蚊に刺されると痒みを引き起こすだけでなく、感染症になることがあります。
蚊が原因で発症してしまう感染症には、どんなものがあるのでしょうか。
蚊によって発症する感染症や蚊が入ってこない・刺されないための対策などを紹介します。
蚊によって媒介される感染症とは?
蚊に刺されたことで感染症は発症しません。
しかし蚊が病原体を持っていた場合は、感染症を発症してしまう可能性が高いです。
蚊が原因で発症する感染症には、どんなものがあるのかを紹介します。
- 日本脳炎
南アジアから東南アジア・中国南部などに広く流行していて、毎年約7万人が発症、最大で約2万人が死亡しているといわれています。
日本脳炎は、まず豚の間でウイルス感染が広まります。
そして豚の血を吸った蚊が人を刺すことでウイルス感染することがありますが、ほどんどの人は発症することはありません。
しかし、100~1,000人に1人は日本脳炎に感染するといわれています。
発熱や頭痛・嘔吐・痙攣などから始まり、高熱とともに意識障害や筋硬直・麻痺症状などが現れます。
- デング熱
東南アジアや中南米・アフリカなどの熱帯・亜熱帯地域で繰り返し流行していますが、最近では世界全体で発生数が増えてきています。
日本では、1942~1945年に長崎や佐世保・広島・神戸・大阪などで約20万人が感染しました。
発熱や頭痛・筋肉痛・関節痛などの症状が出ます。
- チクングニア熱
1953年タンザニアで初めて報告された感染症ですが、もともとはアフリカや東南アジア・アフリカなど熱帯地域の風土病でした。
発熱や関節痛・だるさ・頭痛・筋肉痛などの症状が出ます。
関節痛は数ヶ月~数年続く場合があります。
- ジカウイルス感染症
2015年、ブラジルや中南米で流行した感染症です。
頭痛や関節痛・筋肉痛・結膜炎・疲労感などの症状が約7日間続きます。
- 黄熱
アフリカ・中南米の熱帯地域で流行している感染症です。
発熱や頭痛・悪寒・筋肉痛などの症状が出ます。重症化すると、黄疸や血が止まらない・ちょっとしたことでも出血しやすくなり、ショックや臓器不全になる場合があります。
- マラリア
アフリカや中南米・東南アジアなど亜熱帯や熱帯地域で流行している感染症です。
結核・エイズと並ぶ世界三大感染症の1つで、WHO(世界保健機構)によると罹患者は年間約22億人、死亡者は約66万人と報告されています。
悪寒とともに高熱が約5時間続き、頭痛や嘔吐・関節痛などの症状が出ます。
蚊の侵入の防ぎ方
蚊による感染症を防ぐには、外出時での対策の他に家の中に蚊を入れさせないようにすることが大切です。
- 家の周りをチェックする
家の周りに小さな水たまりや水が溜まったままになっているバケツ・植木鉢の受け皿があったら、なくすようにしましょう。
蚊は水たまりに卵を大量に産み、やがて成虫へと成長します。
また側溝や雨樋にも水が溜まらないように定期的に掃除をしておきましょう。
- 網戸をチェックする
網戸が破れていると簡単に蚊が家の中に侵入してきます。
網戸をチェックして、破れていたら早めに交換しましょう。
- 玄関の開け閉めは手早く
蚊は開けっ放しにした窓だけでなく、玄関からも入ってくることがあります。
できるだけ、玄関の開け閉めは手早くしましょう。
また蚊は人にくっつていることもあるので、玄関を開ける前に払っておくことも侵入を防ぐ方法の1つです。
玄関に蚊取り線香を置いておくのも良いですよ。
- ハーブを置く
蚊取り線香のニオイが苦手な場合は、蚊が嫌うハーブを置く方法もあります。
レモングラスやペパーミント・ラベンダー・バジルは虫除け効果があるといわれています。
また蚊が嫌う成分が含まれているローズゼラニウムとシトロネラを交配させて作られたハーブ・蚊連草(かれんそう)も蚊を近づけない効果があります。
蚊に刺されないためには?どうすればいい
蚊に刺されないためにしておきたい対策方法を紹介します。
- 服の色
黒や濃い色に蚊は近づきやすいので、白または淡い色合いの服を着るようにしましょう。
- 汗はこまめに拭く
汗をこまめに拭くことで汗のニオイを抑えることができ、蚊を遠ざけることができます。
- 虫除けグッズを使う
室内であれば蚊取り線香や電気蚊取り器など、外出時であれば虫除けスプレーなどを使って蚊が近寄らないようにしましょう。
蚊によって媒介される感染症と家への侵入の防ぎ方 さいごに
蚊に刺されると痒みが出るだけでなく、場合によっては感染症を発症してしまう可能性があります。
蚊に刺されないようにしっかりと対策してみてはいかがでしょうか。
♪ たかが蚊とはいえ、怖い感染症も媒介するかもと考えるときをつけたいです。蚊についてもっと知りたいと思った方は次の記事を!