最近の住宅は洋室が増えていますが、どの家でも1部屋は和室があるのではないでしょうか。
和室には仕切りの扉や押入れの戸が襖だったり、中には障子が取り付けられていることもありますね。
そういった部屋はどのように掃除をすればいいのでしょうか?
襖と障子の掃除の仕方や傷んだ場合の張り替え方法などをまとめてみました。
目次
襖や障子の掃除方法は?埃をとるだけ?
襖とは
格子状になっている木枠に和紙の下張りを数枚重ね、表面に布または紙を貼り引手が付けられた建具です。主に押し入れの扉や部屋の仕切りとして使われていますね。
掃除方法
部分別の掃除のしかたです。
引手部分
開閉するときに手で触るので手垢がつきます。
引手自体は水拭きで汚れを取ることができますが周辺にはふすま紙が貼られているので、水がついてしまうと傷んでしまう可能性があるため水拭き掃除はおすすめできません。
引手部分の手垢汚れは、消しゴムで擦って落とすことができます。
ゴシゴシと力強く消しゴムをかけるのではなく、時間をかけて優しく汚れを落とすといいですよ。
敷居部分
敷居は襖を動かすレールのような部分のことです。
ゴミが溜まっていると襖を動かしにくくなります。
ホウキでホコリを掃き出してから、掃除機の先端をブラシにして残っているゴミやホコリを取りましょう。
ホウキや掃除機でゴミが取り切れない、または襖と敷居の間にゴミが食い込んでいる場合は輪ゴムを使ってみましょう。
襖を少し持ち上げて輪ゴムを置いて元に戻してから数回開閉を繰り返すことでゴミが輪ゴムに絡んで、かき出されてきます。
敷居部分のゴミが取れたら固く絞った雑巾で水拭きをしてから乾拭きで仕上げましょう。
ふすま紙
素材が和紙の場合は洗剤を使う・水拭きができないので、こまめにハタキでホコリを落とすようにしましょう。
汚れが気になるときは、台所用漂白剤を綿棒につけて汚れを軽く叩いて塗り込むといいですよ。
素材がビニールクロスの場合は雑巾に洗剤をつけて馴染ませてから、優しく汚れを拭き取り乾拭きで仕上げます。
障子とは
格子状になっている木枠に障子紙を貼り付けた建具です。
主に窓に取り付けて外からの光を優しく室内へ採光できるようになっています。
掃除方法
障子紙は水分に弱いので、桟やフチについているホコリはハタキ・ハンディモップを使って上から下へと払います。ハタキの他に使い古しの歯ブラシで桟の隅に溜まってしまったホコリをかき出すといいですよ。また使い古しのストッキングを手にはめて桟をなぞると、静電気によってホコリを取ることができます。
ふすまの掃除でヤニを取るには?便利なアイテムは?
ふすま紙にタバコのヤニがついてしまうと茶色に変色してしまい、見た目が悪くなってしまいます。
タバコの煙には植物性樹脂のタールという有害物質が含まれていて、燃焼することで大量に発生します。
煙に乗って部屋中にまき散らされることでふすま紙にもついてしまいます。
タールは油性で粘着性があるためついてしまうと、簡単な掃除では取れなくなってしまいます。
消しゴムでヤニ汚れの部分を擦ると消しゴムにヤニが付着して落とすことができますよ。
ただし力を入れすぎると紙が破れてしまうので注意しましょう。
ふすま紙がビニールクロスの場合は、水で薄めた食器用中性洗剤を雑巾に含ませて固く絞ってからヤニ汚れを拭き取り、乾拭きをして仕上げます。
襖と障子の張り替え自分でやるコツとは
汚れがひどくて落ちなかったり、破れてしまった時など、襖と障子は自分で張り替えることができます。
襖の張り替え方法
アイロンで貼れるふすま紙を使えば、襖の枠を外さずに前のふすま紙の上に貼ることができますよ。
1. 襖を外し床に置いてから、インテリアバールまたはマイナスドライバーを引手と襖の間に差し込み軽く上下に動かすと釘が浮くので抜いて引手を外します。
2. 糊がつかないように枠の汚れを拭き取りマスキングテープを貼り付けます。
3. 柄がずれていないことを確認してから、襖の大きさに合わせ簡単な折り目を付け四隅に切り込みを入れます。
4. 高温で温めたアイロンでふすま紙を貼り付けます。
5. カッターナイフで余分なふすま紙を切り取ります。
6. 引手の位置を確認したらカッターナイフで切り込みを入れ、釘穴が上下にくるように引手をはめ込んだら釘を打ち込みます。
7. マスキングテープを外したら完成です。
【コツ】
アイロンの温度が低い・動かすスピードが早すぎると、ふすま紙が接着しないので注意しましょう。
枠の内側に定規を当てカッターナイフの刃を沿わせると余分なふすま紙をキレイに切り離すことができますよ。
引手の釘穴が左右になると指先に当たりケガをする恐れがあるので、上下になるようにしてください。
障子の張り替え方法
和紙と糊を使った一般的な張り替え方法です。
1. 障子を外し裏返しにして新聞紙を敷いた床に置きます。
2. 水を含ませたスポンジで桟を濡らして約5分放置します。
3. 角からゆっくりと障子を剥がしていきます。剥がしにくい部分はスポンジで濡らしながら剥がすようにしましょう。
4. 障子を剥がした桟に糊・汚れがついている場合はスポンジで擦って取ります。
5. 風通しの良い日陰で枠を置いて乾かします。
6. 床に新聞紙を敷き、乾かした枠を置きます。
7. 枠に障子紙の端を合わせテープで仮止めをします。
8. 桟に糊をつけていきます。
9. 仮止めした位置からずれないように角を合わせ軽く引っ張りながら貼り付けていきます。
10. 糊が半乾きになったら余分な障子紙をカッターナイフで切り取ります。
11. 糊が完全に乾き、仮止めしたテープを外したら完成です。
【コツ】
・枠を直射日光に当て乾かすと桟が反ってしまう恐れがあるので必ず風通しの良い日陰に置きましょう。
・貼っている途中でずれてしまっても貼り直すことができますが、何度も貼り直すとシワ・たるみの原因になります。
・糊が完全に乾いた後に霧吹きや手でパパッと軽く水をかけると、数時間後に障子紙がピンと張りキレイになります、
ふすまと障子の掃除 さいごに
最近では和室をアレンジして楽しむ人も増えて見直されているそうです。
障子の一部を別の素材・色に張り替える、または自分好みのふすま紙を貼るなどで自分好みの柄で和室独自の空間を楽しんでみてはいかがでしょうか。
☆掃除や片付け衣替えに関する記事を集めました。こちらも合わせてご覧いただければと思います(^^)