甘酒とは麹を原料とした日本古来の飲み物で、江戸時代では暑さを乗り切るための夏バテ防止ドリンクとしてよく飲まれていたそうです。
また甘酒は「飲む点滴」と呼ばれていて、身体へ吸収されやすいブドウ糖やオリゴ糖・ビタミンB類・アミノ酸などの栄養が含まれています。
甘酒の基本的な作り方や甘酒の効果・栄養、レシピなどを紹介します。
目次
麹甘酒の簡単な作り方の基本
麹を使った甘酒を簡単に作る方法には、炊飯器と鍋の2つがあります。
炊飯器を使う
- 炊飯器の内釜に米麹(500g)・水(550ml)を入れ、炊飯器にセットします。
- 炊飯器のフタを開けたままにして、濡れ布巾をかぶせます。
- 保温モードにして、約4時間おきます。
- 麹が均一に発酵できるようにかき混ぜてから、保温モードで約4時間おいたら完成です。
【ポイント】
- 甘酒が甘くなるのは麹菌に含まれている酵素の1つであるアミラーゼがデンプン質をブドウ糖やオリゴ糖に分解する働きがあります。
アミラーゼは55度から60度の温度でよく働きます。
また60度を超えると働きが止まり、55度以下になると働きが鈍くなります。
- 炊飯器の保温モードでフタをしてしまうと、中の温度が70度以上になりアミラーゼが働かなくなるので、フタをしないで濡れ布巾をかぶせると55度から60度に保つことができます。
- 炊飯器の種類によっては、甘酒を作ることを禁止していることがあるので取扱説明書で確認してください。
鍋を使う
- 鍋に水(270ml)を入れて沸かし、沸騰したら火を止めます。
- 水(30ml)を加えます。
- 米麹(250g)を入れてかき混ぜます。
- フタをして毛布やバスタオルで鍋を包み約4時間保温します。
- 毛布やバスタオルで包んだ鍋を出し、強火で1分火にかけながらかき混ぜます。
- フタをして毛布やバスタオルで鍋を包み約4時間保温します。
- 甘くなっていたら完成です。
【ポイント】
- 約4時間保温してから再び火にかけるときは焦げないように注意しましょう。
甘酒を長期保存させるには
できあがった甘酒を鍋でひと煮立ちさせる「火入れ」を行うと、約1ヶ月冷蔵保存できます。
また、火入れによって香りが良くなり、甘味も強くなります。
甘酒の適量
甘酒には糖分が含まれているので、摂り過ぎないように1日約200ml程度にしておくといいですよ。
甘酒のすごい効果と栄養
飲む点滴と呼ばれている甘酒には、どんな栄養が含まれていてどんな効果があるのでしょうか。
ブドウ糖
米のデンプン質が糖化され、ブドウ糖になります。
効率よく体内に吸収され、脳を活性化させる効果があります。
必須アミノ酸
体内で作ることができない9種類のアミノ酸を全て含まれていて、疲労回復や免疫力アップ・美肌・安眠効果などがあります。
ビタミンB群
脂質の代謝を促してくれるので、ダイエット効果があります。
また皮膚や粘膜の細胞を活性化してくれるため美肌効果があるといわれています。
酵素
麹甘酒には数多くの酵素が含まれていますが、その中の1つであるリパーゼには脂肪を分解する働きがあります。
また麹が生成されるときに作られるブドウ糖が血糖値を上げることで、満腹中枢に情報が伝わることで食欲を抑えてくれるといわれています。
甘酒を使ったレシピにはこんなものも!
甘酒は飲むだけでなく、調味料として料理に使うことができます。
チキンステーキ
甘酒で優しい甘味をつけることができます。
【作り方】(1人分)
- 鶏もも肉(300g)はフォークなどで刺して穴を開けます。
- 器に甘酒(1000ml)・醤油(大さじ3)・酒(大さじ2)・すりおろしショウガ(小さじ1)・すりおろしニンニク(小さじ1)を入れて混ぜ合わせ、タレを作ります。
- ナイロン袋に鶏もも肉とタレを入れて、良く揉み込んでから冷蔵庫で約30分寝かせます。
- フライパンにサラダ油(適量)を入れ熱してから、鶏もも肉の皮目を下にして焼きます。
- 焼き目がついたら、ひっくり返して反対側を焼きます。
- 鶏もも肉に火が通ったら完成です。
フレンチトースト
牛乳・砂糖がなくても甘酒があれば簡単につくることができますよ。
【作り方】(2人分)
- 食パン(2枚)は4等分に切ります。
- ボウルに卵(2個)・甘酒(200ml)を入れて混ぜ合わせ、調味液を作ります。
- 皿に切った食パンを並べ調味液をかけて、一晩浸しておきます。
- フライパンにバター(20g)を入れ、弱火で熱してから両面に焼き目がつくまで焼いたら完成です。
麹甘酒作り方とレシピ さいごに
麹甘酒は飲む点滴と呼ばれるほど、多くの栄養がつまっていますが、独特の香りがあるので飲みにくいと思う人もいます。
ヨーグルトや豆乳・ココアなどに混ぜると飲みやすくなりますよ。
調味料として使うこともできるので、いろんな料理に使って甘酒の栄養を上手に取り入れてみてはいかがでしょうか。
♪甘酒は有名ですが、麹にはまだまだ活用法があります。合わせてこちらもご覧いただければと思います。