こんにゃくとは、こんにゃく芋を原料とした食べ物でプニプニとした食感があります。
おでんやみそ田楽、刺身・鍋物の具材など様々な料理に使われていますが、いつどこで誕生したのでしょうか。
こんにゃくの起源や歴史そして健康効果など知っているようであいまいなので調べてみました。
また数あるこんにゃくの種類などを紹介します。
目次
こんにゃくの起源と歴史
こんにゃくは、サトイモ科の植物であるこんにゃく芋の球茎を原料にして作られています。
こんにゃく芋は、インドシナ半島が原産で現地では形状から「象の足」と呼ばれています。
いくつか諸説がありますが、こんにゃく芋が日本に入ってきたのは縄文時代であるといわれています。
こんにゃくが食用として使われるようになったのは中国の唐代で、こんにゃく芋を灰汁で煮たという記録ありました。
また四川省や湖北省などで栽培していたという記録があったので、こんにゃくは豆腐と同じように仏教で禁じられている肉食の代用食として揚子江流域に発展してから、仏教とともに日本に伝えられたといわれています。
鎌倉時代では、こんにゃくは貴族や僧侶たちの間で医薬品または間食として扱われていました。
しかし鎌倉時代になると、仏教が民衆の信仰として根付いたことによって一般にも広まっていきました。
室町時代では都の路上でこんにゃくが売られるようになり、精進料理に使われるようになりました。
安土桃山時代になると、織田信長が白こんにゃくを赤に染めた「赤こんにゃく」を作るように命じました。
江戸時代の水戸藩では久慈を中心に、こんにゃく芋の栽培が行われていて江戸の深川に蒟蒻会所を作って販売をしていました。
また水戸藩の中島藤右衛門は、こんにゃく芋を乾燥させ粉末にすることを考案しました。
そのことによって、水戸藩のこんにゃくは各地で売り出されるようになり生こんにゃく芋の製粉化は原料の貯蔵・遠方への輸送が可能となりました、
明治時代の初め頃には、水戸藩の専売品であった粉こんにゃくが解禁されたことで、生産・製造が本格的になりました。
大正時代では、こんにゃくに海藻の粉を混ぜて作る方法が考案されたことで生産が順調に伸びていきました。
しかし戦争中の食糧不足によって、こんにゃく芋栽培からサツマイモ栽培へと切り替えたため、激減しました。
終戦後、農業技術の進歩によって、こんにゃく芋が平地でも栽培ができるようになったことで、群馬県を中心に生産されるようになりました。
現在では、こんにゃくの美容・健康効果が医学によって認められたことで様々な形で商品化され販売されるようになりました。
こんにゃくにはこんな健康効果が!
肥満予防・改善
こんにゃくには、人間の消化酵素で消化されない食物繊維・グルコマンナンがあります。
こんにゃくは多くの水分を取り込み固めた食品のため、カロリーが無く食物繊維が豊富に含まれています。
そのことから整腸作用・便秘解消などによって肥満の予防・改善に効果があるといわれています。
骨粗しょう症予防
骨粗しょう症は、カルシウム不足が長く続くと骨がスカスカになり転んだだけでも簡単に骨折してしまいます。
高齢となると骨折がきっかけで寝たきりになってしまうことがあるので、骨粗しょう症は放置しておくことはできません。
こんにゃくには、牛乳の約半分のカルシウムが含まれていて体内への吸収が良いことから骨粗しょう症予防に効果があるそうです。
こんにゃくの種類と使い分けかた
板こんにゃく
板状に固めたこんにゃくです。汁物や鍋物・煮物・炒め物の具材に使われています。
玉こんにゃく
丸めてから茹でたこんにゃくです。
白こんにゃくや黒こんにゃくの他に、唐辛子やゴマを加えたこんにゃくがあります。
おでん・煮物の具材に使われていますが、山形県では醤油で味付けした玉こんにゃくが1番人気となっています。
糸こんにゃく
こんにゃくが糊状になっているときに、穴に通してから茹でたこんにゃくです。
白い滝のように見えることか「しらたき」とも呼ばれています。
短時間で味が染み込むことができるので、すき焼きの具材や和え物に適しています。
刺身こんにゃく
刺身のように生で食べることができるこんにゃくで、他のこんにゃくより水分が多く含まれています。
わさび醤油や酢醤油につけて食べるだけでなく、マリネやサラダ・和え物に適しています。
粒こんにゃく
粒状に加工したこんにゃくです。
米と一緒に混ぜて炊くと、かさ増しができるのでダイエットに役立てることができます。
こんにゃくの起源と歴史 さいごに
こんにゃく芋は縄文時代からありましたが、食べ物のこんにゃくとして使われるようになったのは平安時代、全国に広まったのは江戸時代からでした。
こんにゃくにはカルシウムが豊富に含まれているので、骨粗しょう症予防に効果があるといわれています。
煮物や炒め物・和え物など、様々な料理に使うことができるので、積極的にこんにゃくを食べてみてはいかがでしょうか。