オーロラとは、空に赤や緑・紫などの色でカーテンのようにユラユラとしている現象のことです。
最近日本でもオーロラが見えたというニュースをみましたが、オーロラが見られる条件には、どんなものがあるのでしょうか。
オーロラが見られる条件やオーロラと太陽フレアとの関係などを調べてみましたのでご紹介します。
目次
オーロラとはどんな現象?
オーロラは地球の極地で見ることができる発光現象で、太陽から飛んでくるプラズマの流れが地球の大気と衝突したときに発生します。
プラズマとは、電気を帯びた電子やイオンが地球の磁場の勢力範囲に入り込むことでエネルギーが高くなり、大気中の酵素や窒素とぶつかることで発行していきます。
オーロラの光
高エネルギーの電子が、空気分子の電子と衝突し、空気分子の電子にエネルギーを与えることによって、空気分子の電子は軌道の外側を回るようになります。
これを励起状態(れいきじょうたい)といいます。
励起状態は空気分子によって不安定なものなので、時間が経つと元の軌道に戻ります。
この2つの軌道エネルギーの差分で光が出ます。
オーロラの色
2つの軌道エネルギーの差が大きいと青色、中くらいだと緑色、小さいと赤色になります。
オーロラの高さ
高さ約90~600kmのところでオーロラは光ります。
最も良く光るのは、約100~300kmであるといわれています。
世界で1番高い山であるエベレストが約8lm、飛行機は約10kmの高さで飛んでいるので、オーロラそれよりも高い所で光っています。
ちなみにスペースシャトルは約400kmの高さで飛んでいて、オーロラと同じ高さになります。
オーロラが見られる条件
オーロラが見られる条件には2つあります。
1つは太陽が活発に太陽風を送り出している、もう1つは夜の空が晴れているということです。
オーロラが見られる国
オーロラは北極と南極の周りを取り巻く「オーロラ・オーバル」と呼ばれる帯の中で現れるといわれています。
- カナダ
22~翌2時頃にオーロラが現れるといわれています。
ベストシーズンは、11~翌4月頃ですが、8~10月頃でも高い確率でオーロラを見ることができます。
オーロラが見られる地域は、ホワイトホースやイエローナイフとなります。
- フィンランド
19~翌0時頃にオーロラが現れ、9~翌3月頃がベストシーズンであるといわれています。
オーロラが見られる地域は、ロヴァニエミやサーリセルカ、レヴィがとなります。
- スエーデン
オーロラが見られる地域は、ユッカスヤルヴィ、アビスコとなります。
- ノルウェー
オーロラが見られる地域は、トロムソ、フッティルーティンとなります。
- アイスランド
オーロラが見られる地域は、レイキャビクとなります。
- アラスカ
オーロラが見られる地域はフェアバンクスで、年間約240日以上オーロラが現れるといわれています。
- ロシア
オーロラが見られる地域はムルマンスクで、市内からでもオーロラを見ることができます。
オーロラと太陽フレアの関係
太陽フレアとは、太陽の活動が活発になり表面で巨大な爆発現象が起こることです。
この太陽フレアによって、地球の磁気圏に影響を及ぼすことがあります。
オーロラは高緯度地域で見ることができますが、太陽フレアによる磁気嵐が発生すると、北緯45度程度の地域でもオーロラを見ることができます。
そのため、アメリカやイギリス、日本などでオーロラを見ることができました。
太陽フレアによる影響
- 通信障害
太陽から放出されたエネルギーは、地球の大気に吸収されるため無害だと思われがちです。
しかし大気上層にある電離圏(でんりけん)に影響を与えてしまうので、不規則な乱れが生じることで通信障害が発生する可能性があります。
- GPS障害
GPSは、人工衛星から送られてくる電波が地上に到達するまでの時間を利用して位置を特定します。
そのため電離圏(でんりけん)の粒子の密度にばらつきがあると、電波が地上に到達するまでの時間を正確に測れなくなり、GPSの位置にズレが生じ正確な位置情報が得られなくなる可能性があります。
- 停電
磁気嵐によって、大量の電流が送電線に流れ込み停電が発生する可能性があります。
実際、1986年カナダで太陽フレアによる大規模停電が発生し、復旧するまで約9時間かかたそうです。
オーロラとはどんな現象?太陽フレアとま関係 さいごに
オーロラは普段見られる地域が限られていますが、太陽フレアによるオーロラは様々な地域で見ることができます。
しかし、通信やGPSの障害・停電が発生する恐れがあります。
対策などは進められていますが、完全に防ぐことが難しいです。
万が一に備えて、非常食やスマートフォン以外の連絡手段を用意などをしておきましょう。