ビーフシチューとハヤシライスは同じように見えますが違う料理なんですね。
どんな違いがあるのでしょう?材料それとも、ソースが違う?
そんな疑問から、今回はビーフシチューとハヤシライスの違いやハヤシライスの名前の由来。
そしてハヤシライスとハッシュドビーフに違いがあるのかなどをご紹介したいと思います。
ビーフシチューとハヤシライスの違いとは
ハヤシライスはライスがなければ見た目ビーフシチューと同じに見えますね(^^;)でも全く違う料理なんですね。
ビーフシチューは牛肉・ニンジン・ジャガイモなどの具材を赤ワインやトマトをベースにした煮込み料理です。
小麦粉とバターを練ってとろみを出しデミグラスソースで仕上げてあるのが特徴です。
日本には明治時代初期に洋食レストランで登場するようになりました。
一方ハヤシライスは薄切り牛肉と玉ねぎをドミグラスソースで煮込みご飯の上にかけた料理で、日本生まれの洋食です。
どちらも煮込み料理ですが、ビーフシチューは牛肉や野菜などの具材の多い西洋料理、ハヤシライスは牛肉と玉ねぎだけと具材の少ない日本の洋食料理であるという違いがあります。
ビーフシチューはご飯にかけなくても食べられますが、ハヤシライスはカレーライスのようにご飯にかけて食べるという大きな違いがあります。
ハヤシライスの名前の由来は人の名前?
ハヤシライスの由来にはいくつか諸説があり、人の名前からというのは主に3つあるといわれています。
早矢仕有的説
大手書店・丸善の創業者である早矢仕有的(はやしゆうてき)が医師だった頃に牛肉と野菜を煮込んだ物をご飯にかける病院食を考案したのが始まりであるといわれています。
ハヤシライスの由来では有力な説となっているそうですよ。
林説・その1
1876年に開店した上野精養軒という洋食店でコックをしていた林さんが余った牛肉と野菜を使ってまかない飯を作ったのがハヤシライスの原型となったといわれています。
まかない飯が好評だったためハヤシライスという名前で店でも出すようになりました。
しかし林さんというコックがいたのかは定かではないそうです。
林説・その2
横浜に住んでいた林さんが洋食店でカレー粉抜きのカレーライスを良く注文していました。
正式な料理名がなかったので従業員たちは「林さんのカレーライス」を略してハヤシライスと呼ぶようになったといわれています。
また港町で船に乗る急ぎの客のために作られたケチャップベースの早いライスがハヤシライスと呼ばれるようになったという説もあるそうですよ。
ハヤシライスとハッシュドビーフは同じもの?
どちらも薄切り牛肉と玉ねぎを煮込んだ料理ですがハヤシライスはご飯にかける、ハッシュドビーフはそのまま食べる、またはバターライス・パスタ・マッシュポテトと一緒に食べるという食べ方に違いがあります。
ハッシュドビーフは日本の洋食ですが海外でもハッシュドビーフという料理があり、レシピもいくつか存在しているそうです。
- 1788年に発行されたイギリス料理本には余ったローストビーフを薄く切りエシャロットやピクルスと一緒に煮込むというレシピが記載されていました。
- 1862年に発行された料理本には薄切り牛肉をマッシュルームケチャップと肉汁で煮る、ワインビネガーとケチャップを煮詰めたソースで煮る、温めたクルミのピクルスを添えるなどの複数のレシピが記載されていました。
- 1881年にアメリカで発行された家庭百科事典では薄切り牛肉・玉ねぎをアンチョビソース・マッシュルームケチャップ・肉汁を混ぜたスープで煮込むレシピが記載されていました。
- 1888年に日本で発行された料理書にはローストビーフとデミグラスソースを使った現在のハッシュドビーフに近い料理がハヤシビフという名前で登場していました。
- 1909年に発行された主婦向けの料理指南書では薄切り牛肉を炒った小麦粉でとろみをつけたブラウンソースで煮込んだハヤシビーフという料理名で紹介されていました。
ビーフシチューとハヤシライス さいごに
ビーフシチューとハヤシライスは牛肉の厚さや野菜の種類で区別がつきますが、ハヤシライスとハッシュドビーフとなると大きな違いはなさそうですね。
また海外のハッシュドビーフには、いろんな作り方があったのは驚きました。
それぞれの違いを確認してみてはいかがでしょうか。
♪ビーフシチューを簡単に作ってみませんか?(^^)こちらの記事でどうぞ。