あなたは、じゃが芋の芽には毒があるから取るようにと教わりませんでしたか?
とり忘れて食べてしまったら大変!なんて思っていますよね?
ジャガイモは食べられるのに芽には毒があるのはなぜでしょう?
ジャガイモに出る芽にはどんな毒が含まれているのか、そして芽が出てしまったジャガイモの芽の取り方やどこまでとるのか?などを紹介します。
ジャガイモは食べられるのに芽には毒があるのはなぜ?
ジャガイモは暑い時期では約1週間、そして寒い時期では約1ヶ月日持ちのする野菜です。
でも、皮の色が緑に変色したり、または芽が出てしまったジャガイモを食べると食中毒になる恐れがあります。
ジャガイモの芽や緑色に変色した皮に毒があるのは、動物に食べられないようにするためです。
地中にいるときは動物に見つかりにくいため毒を作り出す必要はありません。
掘り出されて姿が見えるようになると食べられないように芽を出し、皮を変色させます。
じゃが芋の自己防衛本能なんですね(^^)
ジャガイモに出る芽や緑色に変色した皮には、ソラニン・チャコニンなどの天然毒素が含まれています。
芽や変色した皮がついたジャガイモを食べてしまうと、約20分から1時間で腹痛・吐き気・下痢・嘔吐・頭痛・めまい・疲労感・脱力感・喉の痛み・呼吸困難などの症状がでる恐れがあり、病院での診察が必要になります。
そんなじゃがいもですが・・・いつから食べていたんでしょう?
ちょっとだけじゃが芋の歴史もみてみました。
ジャガイモはナス科ナス属の多年草植物でアンデス山脈が原産地です。
16世紀頃にヨーロッパに伝わり世界各地に広まっていきました。
日本には1598年にポルトガル人によって持ち込まれたといわれています。
江戸時代後期には飢饉対策として北海道や東北地方で栽培されていました。
栽培が本格的に行われるようになったのは、明治維新後で北海道の開拓に利用していたといわれています。
じゃがいもの芽の毒はどこまでとるの
ジャガイモの芽や緑色に変色した皮は加熱しても毒は消えないので、しっかりと取り除く必要があります。
芽の場合は包丁の付け根を使い根元の黒い部分が残らないようにえぐり取りましょう。
緑色に変色した皮を剥くときは厚めに緑色の部分が残らないようにするといいですよ。
ジャガイモの芽の取り方簡単な方法
包丁
包丁を使ってジャガイモの芽を取る方法は2つあります。
・包丁の付け根をジャガイモの芽に当て、ぐるりと回してえぐり取ります。
・ジャガイモを適当な大きさに切り、芽の部分を切り取ります。
ピーラー
ピーラーといえば皮を剥く道具として知られていますが、横についている突起によって芽を取り除くことができます。
突起部分が付いていないピーラーもあるので、買うときにチェックしましょう。
ジャガイモの芽の横からにピーラーの突起部分を差し込み、ジャガイモを回します。
専用器具
野菜のヘタを取る専用器具を使ってジャガイモの芽を取り除くことができます。
差し込んでつまみ取る・くるりと回して取るなど、いろんな種類があります。
グレープフルーツスプーン
グレープフルーツの果肉を取り出すときに使うグレープフルーツスプーン。
これをジャガイモの芽のそばに差し込み、すくい取るようにして芽を取ります。
【ジャガイモの保存方法】
ジャガイモを日当たりの良い場所に置いておくと、芽が出たり、皮が緑に変色してしまい天然毒素を作ってしまいます。
安全にジャガイモを保存する方法を紹介します。
常温保存
7~15度であれば常温で約3ヶ月保存することができます。
1. ジャガイモに付いている土を良く払ってから1つずつ新聞紙で包みます。
箱の底に新聞紙を敷いてジャガイモを入れて新聞紙でフタをするのも良いですよ。
2. 風通しの良い冷暗所に置きます。ジャガイモは湿気を嫌います。
新聞紙に湿気が出たら交換しましょう。
冷蔵保存
夏など暑い時期は冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。
約2ヶ月保存することができます。
1. ジャガイモに付いている土を良く払ってから新聞紙で包みます。
2. ポリ袋に入れて口を軽く結び、野菜室に入れます。
固く結んでしまうと、内側に水滴が付いてしまいジャガイモが傷んでしまうので注意しましょう。
じゃが芋の芽の毒 さいごに
ジャガイモは地中から掘り出されると自分を守るために皮を変色させたり、芽を出したりして毒素を作り出します。
しっかりと取り除かないと重篤な食中毒になる恐れもあります。
ジャガイモにはビタミンC・カリウム・食物繊維が豊富に含まれていて、免疫力アップやむくみ、高血圧の症状改善などに効果がある野菜です。
買うときは皮が変色や発芽していないかを必ず確認して買うようにします。
健康のためにも美味しいじゃが芋を食べましょう。