柿は秋を代表する味覚の1つで、日本では昔話にも登場する果物です。
日本ではいつから柿を食べるようになったのでしょうか。
柿の種類はいろいろあるようです。
日本での柿の歴史が気になりませんか?
柿の種類やそれぞれの特徴や名前の由来などを調べてみましたのでご紹介します。
柿とは?日本の柿の歴史はかなり昔から!
柿の原産国については、中国が原産であるという説と中国・朝鮮半島・日本を原産であるという説があります。
現在日本で栽培されている柿は中国が原産であるという説が有力です。
日本には奈良時代に中国から伝わってきました。
当時の柿は渋柿だったため、干し柿や自然に渋が抜けるまで放置して熟柿(じゅくし)にして食べていたそうです。
甘柿は鎌倉時代に突然変異によって誕生したといわれています。
手間をかけずに、そのまま食べられる柿は日本固有の品種です。
江戸時代になると品種も増え、江戸時代末期には約200種類の柿が栽培されていました。
昭和初期、農商務省によって日本各地で栽培している柿は約1000種類に分類されました。
柿の種類と特徴
- 富有(ふゆう)
岐阜県で誕生した柿で、1番多く生産されています。
形は丸に近い四角形で、皮は光沢がありスベスベしています。
果肉はとろけるような柔らかさと甘味があります。
- 次郎(じろう)
静岡県で誕生した柿で、愛知県や静岡県・東京都などで生産されています。
種はほとんどなく糖度は高いです。カリッとした食感があります。
- 早秋(そうしゅう)
2003年に品種登録された柿で、福岡県や岐阜県・愛知県などで生産されています。
果肉は柔らかく程よい甘味があり、果汁が豊富に含まれています。
- 会津身不知(あいづみしらず)
福島県と宮城県で生産している柿で、果肉は甘く滑らかな食感があります。
種がないことも特徴となっています。
- 松本早生富有(まつもとわせふゆう)
奈良県や福岡県・和歌山県などで生産している柿で、果肉は柔らかく強い甘味があります。
また果汁を多く含んでいます。
- 西村早生(にしむらわせ)
福岡県や茨城県・岐阜県などで生産している柿で、果肉に黒っぽい模様があることが特徴となっています。
黒っぽい模様が入るのは、渋味が抜けて甘くなったというサインであることからゴマ柿とも呼ばれています。
- 筆柿(ふでがき)
愛知県や長野県などで生産している柿で、筆先のような形をしています。果肉には濃厚な甘さとコクがあります。
- 愛宕(あたご)
愛媛県や徳島県・香川県などで生産している柿で、先が尖った釣り鐘のような形をしています。
適度な甘さがあり、サッパリとした味わいが楽しめます。
- 伊豆(いず)
伊豆で誕生した柿で、福岡県や島根県・神奈川県などで生産されています。
果肉は柔らかく甘味がありますが、日持ちはしません。
- 四ツ溝(よつみぞ)
静岡県や和歌山県などで生産している柿で、表面に4本の溝が入っていることが特徴となっています。
果肉には程よい固さがあり、糖度が高く上品な味わいになっています。
- 太秋(たいしゅう)
熊本県や福岡県・東京都などで生産している柿で、果肉は柔らかく果汁が豊富に含まれています。
また強い甘味があることも特徴となっています。
- 甲州百目(こうしゅうひゃくめ)
福島県や宮城県・山梨県などで生産している柿で、釣り鐘のような形をしています。
果肉には程よい柔らかさと甘味があります。
- 西条(さいじょう)
岡山県や島根県・山口県などで生産している柿です。
形は縦長ですが、ずんぐりとした丸みがあります。
果肉は柔らかく、軟化しやすいため日持ちはしません。
- 花御所(はなごしょ)
鳥取県で江戸時代から生産している柿です。
野田五郎助が奈良県から持ち帰った御所柿の枝を接ぎ木して育てたのが始まりといわれています。
糖度は高く、きめ細かな果肉となっています。
柿の名前の由来とは?
柿の由来には以下のような説があります。
- 実が堅いことから「カタキ」と呼んでいたところから、「タ」を取ってカキとなった。
- 実がツヤツヤしていたことから「カガヤキ」と呼んでいたところから、「ガ」と「キ」を取ってカキとなった。
- 山になっている実の色が赤く印象的で「アカキ」と呼んでいたところから「ア」を取ってカキとなった。
- 実を水につけて渋味をとっていたことから「柹」という漢字が使われていたが、その後変化して「柿」となった。
柿とは?歴史と種類や名前の由来 さいごに
柿は日本で古くから食べられている果物です。
種類も豊富にあるので、いろいろ食べてみてください。