1月2日は書き初めの日です。
事始めの日に、今年の抱負や願いを筆で書く、古くからある慣わしです。
なかなか昔の遊びや慣わしに触れる機会のない子供たちに、書き初めを教えたいと思いましたが、道具が揃っていなければ書き初めも出来ませんよね。
なので、まずは道具選びから始めます。
書き初めに必要な道具
太筆、細筆(名前書き用)、下敷き、墨汁、硯、文鎮、筆巻きです。
小学校だとお習字セットにこれらがすべて入っています。
また、書き初めセットという物も売っているので、一気に揃えるならこちらがおススメですよ。
書き初めの筆の選び方 何を基準にするの?
書き初めで大事なのは、やっぱり「筆」です。
筆といっても1つでは無く、種類があるんですね。
「穂」といわれる筆の毛の部分に違いがあります。
この穂が何で出来ているのかによって種類が変わってきます。
筆の種類
①剛毛筆
筆の種類の中で、一番硬い穂です。
馬やタヌキ、イタチなどの毛で作られた茶色や黒色の穂をしています。
硬めなので、力強く書くことができ、初心者や子供向けに良いそうです。
②柔毛筆
とても柔らかい穂で、色は白色がほとんどです。
ヤギや猫などの毛を使っています。
柔らかい筆で、草書のような続け字を書くときにはこれがよく使われます。
力加減が難しいので、上級者向きの筆です。
③兼毛筆
剛毛筆と柔毛筆がミックスされた筆です。
硬すぎず柔らかすぎず幅広く対応出来ます。
一画一画しっかり書くのにも続け字にも向いています。
扱いやすいので初心者向きです。
筆のサイズ
次に筆のサイズです。
筆のサイズには、軸の部分(持ち手の所)が竹で出来ている「竹軸筆」と、軸が木で出来ている「木軸筆」があります。
「竹軸筆」
主に書写の授業で使用します。
軸の太さで何号かが決まり1~10号まであります。
1号 15㎜ 6号 8.5㎜
2号 14.5㎜ 7号 7.6㎜
3号 13㎜ 8号 6.7㎜
4号 11㎜ 9号 6.0㎜
5号 10㎜ 10号 5.5㎜
サイズはこのような目安になっています。
「木軸筆」
書き初めによく使用されます。
穂の太さで何号かが決まります。
4~7号まであり、1号増えるごとに3㎜ずつ増えていきます。
4号 12㎜
5号 15㎜
6号 18㎜
7号 21㎜
サイズはこのような目安になっています。
学校では、小学校の低学年だと7号、高学年だと6号を薦めているようです。
*書き初めにおススメなのは、剛毛筆か兼毛筆で木軸筆の6号か7号になります。
筆の正しい洗い方とは?
新しい筆を用意しても、使用した後きちんと扱わなければ、次に使用した時墨で筆が固まっていたり、ぼさぼさになっていたりと綺麗に字も書けなくなってしまいますよね。
筆が長持ちする為の筆の正しい洗い方について紹介します。
・太筆の洗い方
毛の根元部分を重点的にもみほぐすようにしっかり洗います。
30℃~40℃のぬるま湯で、墨が出てこなくなるまでしっかり洗いましょう。
洗い終わったら、やさしく絞るように水分を取り除きます。
絞ったら穂先を整え、吊るして自然乾燥させます。
・細筆の洗い方
細筆はもともと固め筆の状態なので、使った後洗う必要はありません。
いらなくなった半紙やティッシュに水を数滴垂らし、
穂先部分だけを寝かせるように回転させながら墨を拭き取ります。
墨が薄くなってきたら、穂先を整え吊るして自然乾燥させます。
*筆は洗ったらしっかりと乾燥させるのがコツです。
湿った状態だと、毛が腐る原因になり抜け毛や切れ毛が出来やすくなります。
お正月の書き初め用具 さいごに
書き初めの筆には、剛毛筆か兼毛筆で木軸筆の6号か7号がおススメです。
書き初めの道具は、書き初めセットなどが売られているので簡単に揃えられます。
1月2日は書き初めの日。
この日に書き初めをするのがよいのですが、小正月の15日までであれば、書き初めというのだそうです。
1月15日には「どんど焼き」が行われ、神棚に1年間飾っていたお札や書き初めを一緒に焚き上げます。
その炎が高く舞い上がれば、上がるほど「書が上達する」といわれています。
せっかく書き初めの用具を揃えたのだから、挑戦しないと道具の持ち腐れですよね。
子供と一緒に今年の抱負を書き、書き初めについて教えてあげるのもいいかもしれませんね(^^)
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