牡蠣は海のミルクと呼ばれていますが、身が乳白色である・牛乳のように含まれている栄養がバランス良く豊富に含まれていることが理由となっています。
牡蠣に含まれている栄養にはどんなものがあるのか?
そしてその効果も知りたいところです。
また牡蠣の種類や食用としての歴史などを調べてみましたのでご紹介します。
目次
海のミルクと言われる牡蠣!栄養と効果は?
牡蠣は栄養豊富といわれていますが、牡蠣に含まれている主な栄養とはどんなものでしょう。
そして効果には、どんなものがあるのでしょうか。
一つずつ見ていきます。
グリコーゲン
体内で分解されることでブドウ糖になり、脳や筋肉の活動エネルギーになるだけでなくスタミナ維持・疲労回復に効果があるといわれています。
タウリン
胆汁酸と結びつくことでコレステロールを減らすことができます。
また心臓や肝臓の機能を高める・視力回復・高血圧予防などに効果があるといわれています。
体内でも作り出すことはできますが、必要とする量が足りないので食事で取り入れて補う必要があります。
亜鉛
タンパク質の合成や酵素やホルモンの分泌・髪や肌を美しく保つために欠かすことのできない栄養素です。
不足すると味覚障害や免疫力低下などを引き起こす原因となります。
鉄分
全身に酸素を運ぶための赤血球を作り出す働きがあり、貧血予防や疲労回復に効果があるといわれています。
体内に吸収されにくい特徴がありますが、ビタミンCを含む食べ物と一緒に取ることで吸収が良くなります。
牡蠣の食用の歴史とは
ヨーロッパでは紀元前1世紀から養殖されていて貴重なタンパク源として食べられていました。
日本でも縄文時代から食べられていますが、養殖は室町時代後期に安芸国(現在の広島県)で行われたことが始まりであるといわれています。
干潟に小石を並べ牡蠣を付着させ成長してから収穫する「石蒔(いしまき)養殖法」が行われていました。
江戸時代になると安芸国草津に住む小林五郎左衛門が干潟に突き刺した雑木や竹などに牡蠣を付着させる「ひび建て養殖法」を発明しました。
この「ひび建て養殖法」は昭和初期までの約300年続けていたそうです。
大正時代末期になると、「石蒔養殖法」・「ひび建て養殖法」よりも効率の良い「垂下式養殖法」が発明されました。
「垂下式養殖法」とは縄や針金で牡蠣を連結する、または金網に入れて支柱に渡した横木・筏から水中に吊り下げて牡蠣を育てる方法です。
現在では筏を使った「筏式垂下式養殖法」が主流となっていて、大きな身のある牡蠣を収穫できるようになりました。
食用牡蠣の種類
日本で食べることができる牡蠣は6種類あります。
真牡蠣(まがき)
最も一般的な種類で、日本で牡蠣といえばこれになります。
旬は冬ですが、夏でも食べることができる「三倍体牡蠣」が開発され市場に出回っています。
主な産地には、北海道・岩手県・宮城県・兵庫県・岡山県・広島県があります。
岩牡蠣(いわがき)
潮線下から水深20mまでに生息している牡蠣で旬が夏であることから「夏牡蠣」とも呼ばれています。
殻の色は茶色っぽく、真牡蠣より大きいことが特徴となっています。
天然物と養殖物があります。
住之江牡蛎(すみのえがき)
真牡蠣によく似た種類で、殻の表面はやや滑らかになっています。
産卵は6~7月頃で有明海沿岸に生息していますが、他の地域へ出回ることはほとんどありません。
シカメガキ
八代海や有明海、福井県の久々子湖(くぐしこ)に分布している牡蠣です。
1946年頃八代市鏡町からアメリカへ種牡蠣が輸出され養殖されるようになったため、八代海では生産されなくなりました。
アメリカに輸出されたシカメガキは現在でもワシントン州沿岸を中心にクマモトという名前で養殖されています。
身は小さいがクリーミーで濃い味が特徴となっています。
板甫牡蛎(いたぼがき)
能登半島や淡路島周辺が有名な産地でしたが、現在では瀬戸内海地方で出回る程度の絶滅危惧種状態となっています。
食用だけでなく、殻が白色顔料のひとつである湖粉の原料にもなることから復活と養殖技術開発を目指し研究が行われています。
ヨーロッパヒラガキ
板甫牡蛎に似た外観で輪郭が丸く平たくなっています。
市場ではフランス牡蠣やブロン・フラッとなどと呼ばれています。
宮城県気仙沼市の舞根(もうね)などで養殖され、高級食材としてフランス料理店に卸されています。
牡蠣の栄養と効果 種類 さいごに
牡蠣は身の色が乳白色であることから「海のミルク」と呼ばれています。
栄養は牛乳より多く含まれていて、疲労回復や免疫力アップ・生活習慣病予防などに効果があると期待されています。
レモンやホウレンソウ・トマト・ブロッコリーなどと組み合わせると牡蠣の栄養を効率良く取ることができるので、上手く料理に活用してみてはいかがでしょうか。
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