折り紙とは、紙を折って花や動物などを作る遊びです。
折り紙は折るときの細かい作業を指先で行うため、脳に刺激を与えることで集中力や想像力・色彩感覚・空間認識などの知力を高める効果があるといわれています。
日本文化のひとつでもある折り紙遊び。
海外では?いつ誕生したのでしょうか。
折り紙の歴史や種類・特徴などを紹介します。
折り紙の歴史は海外では?
7世紀初め頃に大陸から紙の製法が日本に伝わりました。
その後、日本人の工夫によって和紙が誕生し、写経や記録の紙・神様への供物・贈り物を包むなどに使われていました。
貴族たちの間では贈り物を紙で包むとき、美しく仕上げることが流行しました。
これが折り紙の原点となります。
室町時代になると様々な礼法が整えられ、熨斗包みやお正月の神棚、または結婚式の銚子や提子に飾る雄蝶雌蝶(雄蝶雌蝶)などが誕生しました。
その後、礼法や決まりから離れ、折り方そのものを楽しむ「折り紙」となります。
江戸時代になると、紙の生産量が増えたことで庶民の間でも折り紙を楽しむようになりました。
明治時代では折り紙は幼稚園教育、小学校での図画工作などに取り入れられるようなったことで折り紙は盛んになってきました。
折り紙はアメリカやイギリス・スペインなど世界各国で「Origami」と呼ばれて親しまれています。
折り紙団体もいくつかあり、折り紙で遊ぶ楽しみを分かち合う・作品を通してコミュニケーションを取る・大会。
ワークショップなどで折り紙の良さを伝えることを目的としています。
また折り紙は脳のトレーニングや教育現場などで使われています。
折り紙にも種類が!それぞれの特徴
折り紙のサイズ・色
一般的な折り紙のサイズは150mm×150mmです。
他には120mm×120mm、180mm×180mmがあります。
また千羽鶴用の折り紙もありメーカーによって多少サイズに違いがありますが、70mm×70mm、または75mm×75mmが一般的なサイズとなっています。
色には片面単色や両面カラー・透明・グラデーション・水玉などの模様入り・色分けされたものなど約1,000種類以上の折り紙があるといわれています。
基本的な折り方
- 山折り
折り目が外側に出るようにします。
- 谷折り
折り目が内側になるようにします。
- 蛇腹折り
山折りと谷折りを交互に折っていきます。
アコーディオン折りとも呼ばれています。
- 座布団折り
十字に折りすじをつけてから、それぞれの角を中心に向かって谷折りにします。
折り紙の折り方
- コップ
- 折紙を三角になるように折り、すじをつけます。
- 1枚めくり、折紙の端と端を合わせるようにして折りすじをつけます。
- 右下の角を折紙の端と折りすじ交わる点に合わせるように折ります。
- 反対側は角と角を合わせるように折ります。
- 1枚めくり、前へ折ります。
- 裏側も同じように折ったら完成です。
- ポチ袋
- 折紙を長方形になるように折り、すじをつけます。
- 下から約1cmのところでフチを折ります。
- フチを折りすじに合わせるように折ります。
- 左右の角をフチに合わせるように折ります。
- 左右のフチを角の位置で内側に折ります。
- 上の辺の中心に折りすじを少しつけます。
- 折りすじの位置で左右の角を内側へ折ります。
- 角を下へ折り、隙間に差し込んだら完成です。
- 箸袋
- 折紙を長方形になるように折りすじをつけます。
- 折りすじに合わせるように左右のフチを折ります。
- 広げて右のフチを約5cmのところを外側へ折ります。
- 右上の角をフチに合わせるように折ります。
- 左上の角は真ん中の折りすじに合わせるように折ります。
- 左のフチを真ん中の折りすじに合わせるように折ります。
- さらに右側にある折りすじに合わせるように折ります。
- 右のフチを左側に折り、のり付けします。
- 下のフチを裏側へ折り込んだら完成です。
儀礼折り紙や遊戯折り紙とは?
儀礼折り紙
紙を折り目正しく折り、心を込めて物を包み渡す礼法のことです。
室町時代、三代目将軍・足利義満が武家独自の礼法を定めたのが始まりです。
江戸時代には、室町時代に成立した折紙礼法をまとめた文献「貞丈雑記」(ていじょうざっき)や「包結図説」(ほうけつずせつ)が作られ、寺子屋の必須項目として教えていました。
儀礼折り紙は第二次世界大戦まで義務教育として教えていたそうです。
遊戯折り紙
折り鶴や奴など具体的な物を見立てて折って遊ぶ折紙のことで、室町時代に誕生しました。
江戸時代になると折り鶴や舟などの折紙が着物の模様として使われるようになり、さらに浮世にも描かれるようなりました。
折り紙の歴史海外では さいごに
折紙は日本に紙の製法が伝わったことにより誕生した日本独自の文化です。
紙が大量生産されるようになった江戸時代から庶民にも遊びとして広まっていきました。
海外でも、集中力や想像力・色彩感覚・空間認識を鍛えることができることで教育にも使われています。
遊びながら脳のトレーニングにもなる折紙を楽しんでみてはいかがでしょうか。