蜘蛛は縁起の良い虫だけでなく、益虫とも呼ばれています。
蜘蛛にはどんな役割があるのでしょうか。
益虫とよばれる蜘蛛の役割とは?家にはいってくる蜘蛛にはどんな種類のものがあるのでしょう?
そして不思議なのが蜘蛛が蜘蛛の巣にひっかからない理由。
そんな蜘蛛について調べてみましたのでご紹介します。
蜘蛛の役割には何がある?
蜘蛛が益虫と呼ばれているのは、家の中にいるハエやゴキブリなどの害虫を食べて人の役に立ってくれるからです。
蜘蛛の種類は?家に出る蜘蛛とは?
家に出る蜘蛛のほとんどは人に悪影響を与えることはありません。
- アダンソンハエトリ
ハエトリグモの1種で体長が約5~9mmと小さな蜘蛛です。
糸は吐きますが、産卵期以外では巣を作ることはありません。
オスには黒っぽくて白い帯状の模様があり、メスには模様はありません。
オスとメスが共に行動することがあり、メスの周りにオスがうろついているときは求愛を示しているそうです。
活動時間が日中のため、机や壁などで見かけることが多いです。
3~11月になると活発になり、ピョンピョンと跳ねて移動します。
毒がなく、人に危害を与えることはありません。
主にコバエやゴキブリの幼虫・ダニなどを食べています。
- アシダカグモ
体長が約100~130mmと大きめの蜘蛛で、巣を張らずに動き回ります。
灰褐色でマダラ模様があるため、毒を持っているように見えますが毒はありません。
また夜行性で大人しいため、人に危害を与えることはありません。
主にゴキブリやハエ・蛾・蚊などを食べています。
この蜘蛛が2~3匹いれば、半年で家にいるゴキブリが全滅するともいわれています。
テリトリーを持つため、1部屋に1匹となります。
餌となるゴキブリがいなくなると家からいなくなるという習性があります。
- チャスジハエトリ
ハエトリグモの1種で体長は約10~12mmある蜘蛛です。
体全体に丸みがあり、褐色で真ん中に縦筋の模様があります。
巣は張らずに動き回ります。
糸を吐きながら進むため、「ジャンピングスパイダー」ともいわれています。
主にダニやコバエ・蚊を食べています。
毒はなく、人を咬むことはありません。
- イエユウレイグモ
細くて長い脚があり、見た目はアメンボのような蜘蛛です。
体長は約7~10mmですが、脚を含めると約5~6cmになります。
押し入れや天井の隅・靴箱など暗い場所を好んで巣を張ります。
主にゴキブリやコバエ・ダニなどを食べます。
毒はなく、人を咬むことはありません。
- ヒラタグモ
体長が約12mmの蜘蛛です。
頭胸部は褐色、腹部には黒地に白い模様があり、壁に多角形の巣を張ります。
作った巣に籠もって捕食するため、動き回ることはありません。
主にハエなどの昆虫を食べています。
毒はなく、動き回ることもないため見かけることは少ないです。
- セアカゴケグモ
1998年頃から日本でも発見されるようになった外来種の蜘蛛です。
6~10月頃になると活発になり、公園や校庭などで見かけることがありますが家の中にいることもあります。
メスは体長約10mmで、全体が黒く丸い胸部に背面には赤い菱形、腹面には砂時計状の赤い模様があります。
オスは体長約3~5mmとメスより小さく褐色に淡色の斑紋があり、胸部と腹部には赤い模様があります。
メスだけが毒を持っていて、咬まれると激しい痛み・発熱・発疹などを発症することがあります。
危険な蜘蛛なので、見かけたら触らずに自治体に連絡してください。万が一咬まれた場合は医療機関で受診する、全身に激しい痛みがある場合は救急車を読んでください。
- ジグモ
地下に穴を掘り、その中で巣を作る蜘蛛で、黒褐色の体が特徴となっています。
庭や物置に生息していて、知らないうちに繁殖していることがあります。
主にダンゴムシやワラジムシなどを食べます。
蜘蛛の巣に蜘蛛自身がかからない理由
蜘蛛が巣を張るときは、中心から放射線状に縦糸を張ります。
縦糸を張り終えたら、今度は渦を巻くように横糸を張ります。
縦糸には粘液がなく、横糸には粘液の玉がたくさんついていてベタベタするようになっています。
蜘蛛は巣の中を移動するときはベタベタしていない縦糸使っているため、蜘蛛自身が巣にひっかかることがありません。
蜘蛛の役割と種類 さいごに
家の中にいる蜘蛛はゴキブリやダニ・コバエなど人に害をなす虫を捕食してくれます。
しかし中には、セアカゴケグモのような危険な蜘蛛もいます。
家の中に蜘蛛がいるのが嫌な場合は、こまめに掃除をして害虫が住めないようにしておきましょう。
家の中の蜘蛛は害虫を食べてくれる人間にとっては益虫なので、そっとしてあげてましょう。