日本では2006年に生乳廃棄処分や乳牛の頭数削減による生産調整を行ってから、数年おきにバター不足になることがありました。
2020年では新型コロナウィルスの影響で自宅で料理やスイーツ作りをする人が増え、一時バターが店頭から消えました。
バターの代用品としてマーガリンを使う人が多いですが、バターとの違いや特徴・使い分けなどまとめました。
バターとマーガリンの違い
バターは牛乳を原料にして作られていて、冷蔵庫に入れておくと固く温度が20度では柔らかくなり、30度前後になると溶け始め、40度くらいになると液体になります。
香りや風味が良く、コク・深みがあるので、料理だけでなくパンや菓子作りにも使われています。
値段は約400~500円前後が相場となっています。
マーガリンは植物性または動物性の油脂を原料にして作られていて、冷蔵庫に入れてもバターのように固くなることはありません。
冷蔵庫から出しても柔らかくなるまで待つことなく、すぐに使えます。
バターと比べるとあっさりとした味になっていて、菓子作りの材料として使うと軽くてふんわりとした食感が楽しめますよ。
値段は約200~300円前後となっていてバターより安くなっています。
バターの原料は牛乳で値段が高く、マーガリンの原料は油脂で値段が安いことが違いとなります。
製菓用マーガリンとバターは何が違う?
マーガリンには菓子作りに適している製菓用マーガリンがあります。
製菓用マーガリンとはケーキ用マーガリンと呼ばれていて、マーガリンから塩分を抜いて生地に練り込みやすい・ホイップしやすくなるように融点を調節したマーガリンです。
菓子作りでは無塩バターまたは製菓用マーガリンを使いますが、風味の強さに違いがあります。
バターの風味が欲しい時は無塩バター、必要でないときは製菓用(ケーキ用)マーガリンにするといいですよ。
バターとマーガリンを特徴で使い分けるには
バターとマーガリンは使い分けることで風味や形状を活かすことができます。
菓子作りでは、風味と味を重視したい時はバター、軽い口当たりにしたい時はマーガリンを使うといいですよ。
ただし、バターケーキやバタークッキーのようにバターをメインにした菓子にはマーガリンは適していないので注意しましょう。
料理ではバターは加熱すると風味と旨味が引き立つので、脂肪の少ない肉をソテーしたい時や淡泊な魚料理のコクを出したい時に使うといいでしょう。
マーガリンは食材の味を活かしたいオムレツや炒め物・パスタに絡めるなどの料理に適しているそうですよ。
またマーガリンは冷蔵庫から出してもスッと伸びるのでサンドイッチを作る時、パンに塗りやすくて便利です。
パター・マーガリンを使った簡単レシピ
代表的なバター・マーガリンを使った料理を紹介します。
ベーコンと小松菜のバター炒め
【作り方】
- 小松菜(80g)はザク切り、ベーコン(60g)は食べやすい大きさに切ります。
- バター(10g)をフライパンに入れて熱してから、小松菜を炒めます。
- 小松菜がしんなりしてきたら、ベーコンを加え焼き目が付くまで炒めます。
- コーン(大さじ2)を加え、塩(適量)で味を整えたら完成です。
ハムサンド
【作り方】
- サンドイッチ用の食パン(2枚)にマーガリン(適量)を塗ります。
- ハム(1枚)とスライスチーズ(1枚)をサンドイッチ用食パンにのせて重ねます。
- 食べやすい大きさに切ったら完成です。
バターとマーガリンの違い さいごに
バターは紀元前2000年頃に作られ医薬品や化粧品として使われ始め、紀元前60年頃から食用として使われるようになりました。
マーガリンはプロシアと戦争していたフランスではバターが足りなくなり、代用品として牛乳と牛脂を混ぜて冷やし固めたのが始まりといわれています。
材料や値段に違いがありますが、バターとマーガリンを使い分けることで料理や菓子作りの仕上がりが良くなります。
それぞれの良さを活かしてバターとマーガリンを上手に使い分けたいですね。
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