カラオケとは、1人でも数人でも好きな歌を思い切り歌うことができる娯楽です。
カラオケの機械もカラオケのできる店とかも、そこで歌うことも「カラオケ」で通っています。
このカラオケというのはいつ・どこで誕生したのでしょうか。
カラオケの語源や歴史・昔と現在の違いなどを調べてみましたのでご紹介します。
カラオケとは?語源は何
カラオケの語源は、放送業界で使われていた言葉で「空(から)オーケストラ」だといわれています。
番組などで歌手が歌うたびに演奏する人を呼ばなくてもいいように、あらかじめ歌なし(空)の演奏(オーケストラ)を録音していたそうです。
「空オーケストラ」を縮めて「カラオケ」になったといわれています。
また1956年、宝塚歌劇団の楽団員たちがストライキをおこしたことで公演が中止になりかけたとき、松下電器(現在のパナソニック)が演奏のテープと機材を提供したことで無事に行われました。
この出来事を「ラジオ・事業部新聞」では「カラになったオケボックス」という見出しで報道したことも語源の1つだと考えられているそうです。
カラオケの発祥とその歴史
カラオケは1970年の始め頃に、元バンドマンの起業家・井上大佑氏が発明したといわれています。
井上氏が発明したカラオケは、8トラックテープにカラオケの音源を録音して100円で5分間歌えるようにした「エイトミュージック」と呼ばれ、スナックや宴会場などで大人のコミュニケーションツールとして使われていました。
それまでは、バーにいる演奏家にお金を払って演奏して貰うことで自分が歌うことができましたが、決して安くはありませんでした。
しかし「エイトミュージック」が登場したことで、安く手軽に歌を楽しめるようになり、サラリーマンを中心に爆発的な人気となりました。
1982年パイオニアがレーザーディスクカラオケを業務用システムとして開発、1983年には日本ビクターがVHDカラオケと映像カラオケが登場しました。
その後、カラオケ専業メーカーや映画・レコード会社などが映像カラオケのソフトを販売しました。
また、リモコンで自由選曲ができる「オートチェンジャー」機能が登場したことで誰でも気軽に楽しめる「カラオケボックス」が誕生しました。
1992年には音楽と映像をネット経由で送られてくる「通信カラオケ」が誕生しました。
価格が半分以下となったことで急速に広がっていき、現在の主流となっています。
カラオケは進化した?昔と今のカラオケ
配信曲数・選曲・音・映像・採点で、カラオケの今と昔の違いを紹介します。
配信曲数
【昔】
通信カラオケの登場によって、主流だったレーザーディスクよりも多くの曲を配信できるようになり、1990年代では約3,100曲の配信があったそうです。
【今】
様々なジャンルが増え、約340,000以上の曲が配信されています。
選曲
【昔】
配信曲が掲載されている早見本で、歌いたい曲の番号をカラオケ機器本体や赤外線リモコンで入力していました。
【今】
早見本の内容が入ったタブレット型リモコンで選曲・予約がスムーズにできるようになりました。
また自分のスマートフォンに専用アプリケーションをインストールすることで、リモコンとして使えるようになっています。配信曲が掲載されている早見本は、2019~2020年頃に発行終了となりました。
音
【昔】
同時発音数は最大28和音だったため、原盤をアレンジしてカラオケ専用の音を作っていました。
【今】
ブロードバンド回線の普及によって、大きなデータを配信できるようになりました。
全楽器による音声データやガイドボーカル・ハモリパートなど1曲の中に多くの音声データを再生できるようになっています。
映像
【昔】
曲のイメージに合わせた背景映像が使われていることが多かったです。
またアーティスト本人が出演しているミュージックビデオやライブ映像が使われることもありました。
【今】
シチュエーションや曲の世界観・感情などにあった映像を映し出すことができるようになっています。
採点
【昔】
歌い終わると自動的に採点が行われました。
他に紅白に分かれて得点を競う歌合戦や上手に歌えないと強制終了となるチャレンジモードなど、グループで盛り上げるツールとして使われていました。
【今】
膨大なデータによって誕生したカラオケ採点専用AIによって、細かな分析で採点してくれます。また全国と点数を競うグランプリなど、多くの採点機能があります。
カラオケとは? さいごに
昔は番組で歌手に歌を歌って貰うには演奏家を呼んでくるのが当たり前でした。
しかし、あらかじめ歌詞のない曲を録音しておく「空のオーケストラ」によって、手軽に歌手に歌って貰うことができるようになったのがカラオケの語源にもなりました。
現在では歌える曲も多くなっているので、カラオケを楽しんでみてはいかがでしょうか。