ヨーロッパではキュウリのピクルス、インドではアチャール、カレーをマイルドにするゆで玉子のみじん切り、辛さを和らげるチーズなどカレーの薬味には多くの種類があります。
日本でカレーの薬味といえば福神漬という方が多いですね。
なぜ福神漬がカレーの薬味に使われるようになったのか?
また余った福神漬を活用したレシピなどをまとめました。
目次
カレーには福神漬けをつけるのはなぜ?
大正時代に日本郵船の欧州航路客船一等船客のカレーライスの薬味として野菜や果物に香辛料を加えて煮込んだペースト状のチャツネが使われていましたが切らしてしまいました。
代用品として福神漬を添えて出したのが始まりだといわれているそうです。
福神漬はカレーライスの味をまろやかにする働きがありますよ。
カレーライスにつける福神漬けの由来とは?
カレーライスの味をまろやかにする・・そんなカレーライスにぴったりの福神漬けはどんな由来でできたのでしょう。
福神漬とはダイコン・ナス・ナタマメ・レンコン・キュウリ・シソの実・シイタケなど7種類の野菜を下漬・塩抜きしてから細かく刻み、醤油・砂糖・みりんなどを混ぜ合わせ調味液に漬けた非発酵型の漬物です。
明治時代の初め頃、東京上野にある漬物店「山田屋」(現在では酒悦)の第15代当主・野田清右衛門が開発したと言われています。
主流だった塩を使った漬物の代わりとなる醤油を使った漬物の研究を始め10年の歳月をかけて開発したといわれているそうです。
完成した漬物を茶店で販売したところ評判となり日本全国に広がっていきました。
当時の流行作家・梅亭金鵞(ばいていきんが)で、この漬物さえあれば他のおかずは要らなくなり金が貯まる・家に七福神が来たような幸福感が味わえるなどの解釈をしたと言われています。
また7種類の野菜が使われていることや店が不忍池の弁財天の近くにあったことから福神漬と名付けられたといわれています。
あまった福神漬けでこんなレシピを!
カレーのお供の福神漬け、市販のものでもカレーに付けたすだけでは余ってしまいますね。
そのまま漬物としてごはんと食べてもいいんですが、福神漬けのアレンジレシピでも美味しいものがあります。
トースト
福神漬の甘味と食感が楽しめるトーストです。
- 食パン(1枚)に鮭フレーク(適量)・福神漬(適量)・スライスチーズ(1枚)をのせます。
- オーブントースターでチーズがとろけるまで焼いたら完成です。
玉子焼き
福神漬の調味液も使うので砂糖がなくても優しい甘味となりますよ。
- 福神漬(適量)を細かく刻みます。
- ボウルに玉子(2個)を割り入れ、刻んだ福神漬・福神漬の調味液(小さじ2)を入れて混ぜ合わせます。味を見て物足りない場合は、塩を入れて整えます。
- フライパンまたは玉子焼き器にゴマ油(適量)を引き、数回に分けて玉子液を入れながら重ね焼きしたら完成です。
タルタルソース
福神漬の赤色がマヨネーズと混ざることでピンク色のタルタルソースになり、揚げ物の彩りがキレイになります。
- ゆで玉子(2個)・福神漬(適量)・パセリ(適量)をみじん切りにします。
- ボウルに刻んだ具材・レモン汁(小さじ1)・マヨネーズ(大さじ2)を入れ、混ぜ合わせたら完成です。
大根おろし和え
もう1品欲しいときにサッと作れますよ。
- 大根(5cm)の皮を剥き、おろします。
- 大根おろしをキッチンペーパーで包んで水気をよく絞ります。
- ボウルに大根おろし・福神漬(適量)・福神漬の調味液(小さじ1)を入れて、混ぜ合わせたら完成です。
チャーハン
チャーハンに添えるだけでなく、具材として使えます。
- 玉ねぎ(1/4個)はみじん切り、ハム(2枚)は食べやすい大きさに切ります。
- 玉子(1個)は容器に割り入れて、かき混ぜて玉子液を作ります。
- フライパンにサラダ油(適量)を引き熱したら、玉子液を入れ軽くかき混ぜます。
- ご飯(180g)・刻んだ具材・福神漬(適量)を入れて炒め合わせます。
- 塩コショウ(適量)で味を整えたら完成です。
漬物
福神漬の調味液とキュウリや大根・ニンジンなどの好きな野菜で漬物を作ることができますよ。
- お好みの野菜(適量)を食べやすい大きさに切り、塩(適量)を振ってしばらく放置します。
- 切った野菜の水気をしっかりと絞ります。
- ビニール袋に野菜と福神漬の調味液を入れ、空気を抜いてから口を縛ります。
- 冷蔵庫で約2時間漬けたら完成です。
カレーの福神漬け なぜ? さいごに
福神漬といえばカレーライスの薬味だけしか使い道がないと思われがちですが、もともとはご飯のお供として開発されています。
また紅生姜の代わりに焼きそばにトッピングしても美味しいそうですよ。
いろんな方法で福神漬を味わってみてはいかがでしょうか。