のれんで空間を仕切ることができますが、タペストリーやカーテンを使うことができます。
タペストリーとは、どんなものなのでしょうか。
タペストリーとのれんの違いやのれんをカーテンの代用品として使う簡単な方法などを紹介します。
目次
タペストリーとは?のれんとの違い
タペストリーとは、多くの色糸を使って人物や風景などを織ったつづれ織りの壁掛けで、フランス語ではタピスリーと呼ばれています。
つづれ織りとは、縦に並べてから張った糸に太い横糸をジグザグに通して織物を作る技法のことです。
横糸を端まで通したら、隙間を埋めるために上から圧力をかけるため、縦糸が隠れ横糸だけが見えるようになります。
色糸を1本ずつ織り込み、模様を作っていくため非常に手間がかかるので高級織物となっています。
タペストリーは、11世紀頃に十字軍が東方から手織り絨毯をヨーロッパへ持ち帰ったことが始まりであるといわれています。
14世紀頃になるとドイツやスイスで製造が盛んになり、次第にフランスやベルギー・オランダのフランドル地方などでも製造されるようになりました。
建築装飾として、聖堂や城などの壁面・柱間に飾られていました。
17~18世紀頃には、タペストリーはフランス王によって保護されるようになり、フランス王立ゴブラン製作所で多くの作品が作られました。
ゴブランとは、タペストリーの代名詞で簡単に持ち運びできることから王侯貴族が楽しんでいました。
タペストリーの設置種類と使い方
タペストリーの設置には3つの種類があります。
- 吊す
タペストリーの上下にパイプを差し込むための棒袋があります。
パイプを差し込むことで紐を通して吊すことができます。
室内装飾や店舗・イベントなどの装飾としてよく使われています。
- 四隅固定
タペストリーの四隅にハトメをつけ、紐やS字フックなどで固定します。
また、通した紐を柱に縛って固定させることもできます。
店舗の入り口に設置する、またはピンで壁に穴を開けたくない場所などで使われています。
- 自立
バナースタンドなどの専用器具にタペストリーを取りつけることで、自立させることができます。
受付カウンターの横や店舗の入り口などに置き、看板やメニュー表・広告として使われています。
タペストリーに使われている素材の種類
- クロス
軽くて持ち運びやすく、折りたたんでも織り目がつきません。
発色が良いので、写真画像も鮮やかに表現することができます。
- ターポリン
ポリエステルやナイロンで作った織物を合成樹脂でコーティングしてあります。
生地の強度が高く、雨風にも強いことからテントや横断幕にも使われています。
- テトロンポンジ
タペストリーの定番ともいわれている生地で「テトロン」とも呼ばれています。
インクの裏抜けが良いので、裏側でも文字や絵柄が分かるのが特徴となっています。
- テトロントロピカル
厚手で耐久性の高い生地ですが、長期間の屋外での使用には適していません。
- トロマット
ポリエステル系の生地で、テトロントロピカルより約2倍の厚さがあります。発色が良いので、鮮明に印刷することができます。
- スエード
光沢を帯びたポリエステル系の生地です。
透け感がなく、発色が良い・光沢があることから高級感を出すことができます。
タペストリーとのれんの違い
のれんは店の位置や営業中を知らせる・目隠し・日除け・空間を仕切るなどに使われ、タペストリーは壁面を飾るために使うという違いがあります。
のれんタペストリーとはどんなもの?
タペストリーは壁面を飾るためにありますが、のれんタペストリーは天井や間口などに使うことで空間を飾るだけでなく、仕切りやのれんとして使うことができるタペストリーのことです。
生地やデザインの種類が豊富にあるので、使いたい空間に合わせることができます。
のれんをカーテン代わりに使う簡単な方法
- のれんをカーテンとして使いたい窓の大きさに合わせます。
- カーテンレールがない場合は、つっぱり棒を取りつけます。
- カーテンクリップをのれんにつけます。
- つっぱり棒、またはカーテンレールの輪っか部分にカーテンクリップを取りつけたら、終了です。
のれんとタペストリー さいごに
タペストリーといえば室内を飾る、または店のディスプレイ用品というイメージが強いですが、のれんとして使える「のれんタペストリー」もあります。
また、のれんをカーテンとして使うこともできるので、工夫して部屋をコーディネートしてみてはいかがでしょうか。