振袖や紬・浴衣などを着る時は着物と帯だけでなく、いくつかの道具が必要となりますね。
着物を着る時準備するものの多さにこんなに必要なのかと驚くこともあります(^^;)
必要なもの以外にも、帯を美しく見せる道具もあるようです。
着付けをする時に必要な道具や帯の小物など、どんなものがあるのかその役割なども調べてみたのでご紹介します。
着物帯の小物の種類 その役割とは?
着物と帯意外に必要な道具には、どんな物があるのでしょうか。
肌着
最初に身につける物で、上半身に見つける肌襦袢と腰に巻きつける裾よけの組み合わせで使います。
肌襦袢と裾よけがセットになった着物スリップというのもあります。
襦袢
着物裏地の汚れ防止・裾さばきをよくするために肌着の次に身につける物です。
綸子(りんず)や縮緬(ちりめん)・羽二重・ポリエステルなどの生地が使われています。
夏では生地が絽や紗・麻などを使っている物を使うのが一般的となっています。
半衿
襦袢の襟に縫い付け、汗やファンデーションなどの汚れを防ぎながら衿元のオシャレを楽しむことができます。
最近では襦袢に縫い付けられているタイプもあります。
白や色物・柄入り・刺繍入りなど様々なタイプがあり、フォーマルでは白地に金糸や銀糸・白糸の刺繍があるもの、カジュアルでは色糸の刺繍が入っているものや色地・柄物などを選びましょう。
衿芯
襦袢の衿に差し込み、衿元を自然にスッキリと見せることができます。
プラスチックなどで作られた差し込みタイプを使うことが多いですが、襦袢に衿芯の代わりに三河芯という分厚い布が縫い付けられている場合もあります。
伊達締め
襦袢や着物の衿あわせがズレないように留めます。
化繊やマジックベルト・博多織など様々な種類がありますが、中でも正絹生地は締めやすく通気性に優れています。
腰ひも
伊達締めをする前に胸を抑える・補正用タオルを巻くなどに使います。
4本程度あれば大丈夫ですが、お太鼓結びをする時の補助で使う場合は2~3本余分に用意しておくといいです。
コーリングベルト
着物の衿を留める時に使うベルトで着物ベルトとも呼ばれています。
伸縮性のあるゴム素材で両端にクリップが付いています。
着崩れを防いでくれる役割がありますよ。
帯板
帯の下や間に挟み、帯の前部分にシワが寄るのを防いでくれます。
ベルト付き帯板はズリ落ちる心配がないので初心者におすすめです。
帯枕
帯結びの土台作りや飾り結びのボリュームを支えるなどの役割があります。
お太鼓結びをする時には必要です。
帯締め
帯を固定して崩れないようにする役割がある組紐です。
平打ちと呼ばれる飾りのない平たいシンプルな物が主流でしたが、現在では飾りがあるものや色が華やかなものなどもあるそうです。
帯揚げ
帯の上を飾る布のことで、帯枕を包んで結びつけて帯を固定します。
また着物と帯の間に入れる差し色としてコーディネートにアクセントをつけることができます。
帯のさまざまな小物はなぜ必要?
帯を結ぶ時に必要となる小物には、帯揚げ・帯締め・帯どめなどがあります。
帯揚げには帯枕を隠して帯び結びの形を整え、帯締めには帯を締めて固定する、帯どめには帯締めの上につけ帯の飾りにする役割があります。
帯をしっかりと支え美しく見せることができます。
帯の小物にも誕生から今に至る歴史はある?
帯揚げは、江戸時代末期に深川で活躍していた芸者が太鼓結びを発案した時に、帯の形を整えるために使われている帯枕を隠し、重くなってしまった帯を支えるために発明されたのではないかと考えられています。
帯締めは、江戸時代に歌舞伎役者が衣装の着崩れを防ぐために帯の上に締めた紐が始まりであるといわれています。
女性たちが真似て装ったことから流行り、便利さから庶民にも定着しました。
地方では帯とめ紐と呼ばれていたそうです。
帯どめは、江戸時代後期、帯が解けないように紐の両端についた金具をパチンと合わせる留め金具式が始まりです。
明治時代初期になると、芸者衆の間では男性客の刀装具や煙草入れなどを契りの証として帯どめに作りかえることが流行しました。
現在のように紐を通す帯どめになったのは明治25年頃で留め金具式から、装飾品としての価値が高まっていったそうです。
着物と帯の小物 さいごに
着物を着るには肌着襦袢をはじめとする道具が必要となります。
帯の小物は結んだ帯の形を整えるために欠かすことのない道具なので揃えて、様々な帯の結び方で和装を楽しんでみてはいかがでしょうか。
♪帯や小物のことがわかったら、帯の意味や現在までの変化もこちらの記事でご覧くださいね (^^)