卵を温泉につける、または蒸気で蒸して作る温泉卵は、温泉旅館の朝食に出てくる定番料理です。
半熟卵とよく似ていますが、温泉卵は黄身も白身も完全に固まらずトロッとしているのが特徴となっています。
温泉卵と半熟卵との違いや各温泉地にある温泉卵の特徴などを調べてみました。
温泉卵と半熟卵違いはなに?
温泉卵と半熟卵との違いにはどんなものがあるのでしょうか。
見た目
温泉卵は黄身・白身は完全に固まらずトロッとしています。
半熟卵は黄身が半熟で白身は完全に固まっています。
温度・作り方
卵の黄身は65~70度、白身は75~80度で固まります。
温泉卵は65~70度のお湯の中で30分ほど漬けておくんですね。
一方半熟卵は70度くらいのお湯で茹でます。
温泉で違う温泉卵の特徴は
温泉たまごの種類
温泉卵にはいくつか種類があります。
ラジウム玉子
福島県福島市にある飯坂温泉の温泉卵。
日本で初めてラジウムの存在が確認されたことから「ラジウム玉子」と呼ばれています。
63~70度の温泉源泉に30分から1時間入れておくと、芒硝泉特有の香りとゼリー状の白身と黄身になっているのが特徴となっています。
黒たまご
箱根にある大涌谷温泉の温泉卵。
約80度の温泉地で1時間ほど玉子を茹でると気孔の多い殻に鉄分が付着し、硫化水素に反応することで硫化鉄となって黒い玉子になります。
黒くなった玉子を蒸し釜に入れ100度の蒸気で15分ほど蒸して作られています。
茹でてから蒸しているのでトロッとした温泉卵というよりゆで卵に近いもので白身は柔らかく黄身はモチッとした食感になっています。
地獄ゆでたまご
大分県別府市の別府地獄めぐりの温泉卵。
海地獄では温泉につけたゆで卵、かまど地獄・鬼山地獄では噴気で蒸した卵があるので、卵の食べ比べができます。
フワッとした温泉の香りがします。
雲仙地獄温泉たまご
長崎県雲仙市にある温泉で蒸した温泉卵です。
「1個食べたら1年長生き、2個食べたら2年長生き、3個食べたら死ぬまで長生き」という口伝があります。
繁忙シーズンには1日2,000個以上売れているそうです。
温泉卵作りが楽しめる温泉地は?
自分で温泉卵を作ることができる温泉を紹介します。
湯村温泉
兵庫県美方郡にある湯村温泉の源泉「荒湯」で温泉卵を作ることができます。
荒湯は848年に慈覚大師によって派遣された温泉で98度の温泉が毎分470リットル湧出しています。
荒湯周辺の売店では玉子・野菜などが販売されていて自分で茹でたて玉子や蒸し野菜が楽しめます。
【住所】 〒669-6821 兵庫県美方郡新温泉町大字湯
山中温泉
石川県山中温泉の温泉卵で、白身も黄身もクリーム状になっていて長持ちするようになっています。
「菊の湯(おとこ湯)」前では、山中温泉の源泉が流れている「ゆで処」があり自分で温泉玉子を作ってアツアツを味わうことができます。
【住所】 〒922-0114 石川県加賀市
和倉温泉
石川県和倉温泉の町中には温泉卵を作ることができるスポットが数カ所あります。
玉子をザルに入れて温泉に15~20分浸すと温泉卵が出来上がります。
売店で玉子を買うとネットに入っているので、そのまま温泉に浸すことができます。
【住所】 〒926-0175 石川県七尾市和倉町
小沢の湯
静岡県熱海市銀座町にある温泉卵を作ることができるスポットです。
熱海温泉の歴史において重要といわれている7つの源泉の1つで「平左衛門の湯」とも呼ばれています。
ザル・トング・フタが完備されていて、ザルに玉子を入れフタをして約7分で出来上がります。
フタを開けるときブワッと蒸気が上がるのでヤケドしないよう注意しましょう。
熱い卵を冷やすことができる湧き水がそばにあるそうです。
【住所】 〒413-0013 静岡県熱海市銀座町14-14
温泉卵とは さいごに
温泉卵は半熟卵と似ていますがお湯につける温度で違いが出てきます。
また、ゆで卵に見えるけど、温泉の蒸気で蒸すことで温泉卵になるので、トロッとした温泉卵と違った味と食感が楽しめます。
温泉卵作りができる場所もいくつかあるので、旅先で見つけたら自分だけの温泉卵作りを体験してみるのもいいですね。
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