新聞の大きさはどうしてあのサイズになったのでしょうか?
現在のようにスマホでニュースを読む時代になる前は、電車で新聞を小さく折りたたんで窮屈そうに読む人の姿がよく見かけられました。
新聞のサイズや縦書きで書かれていること、また毎日4コマ漫画が掲載されていますが、それらの理由など気になったことをまとめました。
新聞のなぜ!なぜあのサイズ?なぜ新聞を読む?
新聞の大きさにはブラケット判とタブロイド判の2種類があります。
ブラケット判は、ほとんどの日刊紙で使われていて、1ページの大きさは縦が545mm、横が406mmとなっています。新聞を広げた見開きページの大きさは、縦は変わりませんが、横は倍の812mmとなります。
タブロイド判は、駅売りの夕刊や機関紙・業界紙・広報紙などで使われています。
1ページの大きさは、縦は406mm、横は273mmとブラケット判の約半分の大きさとなります。
新聞の大きさがブラケット判とタブロイド判になったのは、1890年に東京朝日新聞社がフランスより高速輪転機を輸入したからといわれています。
その高速輪転機で印刷できる紙の大きさが縦546mm、横406mmだったそうです。
新聞を読む理由とメリット
インターネットで手軽にニュースを読むことができるのに、新聞を手に取って読むことには、どんな理由とメリットがあるのでしょうか。
インターネットでニュースを読むことができますが、自分の興味のあるニュースしか読まないため、情報が偏ってしまいがちになります。
新聞は紙面を広げると政治や経済と分野ごとに分けられた情報がたくさん掲載されています。
1つ1つ記事を読み込まなくても、見出しをパッと見るだけでも概要が分かるようになっているので多くの情報を得ることができます。
新聞はなぜ縦書きなの?
新聞記事の文章が縦書きとなっているハッキリとした理由は不明ですが、日本語の文章は縦書きの方が読みやすいからだそうです。
また新聞には、なるべく多くの情報を載せたいため行間を狭くできる縦書きが良いといわれています。
新聞には4コマ漫画が毎日あるのはなぜ?
4コマ漫画とは縦に並べた4つのコマで1つの話を表現した漫画です。
新聞の4コマ漫画は大正時代から続く文化となっています。
当時の新聞は活字ばかりで絵は記事の内容を説明するための挿絵しかありませんでした。
多くの人たちに新聞を読んでもらうために、活字を読まなくても一目で意味が分かる面白さを加えた絵を掲載するようになりました。
この絵によって新聞は男性が読むものから、女性や子どもたちにとっても身近な存在になったそうです。
1923年10月20日、東京朝日新聞で日本初の4コマ漫画「正チャンの冒険」が始まりました。
「正チャンの冒険」は勇敢な少年・正チャンと相棒のリスが時空を超え、様々な世界を冒険するという物語です。
今の新聞4コマ漫画のように1話完結ではなく、話が続いたそうです。
西洋的なセンスにあふれた絵柄と童話のような幻想的な物語で大人気となりました。
正チャンのトレードマークである大きなボンボンがついた毛糸の帽子は「正チャン帽」と呼ばれていて、子どもたちの間で流行して社会現象になったそうです。
暗い記事が多い中、4コマ漫画はすさんだ気持ちを和ませてくれる役割があります。
新聞4コマ漫画の主な代表作には「サザエさん」、「フクちゃん」、「コボちゃん」、「ののちゃん」などがありますよ。
「コボちゃん」を描いている植田まさし先生によると、みんなが気分良く家を出て行けるような感じの漫画を描くように心がけているそうです。
東日本大震災のときは、漫画をどうやって描くか迷ったそうですが、こういう時だからこそ漫画で安らぎを与えることが必要ではと思って描いたそうです。
しかし新聞4コマ漫画は制約が多く、長期連載になるためマンネリ化に陥ることもあります。
新聞のなぜ? さいごに
インターネットでニュースを簡単に入手することができますが、新聞は見出しを拾い読みするだけでも、大まかな内容を知ることができます。
興味がなかった分野でも新聞で見ることによって興味が出ることがあるので、いろんな知識を増やせるメリットもあります。
新聞には世の中ニュースだけでなく生活に役に立つ情報や小説など楽しめる記事もあるので、まずは1面から見てみてはいかがでしょうか。
♪新聞の今に至る歴史などはこちらをご覧いただければと思います。