蚊は刺されてしまうとかゆみや腫れが発生し、場合によっては日本脳炎やデング熱などの感染症の原因になってしまう厄介な虫です。
蚊に刺されやすい人と刺されにくい人がいますが、蚊は何が決め手となってターゲットを選んでいるのでしょうか。
蚊の生態やターゲットの決め方・蚊が近寄ってくる条件などを紹介します。
目次
蚊の生態を知ることで万全の対策が!
メスの蚊は、オスの蚊と交尾してから吸血します。
これは卵を育てるために、良質なタンパクを取るためです。
卵が育ってきたら、メスの蚊は水場を探し産卵します。
産卵後は、再び吸血をして卵を育て産卵するというサイクルを繰り返します。
水場に産卵した卵は2~7日でかえり、幼虫のボウフラになります。
ボウフラになったら水中で約7日間過ごし、蛹(さなぎ)のオニボウフラになります。
オニボウフラになってから約3日で成虫の蚊になり、約1ヶ月間活動します。
蚊の対策
- 幼虫(ボウフラ)の対策
蚊の幼虫であるボウフラが発生しないように環境を整える必要があります。
- 水が溜まりそうなものは片付ける、または処分する。
- 水が溜まりそうな雨樋や側溝などを定期的に掃除する。
また、環境を整える他にボウフラに効果のある殺虫剤を使用する方法もあります。
- 成虫の対策
殺虫剤を使っても効果は長続きしません。
しかし殺虫剤を使いすぎてしまうと健康や環境に影響を与えてしまいます。
殺虫剤を使いすぎずに蚊が発生しにくい環境を整える必要があります。
- 窓に網戸を貼り付ける。
- 網戸に破れがないかを確認する。
- 草むらや薮・芝生などを定期的に刈り取り、風通しを良くする。
- 長袖や長ズボンなどで肌の露出を少なくする。
蚊のターゲットの決め方とは?
蚊がターゲットを決めるには、二酸化炭素の濃度・ニオイ・温度があります。
二酸化炭素濃度
蚊は二酸化炭素の濃度を察知して人の存在を察知できるようになっています。
無風状態であれば、約10m先から人の存在を察知し、二酸化炭素の濃度が高い方へ移動します。
ニオイ
蚊はある配合で混合されたニオイで人と動物を識別しているそうです。
二酸化炭素の濃度で誘われたとしてもニオイによって人かどうかを確認し、違う場合は吸血を諦めるそうです。
人間には常在菌があり、肌の保湿をするなどの機能があります。
この常在菌の発するにおいを蚊は好むようです。
常在菌の多いのが足で、特に足の指の付け根に多いとのこと。
汗をかいた時に除菌シートなどで身体を拭くことがありますが、忘れず足も拭くと有効な対策になるようです。
温度
蚊は対象生物に近づいてきたときに体温を感知します。
人の体温によって空気が暖められる距離は約40cmであるといわれています。
蚊は人間の体温から40度までは反応しますが、それ以上高くなると反応しなくなります。
バーベキューや焚き火から発した熱を感知して遠いところから蚊はやってきますが、間近で40度以上の熱を感じると人ではないと判断するようです。
蚊が寄ってくるのは色?臭い?二酸化炭素?
蚊に刺されやすい人の特徴には、以下のようなものがあります。
- 黒っぽい服
蚊は人間のように色を認識はできません。
蚊は人には見えない紫外線領域の光の波長で色を見分けていると考えられていて、実験によると蚊は黒によく集まったそうです。
また白黒のボーダーにも蚊が集まるそうです。
蚊は明暗のコントラストを識別することができるため、白黒のボーダーのようなコンストラストの強い服に蚊は近づいてくる可能性は高いです。
- 体温が高い
蚊には温度を感知する産毛のようなセンサーが約2000本あるといわれていて、約35~40度の熱を感じると人と判断しています。
日頃から体温が高い人だけでなく、妊婦さんや子ども・赤ちゃんも体温が高めなので、蚊に刺されやすいそうです。
蚊に刺されたときの対処法
- 患部を清潔にする
刺された患部を清潔にすることで雑菌の侵入を防ぎ、化膿や色素沈着の発症を抑えることができます。
- 痒くても掻いてはいけない
掻いてしまうと刺激によって新たな痒みをうみ出してしまいます。
また痒い部分を爪で押しつけることがありますが、これは炎症が長引くだけなのでやめましょう。
- 冷やす
濡れタオルを患部に当てて冷やすと、その部分の体温が下がり痒みがおさまります。
ただし再び体温が上がると痒みがぶり返すので、お風呂に入るときの温度は少しぬるめにしておくといいでしょう。
蚊の生態を知ることで万全の対策が! さいごに
蚊は1度にたくさんの卵を産み、あっという間に成虫になり場合によっては刺されてしまいます。
蚊の被害に遭わないためには、幼虫であるボウフラを発生させない環境づくりと成虫に対する対策が必要となります。
環境作りや服装に気をつけて、蚊の被害に遭わないようにしましょう。
♪ 蚊が寄ってこない為の対策でした。でも蚊にさされることはあります。知識として蚊が媒介する感染症のことも頭の隅に入れておきたいものです。こちらもご覧いただければと思います。