ぬりえとは、輪郭だけの絵に色を塗っていく遊びです。
ぬりえは色鉛筆を持って塗っていくので、指先の運動になり脳を活性化させる働きがあります。
輪郭だけの絵がもたらす効果は大きいですが、塗り絵っていつどこで始まったのか?
ぬりえの歴史や効果・大人のぬりえの魅力などをしらべてみましたのでご紹介します。
ぬりえの発祥と歴史は日本では?
ぬりえは19世紀後半のアメリカで誕生したといわれています。
日本には明治時代に欧米から伝わり、大正時代に「塗り絵帖」が発売されました。
昭和20~30年頃、蔦谷喜一さんが描いた「きいちのぬりえ」が大ブームとなりました。
その後、アニメキャラクターや特撮ヒーローなど子ども向けのぬりえ本が発売され、現在でも子どもの遊びとして人気があります。
ぬりえの効果は楽しみだけでなく
子どもがぬりえをすることで、鉛筆の動かし方が上達する・色彩感覚や集中力を鍛える・達成感を味わうことができるなどの効果があります。
大人が塗り絵をすることで得られる効果には、どんなものがあるのでしょうか。
- 脳の活性化
ぬりえの図柄を見て、どんな図柄なのか・記憶にある形や色などを照合する・何色でどこから塗り始めるかなどを考え、手を動かすことで脳が活性化されます。認知症予防にもなります。
- 前頭葉
思考や創造などの機能がある部分です。図柄を覚え、色を塗るための順序を組み立てるときに活性化します。細かな筋肉と連動しているので、色を塗るため指先を動かすときも活発になります。
- 側頭葉
言語の理解や記憶などの機能がある部分です。過去に見た色や形を思い出し、ぬりえの絵を正確に把握するときに活性化します。
- 頭頂葉
痛みや温度などの感覚をコントロールする・身体全体の感覚に関する情報が集まる部分です。ぬりえ全体のバランスを考える、どの部分になにが描かれているかを把握するときに活性化します。
- ストレス解消
色を塗ることに集中できるため、ストレス解消に効果があります。
- 自律神経が整えられる
自律神経は24時間働いて、交感神経と副交感神経があります。
交感神経は昼間優位で心身を緊張させ興奮状態にする働きがあります。
副交感神経は夜間優位で心身をリラックスさせて鎮静状態にする働きがあります。
ストレスによってバランスが崩れやすく、体調不良や精神状態が不安定になってしまうことがあります。
色を塗ることに集中することで、瞑想と同じ状態になることから呼吸や自律神経のバランスを整える効果があります。
大人のぬりえとは?その魅力
大人のぬりえは2005年頃から登場し、「コロリアージュ」とも呼ばれています。
「コロリアージュ」はフランス語で「塗り絵」という意味があり、植物や幾何学模様など細かい図柄に色を塗っていきます。
色彩や配色にルールはないので、自分の思うままに色をつけることができます。
そのため、色を塗ることに集中でき、瞑想と同じ状態になれるため自律神経が整う・ストレス解消に効果があります。
大人のぬりえは、子どものぬりえより図柄が細かく複雑になっているので、多彩な色使いと細かい塗り分けが必要となります。
そのため時間がかかりますが、完成したときの達成感と満足感が得られることが魅力となっています。
- 必要なもの
- 大人のぬりえ本
- 色鉛筆(24~36色あると、細かい色分けができる)
- 消しゴム
- 鉛筆削り
人気の大人のぬりえ本
- 塗って飾れる塗り絵 スイーツ
マカロンやチョコレートケーキ・ソフトクリームなど、美味しそうなスイーツが13種類で各2枚ずつ収録されています。
紙ファイルに1枚ずつ収納されているので、切り離すことなく完成した作品をすぐに飾ることができます。
- 自律神経を整えるぬり絵
順天堂大学の医学部教授・小林弘幸氏が考案した大人のぬりえです。
1日15分で自律神経が整えられるように図柄に様々な仕掛けがあります。
- おとなのスケッチ塗り絵 かわいい猫 癒しのもふもふ大集合!
スケッチを描くように塗り絵をしようというコンセプトで大好評となっている「おとなのスケッチ塗り絵」シリーズの第15弾です。
切り取り線がついているので、完成した作品を飾ることができます。
- ぬりえ花言葉・花図鑑
見開きで左ページにはお手本、右ページにはぬりえがあるので、初心者でも始めることができます。
お手本のページには花の情報が掲載されているので自分だけの図鑑にもなります。
ぬりえの歴史 さいごに
ぬりえは子どもには鉛筆の動かし方が上手になる・色彩感覚や集中力を鍛えられる、大人にはストレス解消や認知症予防・自律神経を整えるなどの効果があります。
いろんな種類のぬりえがあるので、挑戦してみてはいかがでしょうか。