秋が深まってくるとコンビニの店頭やスーパーマーケットに肉まんが並ぶようになりますね。肉まんやおでんは秋冬の定番メニューです。肉まんは、豚肉やタケノコ・玉ねぎ・シイタケなどの具材を包んだ饅頭です。中国で人の頭の身代わりとして誕生したといわれています。肉まんの由来や発祥、肉まん・中華まん・豚まんの違いなどをご紹介しまます。
肉まんの由来は怖い話?
肉まんが誕生したのは中国で諸葛亮が発明したといわれています。
諸葛亮が南蛮を平定し、帰るときに濾水(ろすい)という川が荒れ狂っているために渡れなくなっていました。
川には荒神がいて49個の人間の首を捧げなければ鎮まらないということを地元の人から聞きました。
これを聞いた諸葛亮は合戦で多くの人の命が失われていたため、川を鎮めるために人を殺すことはできないと拒否しました。
そこで料理人を呼び、小麦粉をこねて人の頭になるように丸め中に肉を入れたものを49個作らせ川に投げ入れ祈祷したら川が鎮まりました。
誰一人の命を失うことなく無事に川を渡ることができたといわれています。
蛮族の頭という意味で蛮頭(ばんとう)と呼ばれ投げ入れていましたが、もったいないということから供えた後に食べるようになったことから饅頭(まんとう)へと変わったそうです。
肉まんの発祥は日本?
日本では1915年、神戸中華街にある老祥記(ろうしょうき)の初代店主・曹松琪(そう しょうき)が包子(ぱおず)をアレンジして豚饅頭として発売したのが始まりあるといわれています。
1925年に新宿中村屋の創業者である相馬黒光(そうまこっこう)夫妻が視察旅行で中国を訪れたときに具の入った饅頭・包子に目をつけます。
帰国後、日本人の口に合うようにアレンジをし、中国人職人を雇い「天下一品 支那饅頭」という名前で発売しました。
1955年、大手パンメーカー・山崎パンが生産を開始したことで日本全国のパン屋で手軽に買えるようになりました。
1964年、アイスクリームの販売を手がけていた製菓メーカー・井村屋がアイスクリームを入れていた冷蔵ケースを冬にも活用できないかということで肉まんの販売を始めます。
1965年、肉まんを棚に並べタンクに水を入れ、スイッチを入れることで簡単に蒸すことができるスチーマーを導入することで、蒸したてでアツアツが買えるようになってから人気となりました。
現在では豚角煮や照り焼きチキン・チーズ・海鮮・グラタン・餃子・焼き芋・プリンなど、様々な食べ物を具材にして販売しています。
肉まんと中華まんと豚まんは何が違う?
中華まんとは小麦粉・水・砂糖・酵母・ベーキングパウダーなどの材料をこねて皮を作り、具材を詰めて蒸した饅頭のことで、肉まんやカレーまん・あんまん・ピザまんなどの種類があります。
肉まんとは具材に肉が使われている中華まん、豚まんというのは西日本で呼ばれていて、豚肉を具材として使った中華まんのことです。
西日本で肉といえば牛肉のことをいいます。
西日本に牛の産地が多いだけでなく、農耕用として使っていた牛を食肉化していたことで豚肉より牛肉を食べる機会が多かったことが理由となっています。
そのため西日本では、中華まんの具材に豚肉が使われていることが分かるように豚まんと呼ぶようになったそうです。
肉まん・豚まんの食べ方
肉まん・豚まんはそのまま食べるというのが一般的ですが、地域によってはソースや辛子・辛子+醤油・辛子+酢醤油など調味料をつけて食べることがあります。
中華まんをふっくらさせる方法
コンビニエンスストアで買ってきたけど、冷めてしまったことがあるのではないでしょうか。
マグカップと電子レンジを使えば、ふっくらした中華まんにすることができます。
【手順】
- マグカップに約3cmの水を入れます。
- フタをするようにマグカップの上に冷めてしまった中華まんをのせます。
- 500Wの電子レンジで2分加熱します。
- 電子レンジから取り出し、中華まんをひっくり返します。
- 500Wの電子レンジで1分加熱したら完成です。
肉まんの由来や発祥と食べ方 さいごに
川の荒神を鎮めるために生け贄を捧げていましたが、諸葛亮のアイディアによって肉まんを身代わりにするようになったのが誕生のきっかけとは意外でした。
日本では中国で食べられた包子を日本人の口に合うようにアレンジしたことで広まっていきました。
今では中華まんの種類が豊富にあるので、食べ比べてみてはいかがでしょうか。