い波となって四方に広がります。
- 海面から海底までの海水が1つのかたまりとなって、海岸から押し寄せてきます。
- 津波が発生するまでの流れ(その2)
- 海岸近くで地滑り、または崖崩れが発生したことで、大量の土砂が海へ落下します。
- 海に落ちた土砂によって、海底の地盤が上下と動きます。
- 地盤の変動で海水が動き、波長の長い波となって四方に広がります。
- 海面から海底までの海水が1つのかたまりとなって、海岸から押し寄せてきます。
津波と普通の波( 波浪)ではなにが違うの?
普段見ている海の波は、風によって海面が波を打つようになり、やがて海岸線に向かって伝わっていきます。
波頭ができて海岸線に向かって崩れてきますが、これは寄せて引くエネルギーなので、大量の海水が向かってくるわけではありません。
津波の場合は海面そのものが盛り上がっているので、1メートルの津波だと海面が1メートル高くなって海岸線に向かってきて、いろんな物を押し流してしまいます。
普通の波は風が海面にエネルギーを与えることで発生しますが、大量の海水は押し寄せてきません。
しかし、津波は海底から海面にある全ての海水にエネルギーを与えてしまうため、強くて大きな波となって海岸線へと向かってくるという違いがあります。
津波警報と注意報で被害状況を知る
津波に関する警報・注意報の種類は3つあります。
- 津波注意報
約0.2~1メートル以下の津波が予想さに発表されます。
海中では速い流れによって人や養殖いかだが流され、小型船舶が転覆することがあるので、すぐに海から離れてください。
- 津波警報
約1~3メートルの津波が予想されたときに発表されます。
低い場所では浸水被害が発生、人は流れに巻き込まれてしまうので、高台や津波避難ビルなどに避難してください。
- 大津波警報
約3メートル以上の津波が予想されたときに発表されます。
巨大な津波によって、木造家屋の全壊や流出、人は流れに巻き込まれてしまいます。
すぐに高台や津波避難ビルなど、安全が確保できる場所に避難してください。
【津波の監視と予測】
気象庁では、日本全国に約100ヶ所にある津波観測施設のデータを集め津波の監視を行っています。
津波が発生する可能性がある大きな地震が発生したときに、前もって算出しておいた津波シミュレーション結果から、発生した地震の震度やマグニチュードにあったデータを選んでから津波を予測します。
予測の結果で沿岸に被害が出ると判明したら、注意報または警報を発表します。
また日本周辺だけでなく、遠く離れたチリやアラスカなどで発生する地震でも津波が発生する可能性があるため、ハワイにある太平洋津波警報センターと連携を取りながら津波の予測を行っています。
【津波から避難するときのポイント】
- 揺れを感じたらすぐに避難する
津波が見えてから逃げ出しても、スピードが速いので間に合いません。
揺れを感じたら、すぐに安全な場所へ逃げるようにしましょう。
- 小さな揺れでも油断しない
揺れが小さいから津波は来ないと思うことは、危険です。
勝手な判断をせず、津波に関する情報をチェックしてください。
- 津波は1度だけではない
津波は1度だけでなく、少なくとも2~3回発生することが多いので、引き続き情報を確認しましょう。
津波の仕組みと波浪との違い さいごに
津波は普通の波と比べると、スピードも破壊力も比べものにならない危険なものです。
地震速報が流れたら、津波が発生する可能性があるかをチェックして、早めに安全な場所へ避難するようにしましょう。
♪ 津波は地震速報も気になるところ。こちらもご覧いただければと思います。
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