国内外での出来事や地域などの情報などがまとめられている新聞。
朝刊を読んでから出かけるという人がいるのではないでしょうか。
しかしニュースはテレビやインターネットで見ていて、新聞は読まないという人も少なくはありません。
新聞は必要なものなのか、新聞の歩んできた日本での歴史や昔の瓦版との違いなど気になることを調べてみました。
新聞とは?なぜ必要?
新聞とは社会の出来事や地域の情報論評などを多くの人たちへ知らせるための定期刊行物ですね。
最近ではインターネットの普及とメディアの発達によって、手軽にニュースを知ることができるため新聞離れが深刻化しています。
インターネットで情報を集めようとすると、自分に関係や興味のある情報だけになってしまうことがあります。
しかし新聞の見出しを見るだけで、世間で問題となっていることを知ることができます。
またテレビやインターネットで情報を見るには電気が必要となりますが、新聞は文字を読むための明るさがあれば読むことができます。
また、新聞には地元のニュースをはじめとするイベントの案内や自治体からのお知らせなどが掲載されているため、手軽に地元情報を入手することができます。
新聞は情報を得るだけでなく、読み終わった後はリサイクルに出す、荷物を送るときの緩衝材、野菜を包むなどの活用方法があるので、人によって新聞は必要なものとなります。
新聞の歴史 日本でのはじまりは?
江戸時代に天変地異や火事、心中などの事件が起こると木版を使って紙に刷っていた瓦版が日本の新聞のはじまりと言われています。
1862年には「官板バタビヤ新聞」が発行されました。
ジャワで発行されていたオランダ語の雑誌を江戸幕府が和訳し、木製活字で和紙に印刷した単行本でした。
明治時代になると、日本国内のニュースを中心とした日本人が作った新聞が創刊しました。
戊辰戦争によって国内が混乱してくると、人々はニュースを求めるようになり日本各地で様々な新聞が創刊されました。
しかし中には、政治を批判する新聞があったため1869年に政府は「新聞紙印行条例」を発布し、検閲を受けて許可された新聞だけが発行されるようになりました。
1871年には日本初となる日刊紙「横浜毎日新聞」が創刊されました。
1894年に日清戦争が始まると、戦争に関するニュースによって新聞の発行部数が一気に増え、社会に対する影響力が増大したといわれています。
1918年、米価の高騰に苦しむ民衆によって起こした米騒動が、新聞の報道によって各地に広がることを恐れた政府は言論を統制する白虹事件(はっこうじけん)が起きます。
この事件によって、日本のメディアが政治に従う傾向となるきっかけになったそうです。
第二次世界大戦中の各新聞社は政府が発表した情報を、そのまま新聞に掲載して戦争を扇動していました。
戦後、言論に対する政府の取り締まりや統制が消えたため新聞の社会的地位は高まり、新聞社同士の競争が激しくなっていきました。
1946年日本新聞協会が設立され、新聞の自由・報道、評論の限界が掲げられ新聞は自らの節制により限界を設けた新聞倫理綱領が制定されました。
2000年に新しく制定した新聞倫理綱領では、言論・表現の自由を守り抜くと同時に、自らを厳しく律し、品格を重んじなければならないとした上で、自由と責任・正確と公正・独立と寛容・人権の尊重・品格と節度の5項目を自らに課しています。
1950年代、民放放送の設立が認められたことで新聞社は自己資本による放送局を設立するようになりました。
当時設立された放送局のほとんどは、新聞社の強い影響下に置かれていて新聞は放送業界で大きな発言力を持つようになりました。
日本テレビは読売新聞社、
テレビ朝日は朝日新聞社、
TBSテレビは毎日新聞社、
フジテレビは産経新聞社、
テレビ東京は日本経済新聞社
と放送局と新聞社は結びついています。
現在ではインターネットで手軽にニュースを知ることができるため、新聞を読まない人が増えてきました。
そのため各新聞社は電子化されたインターネット新聞を発行しています。
インターネット新聞は紙面の制約がなく音声や動画、関連記事へのリンクなど幅広い情報をわかりやすく伝えられることができます。
かわら版から新聞へ その違いとは
かわら版とは江戸時代、天変地異や大火・心中などの事件を速報記事にして街頭で売り歩いていた印刷物のことをいいます。
一方で新聞は、ニュースや意見・特集など多くの人が関心を持つような情報をまとめた定期刊行物のことをいいます。
かわら版は事件が発生したときに作られていましたが、新聞は事件発生有無に関係なく毎日作られているという違いがあります。
新聞とは? さいごに
新聞は社会の出来事だけでなく、スポーツや芸能・地元に関する話題など多くの情報がまとめられています。
パッと広げて見出しを見るだけでも様々な情報を得ることができます。
図書館には新聞が読めるコーナーがあります。
普段新聞を読まないというあなたも、興味があれば実際に新聞を手に取って読んでみてはいかがでしょうか。
♪新聞の種類はたくさんありますね。その特徴などは次の記事でご覧いただければと思います。