神社には、いくつか種類がありますがその中に稲荷神社があります。
稲荷神社とは、どんな神社なのでしょうか。
稲荷神社ときくと狐が思い浮かびますが、どんな関係があるのでしょう?
稲荷神社には狐の像が飾ってあったりします。
普通の神社との違いや稲荷神と狐の関係気になります。
稲荷神社の歴史などもまとめてみましたのでご紹介します。
稲荷神社とは?普通の神社となにが違う
稲荷神社は、赤い鳥居で境内に狛狐がいる神社のことをいいます。
全国には約30,000箇所あり、京都の伏見稲荷大社が総本宮となっています。
- 神社との違い
神社は神様を祀っている社(やしろ)全体のことをいいます。
なので、稲荷神社は稲荷神を祀った神社となります。
稲荷神と狐の関係
稲荷神社には狛犬ではなく、狐がいます。
狐は、稲荷神社の祭神である宇迦之御魂大神(うかのみたまのおおかみ)の眷属(けんぞく)です。
眷属とは神様の使者のことで、昔から狐は寿命や作物の収穫量が分かる・精気を奪う・化かすなどができることから、神秘的な動物であるといわれていました。
また、狐の尻尾が稲穂に似ている・米を食べるネズを退治する・祭神である宇迦之御魂大神には御饌津神(みけつかみ)という別名があり、漢字で「三狐神」と書けるなど、いくつかの理由から、狐は宇迦之御魂神の眷属であるといわれています。
稲荷神社の発祥と歴史
日本で初めて稲荷様が登場したのは、711年2月です。
秦伊呂具(はたのいろぐ)が餅で作った的へ弓を引いたら、当てた餅の的に宿っていた神霊が白鳥に変わり伊奈利山へ飛んで行き降り立った場所に稲が実りました。
そこで秦伊呂具が、伊奈利山に神霊を祀った神社を創建したのが稲荷神社(現在の伏見稲荷大社)です。
五穀を司る宇迦之御魂大神を祭神として祀っていますが、他に道開きの神様である佐田彦大神(さたひこのおおかみ)、神道の神様である大宮能売大神(おおみやのめのおおかみ)、田の神様である田中大神(たなかのおおかみ)、農業の神様である四大神(しのおおかみ)が祀られていて、宇迦之御魂大神と合わせて「五柱の神」と呼ばれています。
庶民に広まったのは江戸時代で、江戸幕府の老中である田沼意次が自分の屋敷に祀ったことで運が開けたという評判が広まり、他の武士たちも真似たのが始まりであるといわれています。
庶民もそれにならって商売繁盛・家内安全の神様として祀られるようになりました。
また木造家屋が密集していたことで火事が多く発生していたため、家屋を守ってくれる神様として祀られていたそうです。
参勤交代で地方から江戸に来ていた各地の大名たちが、それを見て地元に帰ったときに祀ったことで稲荷信仰は全国に広がっていきました。
稲荷神社の御利益
五穀豊穣・豊作祈願の御利益だけでなく、祀った人・場所によって様々な御利益が得られるといわれていて、主なものとして商売繁盛があります。
伏見稲荷大社に奉納された多くの鳥居には企業の名前が刻まれています。
また商業施設の屋上にある神社のほとんどが稲荷神社になっているそうです。
また、宇迦之御魂大神の眷属である狐が咥えている物にも違いがあり、巻物は知恵・宝珠は神様の霊徳・稲は豊かさ・鍵は信仰などの象徴を表しているそうです。
代表的な稲荷神社
- 伏見稲荷大社(ふしみいなりたいしゃ)
稲荷神社の総本宮であり、商売繁昌・五穀豊穣・安産・万病平癒・学業成就などの御利益があります。
【住所】〒612-0882 京都市伏見区深草薮之内町68番地
- 笠間稲荷神社(かさまいなりじんじゃ)
五穀豊穣・商売繁栄・開運招福・縁結びなどの御利益があります。
【住所】〒309-1611 茨城県笠間市笠間1番地
- 祐徳稲荷神社 (ゆうとくいなりじんじゃ)
商売繁盛・大漁満足・家運繁栄・交通安全などの御利益があります。
【住所】〒849-1321 佐賀県鹿島市古枝乙1855
- 高橋稲荷神社 (たかはしいなりじんじゃ)
商売繁盛・五穀豊穣・学業成就・安産・縁結び・病気除災・悪疫除災などの御利益があります。
【住所】〒860-0068 熊本県熊本市西区上代9丁目6-20
- 瓢箪山稲荷神社(ひょうたんやまいなりじんじゃ)
金運・商売繁盛・開運・五穀豊穣・良縁などの御利益があります。
【住所】〒579-8051大阪府東大阪市瓢箪山町8-1
稲荷神社とは さいごに
稲荷神社は、食物・生命を司る神様・宇迦之御魂大神を祀った神社です。
狐の神様ではないです(^^;)
機会があったら参拝してみてはいかがでしょうか。
♪ 狐の神様ではなかったですね。神社やお寺のほかに不動尊があります。こちらも興味がありましたらご覧いただければと思います。
不動尊とは?初詣も不動尊?神社と寺と不動尊の違いとお参りの仕方