日本各地で作られている醤油は地域の特性や醸造方法によって、
たくさんの種類があります。
大きく分けて濃口・淡口・溜・白・再仕込みの5種類になります。
料理によって使う醤油が違ってきます。
今回は5種類の醤油の特徴・合う料理・使い分けるコツなどをまとめてみました。
目次
醤油の種類は5つ?その特徴とは
日本農林規格(JAS)では
醤油を濃口・淡口・溜まり・白・再仕込みの5種類に分類しています。
5種類の特徴を簡単にご紹介します。
特徴や違いがわかってくるとお料理にも幅がでてきますよね(^^)
濃口(こいくち)
同量の大豆と小麦で麹を作り濃い塩水を入れて、かき混ぜながら約1年発酵熟成させた醤油です。
塩味・深い旨味・まろやかな甘味・味をひきしめる苦味・爽やかな酸味を持ち合わせ、どんな料理にも使える万能調味料です。
淡口(うすくち)
濃口醤油と同じ作り方ですが、濃い色がつかないように低温で攪拌回数を少なく短期間で発酵熟成させた醤油です。
素材の持ち味を生かすために色と香りが抑えられています。
西日本でよく使われています。
溜(たまり)
大豆を蒸して味噌玉を作り麹菌を植え付けてから塩水に仕込んでから約1年熟成させた醤油です。
濃厚な旨味・独特な香り・とろみが特徴となっています。
旨味成分は醤油の中でトップクラスです。
中部地方でよく使われています。
白(しろ)
小麦を主原料に短期熟成された醤油です。
醤油の中で最も淡い琥珀色で、旨味が抑えられているので素材の味や色をいかすことができます。
白醤油の専業メーカーは少なく、愛知県碧南市が主産地です。
白醤油にだしを加えると白だしになります。
再仕込み(さいしこみ)
塩水の代わりに醤油を使って麹を仕込み長期間熟成させた醤油です。
発祥は山口県柳井地方で手がける蔵本は全国各地にあります。
醤油を2度醸造するため、生産効率が悪いので大手メーカーよりも小規模でこだわった醤油を目指す蔵元で作られています。
醤油の種類による料理の使い分けのコツ
醤油を使い分けることによって料理の味や見栄えなどを良くすることができます。
どの醤油が料理に合うのかを紹介します。
濃口醤油
香り・色・味のバランスが良い万能調味料なので、煮物や焼き物・だし・タレなど、全ての料理に使うことができますよ。
料理レシピに書かれている醤油は濃口醤油のことを指しています。
淡口醤油
濃口醤油と比べると色が薄く風味も抑えてあるので、お吸い物や素材の色をいかした煮物・炊き込みご飯などに使うとキレイに仕上がりますよ。
色が薄いだけで塩分は高いので料理の色が薄いからと入れてしまうと塩辛くなってしまうので注意が必要です。
溜醤油
大豆の旨味成分を多く含み、濃厚な香りとトロッとしたとろみがあるので、
刺身・寿司のつけ醤油としてそのまま使うとよいです。
または焼き鳥やうなぎのタレや鶏などの照り焼きに合いますよ。
佃煮や煎餅などの加工にも使われています。
白醤油
醤油の中で1番色が薄く、醤油特有の旨味やコクが抑えられ糖分が高いので、
隠し味・うどんつゆ・お吸い物・茶碗蒸し・豆ごはんに向いていますよ。
バニラアイスに少しかけると塩アイス風として楽しめます。
再仕込み醤油
醤油で2度醸造しているので色・味が濃く、トロッとしたとろみがあります。
刺身・寿司・冷や奴など直接かける・つける料理に合いますよ。
濃口醤油は全ての料理に使えますが、醤油の味を抑えて素材の味をいかしたいときは淡口醤油、お吸い物や湯葉のような繊細な食材の味をいかしたいときは白醤油、寿司・刺身のつけ醤油には溜醤油・再仕込み醤油と使い分けてみましょう。
醤油の種類は地方で違う?
濃口醤油は全国で一般的に使われていますが、地方によっては使われている醤油の種類が違ってきます。
関西地方
淡口醤油がよく使われていますが、料理によって濃口醤油と使い分けています。
例えば、京料理にみられる繊細な味と繊細な色使いを活かすのは「淡口醤油」です。
濃口醤油では繊細な色使いができませんね。
その地方の食文化と使う醤油の相性によって違いがあるように思います。
九州地方
濃口醤油の風味を生かしながら、塩分を抑え旨味と甘味の多い醤油が使われています。
醤油の種類と特徴 さいごに
醤油といっても、いろんな種類があり地方によってメインで使っている醤油が違ってきます。
料理によって醤油を使い分けて見栄えを良くしてみるのもいいですね。
いろいろ試してみて、自分に合った醤油を探してみてはいかがでしょうか。
♪ 醤油のルーツもきになるところ。こちらの記事も参考にしていただければと思います。
醤油のルーツは日本?中国?醤油の歴史の日本での時代ごとの変化