植物や人体・食べ物などから「におい」が発生していて、これを嗅ぐことで判別することができます。
また、「におい」は臭い・匂い・においと書くことができますが、使い方によって感じ方も変わってきます。
「におい」とはどんなものなのか、「におい」を文字で書いたときの違い、「におい」の効果などを紹介します。
においとはナニ?
「におい」とは、大気中に浮遊している見えない物質が鼻にある嗅覚を刺激することで起こる感覚のことです。
「におい」を感じる物質は約40万種類あるといわれていて、感じることで様々な情報を得ることで行動することができます。
臭いと匂いとにおいの違いってなに?
文字で表すと「におい」の他に、臭い・匂いがあり、それぞれに違いがあります。
- 臭い
生ゴミや排水溝などから発し、不快だと感じるものに「臭い」が使われています。
しかし、臭いは「におい」だけでなく「くさい」とも読むことができます。
そのため「くさいにおい」が「臭い臭い」となり、「におい」より「くさい」と読むことが多いため「くさいくさい」になるので、「臭いにおい」と表記されることが通常です。
においとしての「臭い」が登場することは少ないようです。
- 匂い
花や焼きたてのパンなどから発し、良いと感じるものに「匂い」が使われています。
「匂い」は「嗅覚を刺激するもの」、または「いかにもそれらしい感じ、趣(おもむき)」など幅広い意味で使われることが多いです。
「におい」には、訓読みを持つ漢字がありませんでしたが常用漢字表の改定によって「匂」と「臭」の訓読みが追加されました。
- におい
良くも悪くもないものに使われることが多いです。
また「くさいにおい」を漢字で書くと「臭い臭い」と分かりにくいときに、「におい」と表すことがあります。
匂いがもたらすさまざまな効果
人は視覚や味覚・聴覚・触覚で刺激を受けると、論理的思考や言語機能を支配する「大脳新皮質(だいのうしんひしつ)」を経由し、本能や感情を支配する「大脳辺縁系(だいのうへんえんけい)」に情報が届きます。
ですが、においを感じる嗅覚だけは大脳辺縁系にある記憶を司る部位の「海馬(かいば)」へ直接情報が届くようになっています。
匂いの情報が直接海馬に届くことで、行動に影響を与える効果が期待できるといわれています。
匂いがもたらす効果には、どんなものがあるのでしょうか。
ポジティブになれる
脳が疲れてしまうと頭がボーッとした状態からスッキリして前向きな気持ちにしてくれます。
リラックスできる
大脳辺縁系にある海馬が匂いの情報を判断し、感情や記憶を呼び起こします。
また、匂いの情報は、内分泌系や自律神経系を司る視床下部や下垂体にも伝わるため、ホルモンの分泌が促進され、リラックスできます。
記憶力を高める
頭をスッキリさせることで脳が活性化し、記憶力を高められると期待されています。
おもてなし効果
ホテルや商業施設のエントランスなどで匂いを嗅ぐと、気分良く滞在できるといわれています。
【身近にある匂い】
日常生活で感じられる匂いを紹介します。
- キンモクセイ
秋頃に小さなオレンジの花を咲かせる木で、住宅街や街路樹などで甘い匂いを漂わせています。
リラックスや食欲を抑える効果があります。
- ヒノキ
昔から建材として重宝されている木で、現在でも高級品となっています。
森林浴をしているような匂いがして、リラックス効果があります。
- コーヒー
コーヒー豆の袋を開けたときや淹れているとき・飲むときと3つの匂いがあり、ブルーマウンテン・グアテマラにはリラックス、マンデリン・ブラジル・ハワイコナには集中力を高める効果があるといわれています。
- バニラ
ラン科の植物で、洋菓子やアイスクリームの味付けに使われています。
甘い匂いで、ストレスや緊張を和らげてくれるリラックス効果があります。
- レモン
爽やかな匂いは集中力低下を防ぐ、リフレッシュ・免疫力アップに効果があります。
- ブラックペッパー
コショウ科の植物で、気分が沈んでいるときに嗅ぐと元気になります。
また集中力を高める効果もあります。
においとはナニ? さいごに
においは大気中に浮遊している見えない物質が嗅覚を刺激することで起こる感覚で、様々なものがあります。
においは、匂い・臭いで良いものと不快なものに分けることができ、匂いにはリラックスや集中力を高めるなどの効果があります。
匂いを上手に使って、快適にすごしてみてはいかがでしょうか。
♪安らぐ香り、嫌な不快な臭いにおいにはいろいろあり気分も左右されます。もう一つ記憶に関係していることも。それについては次の記事をご覧いただければと思います。