お寿司を数える時数え方がいろいろあって、なぜなのかなと疑問がわきました。
「貫」という数え方の由来も気になっています。
寿司の数え方は種類によって違いがあるようです。
寿司の数え方には、どんなものがあるのでしょうか。
疑問に思った寿司の種類別の数え方、また寿司屋で使われる寿司の業界用語なども意知りたくて調べてみました。
寿司の数え方は?種類で違う理由とは
寿司の数え方は、握り寿司や軍艦巻きでは一貫、巻き寿司は一本で切り分けると一切れ、または一個、いなり寿司や茶巾寿司は一個、折り詰めの寿司は一折り、たらい・寿司桶など口の広い器に入った寿司は一口(いっこう)と数えられています。
明確な理由はありませんが、寿司の形状や使われている容器によって、数え方が違ってきます。
握り寿司の貫という数え方の 由来
握り寿司を数える時は一貫となりますが由来についての諸説がいくつかあります。
主な説は次のようなものです。
お金の重さ
江戸時代では一文銭1,000枚のことを一貫と呼んでいました。
しかし、銭差しと呼ばれる紐に一文銭をまとめてみると96枚までしか通せませんでしたが、銭差し100文と呼ばれ100文の役割を果たしていました。
銭差し100文を10束、一文銭940枚で銭差し一貫となっていたそうです。
銭差し100文の重さが約360gあり、寿司1人前と同じ重さだったことと、景気づけとしてより大きな単位である貫を使うようになった。
重さの単位
一文銭1枚の重さは3.75gだったことから匁(もんめ)という単位がつけられました。
一文銭が1,000枚で3.75kgとなり、お金の単位と同じように重さの単位でも貫が使われていたので「一匁=3.75kg=一貫」になりました。
3.75kgを表す一貫が、押し寿司を作る時の重しの例えとして用いられ、「一貫ほどの氷を重しにしたくらいの圧力で」という意味で一貫が使われるようになり、次第に寿司そのものを一貫と呼ぶようになった。
寿司の業界用語とその語源
寿司業界には独特の用語がありますね。
なんとなく知っているものもありますが、なぜそうよぶのか?気になります。
あがり
食事の最後に飲むお茶のことで、花柳界の言葉で「最後のもの」という意味があります。
花柳界では最初に出すお茶を「お出花」、最後に出すお茶を「上り花」と呼んでいたそうです。
あがりは、店主や職人など店内の人が使う言葉で「お客さんの食事があがったからお茶を出して」という意味で「あがり一丁」という場合があるのです。
お客さんから「あがりください」と言われるのを嫌う職人がいるので使わず、「お茶をください」といいましょう。
おあいそ
お会計のことで、「わざわざお越しいただきありがとうございます。色々と不手際などございましたかもしれませんが、会計のことを申し上げるなど愛想のないことで恐縮です。
大変失礼いたしました。
これに懲りずに、またお越しくださいね」という意味があるそうで、店側で使うことばなんですね。
なので、お客さんが「お愛想」と言うと「こんな愛想のない店から出たいので、清算してくれ」という意味になります。「お勘定、お願いします」と言うようにした方がよいですね。
ガリ
生姜の甘酢漬けのことで、噛むとガリガリと音が鳴ることが語源となっています。
魚の生臭さや口に残った脂を取る・寿司の殺菌作用などの役割があります。
玉(ぎょく)
玉子焼きのことで、玉の音読み「ぎょく」が語源となっています。
最近では専門店で作られた玉子焼きを使うことが多くなりましたが、職人の腕前をみる目安となる重要なネタでした。
あにき
先に仕込んだ料理や食材のことで、鮮度が落ちたネタという意味になります。
おとうと
新しく仕込んだ料理や食材のことで、新鮮なネタという意味になります。
くさ
海苔のことです。
海苔を海草と呼ぶことが由来となっています。
シャリ
寿司飯のことで、お釈迦様の遺骨のように白くて細いことが由来となっています。
梵語では遺骨は「シャリーラ」になるそうです。
また米を研ぐ時の音が「シャリシャリ」と鳴るからという説もあります。
「まつ」、「せんまつ」で呼ばれることがあるそうです。
赤シャリ
数年熟成させ赤くなった酒粕で作った赤酢を使った寿司飯のことです。
ドンシャリ
酢が入っていないご飯のことです。
光り物
サバやアジ・サンマ・イワシなど背中が青い魚のことです。
皮が光っているように見えることが語源となっています。
赤身・白身の魚より傷みやすいため、酢で締めるのが一般的になっていますよ。
むらさき
醤油のことです。
寿司屋ではニキリと呼ばれる特別な醤油が使われていて、昔の醤油は紫がかった色になっていたことが語源となっています。
寿司の種類と業界用語 さいごに
寿司の種類によって単位の違いがありますが、なぜそうなったのかは明確な理由はありませんでした。
貫についても、いくつか諸説があるのも面白いですね。
寿司の業界用語は、ちょっと変わっていて使ってみたい言葉もありますが、場合によっては店側に不快な思いをさせることがあるので注意しましょう。
寿司の業界用語は豊富にあるので、いろいろ調べてみるのもいいですね。
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